この記事のポイント ・シンシナティ大会を振り返ります ・メドヴェデフがMasters1000初優勝! ・フェデラー vs ルブレフをピックアップ |
<TOPICS>
ATP Masters 1000
Western & Southern Open
(シンシナティ)
みなさん、こんにちは。
先週開催されたATP Masters 1000 Western & Southern Open (シンシナティ)のハイライトをお届けします!
グランドスラムに次ぐグレードのMasters 1000大会でもあり、今年最後のグランドスラム:全米オープンの前哨戦として高い注目度を誇るこの大会。
この大会の結果と注目のニュースをまとめてお送りします!
①メドヴェデフがMasters1000初優勝
今大会、男子シングルスを制したのはこの選手!
ダニール・メドヴェデフ
(Daniil Medvedev)
今大会第9シードのロシアの有望株:ダニール・メドヴェデフ (Daniil Medvedev )が今大会初優勝。
同時に自身初のMasters1000大会の優勝となりました!
メドヴェデフのプロフィールに関しては以前の記事に詳しくまとめてありますので、こちらも合わせてチェックしてください。
→ メドヴェデフってどんな選手? | NextGen ダニール・メドヴェデフ(Daniil Medvedev)
決勝戦では第16シードのダビド・ゴファン ( David Goffin )に対し、7-6 (3) / 6-4 のストレートで勝利。
最後のサービング・フォー・ザ・マッチではブレークポイントを握られるも、ここはアドサイド・ワイドへのサービスエースでデュースへ。
そして迎えたマッチポイントも再びアドサイド・ワイドへサービスエースを叩き込んで勝利!
ポジションは後ろ気味のメドヴェデフに対し、ドロップショットも交えながら展開するゴファン。
メドヴェデフは試合後会見で、最後のゲームでは足が攣っていたと話していたそうです。
ゴファンとしてはあとほんの少しの運や、ちょっとした試合の流れが違っていたのなら、十分に優勝も狙えたんじゃないかと・・・。
それでも復調を印象付ける大会にはなりましたね。
大会に優勝したメドヴェデフが手にしていたラケットがこちら。
テクニファイバーのT-Fight 305 XTCを使用中。
強烈かつ正確なサーブを支えているのがこのラケット。
ここ最近目立った選手の活躍がなかったテクニファイバーとしても、メドヴェデフの優勝は嬉しいニュースになったでしょうねぇ!
キャリアハイのランキング5位へ!
これでメドヴェデフは3週連続の決勝進出。
今大会の優勝によりポイントを大幅に加算し大会前の8位から、キャリアハイとなる5位にまで上昇!
カレン・ハチャノフ ( Karen Khachanov )を抜いて、ロシア No.1プレイヤーとなりました!
これはもう、「ダークホース」なんて呼ぶには失礼な存在になってしまった・・・
★トリビア:セカンドサーブの作戦変更
トリビア情報はこちらから拝借。
→ Medvedev Rallies To Stun Djokovic, Reach Cincinnati Final
優勝したメドヴェデフですが、準決勝ノヴァク・ジョコビッチ(Novak Djokovic )戦では3-6で1stセットを落としてしまいます。
そしてこのジョコビッチ、Masters1000大会の準決勝で1stを取ったのに逆転負けをしたのは2013インディアンウェルズのデルポトロ戦が最後。
つまり1stセットさえ取れればほとんど負けないジョコビッチ・・・
だったのですが、ここからメドヴェデフがセカンドサーブの作戦を変更。
1stセットに比べ、2nd / 3rdセットではセカンドサーブの平均球速が11mph(17.7km/h)増加。
本人曰く「ジョコビッチには普通にセカンドサーブを打ってもリターンを打ち込まれてしまうから、思い切り打つ事にしたら上手くいった」だそうな・・・。
ほぼダブルファーストの作戦に切り替えたメドヴェデフが試合をひっくり返し、逆転勝利を収めました。
一般プレイヤーが「セカンドサーブも強く打てば良いんだ!」とメドヴェデフを真似た所で、ダブルフォルトの山を築く事になりかねないのでほどほどにしましょう(笑)
②フェデラーがストレートで敗戦
フェデラーが敗れた試合も大きなニュースでした!
3回戦でフェデラーを破ったのは予選から勝ち上がってきたロシアのアンドレイ・ルブレフ ( Andrey Rublev )。
6-3 / 6-4のストレート勝ち。
この敗戦に対してフェデラーは ‘ He was everywhere ‘ ( ≒どこに打っても彼がいたよ)と会見で語り、敗戦の主な原因はとにかくルブレフのテニスが良かったから、と対戦相手を称えていました。
アンドレイ・ルブレフ
(Andrey Rublev)
2019.8月現在のプロフィール情報がこちら。
名前 Name | アンドレイ・ルブレフ Andrey Rublev |
年齢 Age | 21 (1997.10.20) |
身長 Height | 188 cm |
体重 Weight | 70 kg |
利き手 Plays | 右 |
バックハンド Backhand | 両手打ち |
出生地 Birthplace | ロシア モスクワ Moscow , Russia |
居住地 Residence | ロシア モスクワ Moscow , Russia |
コーチ Coach | Fernando Vicente |
プロ転向 | 2014年 |
キャリアタイトル数 Career Titles | 1 2017 Umag |
2019年戦績 2019 W-S | 16 – 12 |
188cm / 70kgと細身ながら、プレースタイルはストロークの強打が主体。
俺の辞書にディフェンスという言葉はない!というようなくらい、とにかくイケイケドンドン。
寡黙そうなビジュアルとは相反する熱いプレー。
フェデラー戦でも強烈なショットをコーナー隅へ、ライン上へと叩き込んでいました。
そんなルブレフが使っているラケットは・・・
![]() | [ラケット]ウィルソン プロスタッフ97L BOLD(wr001711) 価格:17,686円 |
ウィルソンのダダ・・・・あ、ちがいました。
ウィルソンのボールドカラーのプロスタッフのようです。
ただ、ルブレフのラケットを拡大して調べると、
ストリングパターンは18×20なので、これはプロストック品でしょう。
(プロスタッフシリーズに18 x 20は市販されていません。)
ご参考までに。
Tennis Warehouseだと使用ラケット:Burn 100Sになってるんだけど、絶対そんな事ないよね!?笑
この手のプレースタイルは大物食いをする可能性はあるのですが、なかなかランキング上位に定着して来ない印象も。
ルブレフ自身、昨年の2月にはキャリアハイの31位までランキングをあげていたにも関わらず、2019年に入ると70〜100位台をうろちょろ。
シンシナティの活躍により、今週はランキングを47位にまで大幅アップ!
USオープンでも強打を武器に活躍する事がTOP30入りを出来そうなところまで来ています!
(※昨年のUSオープンは1回戦でシャルディーに敗戦。)
★トリビア:ロシアとの関わり
ロシア(旧ソビエト含む)にルーツ・所縁(ゆかり)のある選手がNextGenには多いんです。
今回注目したメドヴェデフ、ルブレフはロシア国籍なのでもちろんですが
★ドイツ籍のA.ズベレフ / M.ズベレフ兄弟は、ご両親がテニスのソビエト代表選手だったそう。
★チチパスのお母さんはトップ200に入った事もあるプロテニス選手で、ソビエト代表としてフェドカップ出場選手に選ばれた事も。
★シャポバロフのお母さんはロシアナショナルチームに所属した事もあるテニス選手。ソビエト崩壊時にイスラエルに移住。(本人の国籍はカナダ)
ズベレフもチチパスもルブレフもロシア(ソビエト)と以外に深い繋がりがあるんですね。
(※ 各選手のWikipedia を参考にしています。ロシア表記・ソビエト表記が混ざっていた為、そのままの表記で掲載しています。もしも誤りなどが御座いましたら指摘して頂けると幸いです。世界史は疎くて・・・。)
そしてオカンのテニスプレイヤー率の高さ。
なんというか、こう・・・・子供が強くなったのが分かる気がします。笑
(他意はありません。)
まとめ:若手グループの台頭か!?
いかかがでしたでしょうか?
メドヴェデフ、ルブレフと言ったロシア勢が話題をさらったシンシナティ。
メドヴェデフより上のランキングにいるのはジョコビッチ、ナダル、フェデラー、ティエムの4人だけ。
そんなポジションにまで上がって来たんです!
2019.8.19付のランキングTOP20に入っている25歳以下の選手は
4位:ドミニク・ティエム 25歳
5位:ダニール・メドヴェデフ 23歳
6位:アレキサンダー・ズベレフ 22歳
8位:ステファノス・チチパス 21歳
9位:カレン・ハチャノフ 23歳
12位:ボルナ・チョリッチ 22歳
19位:フェリックス・オジェ・アリアシム 19歳
上記の7人にまで増えました!
僕が注目しているアリアシム (FA2とかFAAとか呼ばれてるみたい)もついにここまで上がって来ましたね!
→ 次に来るのは(たぶん)この選手だ!フェリックス・オジェ=アリアシム (Felix Auger-Aliassime)
いよいよ世代交代となるのか。
今後の戦いからも目が話せません。
みなさんに、最後にもうひとつだけ追加情報を。
数えてみたらTOP20に30歳以上の選手は9人いました。笑