ウイルソン

ウイルソン・クラッシュシリーズ – 発売から1.5ヶ月経って。[レビュー]

年始の発売から約1.5ヶ月が経過したクラッシュシリーズ。
週末プレイヤーの目線から、クラッシュの現状をレビューします。

一般のテニスコートでは、まだほとんど見かけない・・・

皆さん、こんにちは。
先日、インプレを書かせて頂きましたウイルソンのクラッシュ。

https://tennis-advantage7.com/2019/02/16/post-1000/

これまでに無いコンセプトを打ち出しているラケットということもあってか、僕の記事もぼちぼち検索にヒットする状況になっております。(ありがたやー。)

クラッシュシリーズのコンセプトについては公式HPを見て頂くのが1番分かり易いと思います!

そして今回、僕が書こうと思っているのは2月の発売から1.5ヶ月が経過して一般のテニスコートでクラッシュが広まっているか、またどんな層が食いついているのか・・・という点にフォーカスしたいと思っています!

Wilson Clash 100

普段は平日にインドアのテニスコート(テニススクールのレンタルコート)、週末は市営 or 民営のアウトドアオムニコート(20面くらいある立派なコート)でプレーしています。

んが、クラッシュはまだほとんど見かける事がありません
一緒にやっている人(50代の男性)が一人購入されていますが、その他にはコートを見回しても使っている人を見た事がありません。
ほぼほぼオンリーワンです。笑

一足先に発売(2018年12月〜)されたダンロップCXシリーズが、ここ最近になって頻繁に見かけるようになってきているので、クラッシュもあと1ヶ月もすればもっと見かけるようになるのかもしれませんが・・・
前記の通り、これまでにないコンセプトのラケットなのでCXシリーズのような“旧型からの買い替え”が無い分、急速に増えることもしばらくは無いんだろうなぁと予想しております。

  

オジサマ達にウケが良いクラッシュ。

そんな中、もう一人知り合いがクラッシュを買ったようなのですが、その方も40代後半のおじ様でいらっしゃいました。
前記した方もそうだったんですが、二人ともナイスミドル。笑

どちらかと言えばコントロールと配球でポイントを取っていこうというスタイルのプレイヤーです。
(スクールにも入っているしプレー頻度はかなり高いお二人。)

なぜこのようなプレイヤーにフィットしたのか(気に入ったのか)を、僕なりにまとめてみようと思います。

  

しなり・球乗りの良さを十分に感じられる。

クラッシュのコンセプトはブレード並みの「しなり」と、ウルトラ並みの「安定性」。

特に「しなり」の部分に関してはボールを掴んでいる感触・ボールとの接触時間やフィーリングに大きく関連してくるのですが・・・
従来のしなり系ラケットだと大体の場合
・スイングスピードが速くないとしならない
・しなりは感じられるがボールが飛ばない

というように、体力・筋力のある人でないとその旨味を引き出せないことが多かったと思います。
代表的なモデルはウイルソン・ブレード、ヨネックス・ブイコアプロ、バボラ・ピュアストライクVS、ヘッド・プレステージ・・・・
どうでしょう?しんどいでしょう?笑
少なくとも誰にでもオススメ出来るようなモデルではないですよね。

そんな中でクラッシュは、スイングスピードが速くなくても十分にしなりを感じることが出来るということだと思います。
おじ様たちのマイルドなスイングスピードでもラケットのしなり感・ボールとの接触時間の長さ(これは感覚的に)が生じる事で、ボールコントロールも良くなり安心感が生まれるようです。
しなりを感じる事が出来る一方でパワーアシストもあるのがクラッシュの凄さなんだと思います。
24mmのフラットビーム設計なので結構パワーがあります。
これだけしなってここまでパワーが出るラケット・・・は、まだ他にはない気がします。

柔らかさとパワーは両立しないのでは・・・

テニスラケットの硬さ(≒しなりやすさ)を表すのに用いられてるのがRA値と呼ばれる数値になります。
なかなかマニアックな部分なのでメーカーがスペックに表記していることはそんなに多くないのですが、そんな時に活躍するのがこちら。
Tennis Warehouse
アメリカのサイトにはなりますが、おそらく世界で1番細かくレビューしているんじゃないかと思うくらいの情報量。
まぁ英語はなんとなくしか分かりませんが(笑)、各ラケットの「Stiffness」(=硬さ)の数値が載っているのでこれを参考にしました。

RA値を比較してみたっ!!

世界一売れてるラケット、ピュアドライブの硬さは「71」。
この硬さがパワーを生み出している要素の1つでもあります。
ピュアアエロは若干柔らかく設計されていて「67」。
ボールを掴む感触や、よりスピンを打ちやすくする為かと。

そしてウイルソンのしなり系代表ラケットのブレード98(18×20)だと「65」。
安定性とパワーの代表ラケットのウルトラ100は「74」とかなり硬い設計になっています。

ブレード:65
ピュアアエロ:67
ピュアドライブ:71
ウルトラ:74
順番に並べるとこんな感じ。

これらの数値を踏まえて、クラッシュはどのくらいの数値になると思いますか?

クラッシュはRA55という柔らかさ!

ウイルソン・クラッシュは「55」なんです!
ずば抜けて柔らかいんです、このラケット。

この数値が60を切っているようなモデルはほとんど存在していなくて、現行ではプリンスのファントムシリーズが「59 / 55 / 54」、プロケネックスのヘリテージが「56」の2モデルくらいしかありませんでした。

これらのモデルに共通して言えるのは、フレームがとても薄く競技者向けのラケット、簡単に言えばハードスペック!という事です。
このようなハードスペックしか存在しなかった領域にウィルソンクラッシュの柔らかさは位置しているんです。

“厚みがあるのにしなる”のは今までにないラケットですね・・・
そこそこパワーアシストもあるのでボールも飛ばせます。
そういう意味で本当に新しい領域のラケットの誕生だと思います。
そしてこの柔らかさとパワーが、スイングスピードがそんなに速くないおじ様達にとって非常に良いバランスで作用してくれているのが、ウケが良かった理由なんだと思います!

  

クラッシュは打っていく人には微妙?

おじ様達にはウケが良かったクラッシュですが、反対に普段ガシガシとボールを叩いている人にクラッシュはどうなのか?
これに関しては・・・個人的にはオススメしません

僕もスイングスピードはすごい速いワケではないんですが、クラッシュの独特のしなるフィーリングがあまりフィットしませんでした。
ゆっくりフラットにラリーをする分には柔らかい打感で気持ち良くボールも飛ぶので非常に快適ではあるのですが・・・強く打ち込もうとすると、振った割にボールが飛んで行かないように感じました。
ちょっとしなりが出過ぎてるようで、ボールにパワーが伝わり切らないのかも。

普段使っているピュアストライクだと、振った分がもっとボールのスピード・パワーに反映される感じがあるので、クラッシュはなんというか頑張り損なフィーリングでした。笑
(慣れちゃえばまぁ平気なレベルだとは思いますが。)

やっぱりこのラケットの旨味を1番感じ取れるのは、スイングはそこまで速くはないけどパワーアシストが欲しい・ボールを安心してコントロール出来るフィーリングが欲しい、という層になるんだと思います。

やはり前記のおじ様達は買うべくして買ったモデル、というワケです!