トッププロからアマチュアまで、長きに渡って支持されているレザー(天然皮革)グリップ。
今回はこのグリップの特徴や魅力を徹底解説。
・なんでレザーを使ってるの?
・レザーの方が重たいって本当?
・どんな商品が売られてるの?
※レザーグリップの解説は要らないから、すぐに製品ごとの特徴を知りたいという方はこちらから進んで下さい!
プロも使用する”レザーグリップ”
フェデラーやワウリンカ、ガスケや杉田祐一選手など、世界の現役トップ選手達にも使用されているレザーグリップ。
Embed from Getty Imagesレザー:牛革を使った天然素材グリップ
レザーグリップとは主に牛革を使用して作られた、天然素材のグリップテープです。
Embed from Getty Imagesボルグやマッケンローが活躍していたウッドラケットの時代には、レザーグリップを直に握るのがスタンダードでした。
その後、ラケットがカーボン化して行くと同時にシンセティック(人工素材)グリップ&オーバーグリップが普及。
Embed from Getty Imagesレザーグリップ標準装備のラケットはほとんど見かけなくなりましたが、プロアマ問わずレザーに巻き替える人は今なお多く存在しています。
(もちろん私もその中の1人!)
ヒンギスやガスケは、レザーグリップを直に握ってプレーしている時期もありました!!
レザーグリップを使うメリットは”感触”
レザーグリップを使うメリットは、スイングやインパクトでの”ダイレクトな感触“を得られるという点。
レザーグリップと通常のシンセティックグリップを比較すると、以下のような違いがあります。
レザー | シンセティック | |
素材 | 天然皮革 (主に牛革) | 人工素材 (ポリウレタンなど) |
価格帯 | 2,000 ~ 4,000円 | 1,000 ~ 2,000円 |
重量 | 重い | 軽い |
クッション性 | 低い | 高い |
カドの出やすさ | ○ | △ |
レザーグリップの方が重く、クッション性は低いものの、グリップのカドがハッキリと出るのが特徴。
このような要素がレザー独特のダイレクト感を生み出しています。
デメリット:重さ・バランスが変化する
一方でレザーグリップのデメリットはノーマルから重さやバランスが変化してしまう点。(※元々のグリップの種類によって差は異なります。)
例えば僕が使っているFX500を例にすると、
ノーマルグリップ時:302g
レザーグリップ巻き替え:312g
ちょうど10g重さが増加しています。
重さを気にする人には注意すべきポイントかもしれません。
(なおバランスは変わりますがスイングウェイトはほぼ変わらない為、個人的にはそれほどデメリットは大きくないと考えています。)
厚み:基本的にはレザーの方が薄い
グリップの太さの変化は握り心地に大きな影響を与えます。
レザーグリップが基本的には薄く作られており、若干ですが巻き替え後にグリップが細くなったように感じるかもしれません。
バボラの製品を参考に、差をチェックしてみましょう。
グリップ (ラケット) | 厚み |
シンテックプロ (ピュアドラ/ピュアアエロ) | 1.9mm |
スキンフィール (ピュアストライク) | 1.55mm |
ナチュラルグリップ | 1.45mm |
ピュアドライブなどに使われているシンテックプロとナチュラルグリップの差は0.45mm。
「1mmも違わないなら、大差ないのでは?」と思った人もいるかもしれませんが、相当大きな変化を感じられるはずです。
GXT SPEED MPを使ってた時、微妙に扁平っぽさが残ってる感じが嫌で自分で調子した経験が☝️
— アドブロ(ADVNTG.BLOG) (@ADVNTG_kotodama) August 26, 2020
会社にあった半端なアルミ板を仕込んでみたんですが
1.0mm:もはや別次元。変わりすぎてワロタ。
0.5mm:変化がハッキリ分かるレベル。
0.3mm:良い感じで微調整
人間の手のひらセンサーって想像以上に敏感🤔 pic.twitter.com/He1CDj825P
あくまで僕の感覚ベースですが、0.3mm差でも違いは確実に感じます。0.45mm差なら、相当な差で感じられるはず。
太さの変化はある程度想定しておいた方が良いでしょう。
巻き方:自分で巻き替えてみよう!
本当は自分で巻き方について細かく解説しようと思ってたんですが、こちらの動画でとても丁寧・細かく説明されているのでご活用下さい!!
動画の通り行えば120点の仕上がり間違いなし。
(こんなに丁寧に巻いた事ないですが!笑)
比較:メーカーごとに特徴が異なるレザー
レザーグリップと言っても、メーカーや製品ごとに特徴が異なります。
ここでは主な商品を一覧で比較!
また、合わせて注目商品も紹介しています。
ブランド 商品名 | 寸法 mm | 定価 | 特徴 |
Fairway グリップレザー | ー | 3,800 | 最高級品 |
バボラ ナチュラルグリップ | 厚さ1.45mm | 1,800 | バランス良し |
YONEX アルティマムレザー | 幅27 x 厚さ1.4 | 1,800 | |
HEAD レザーツアー | 厚さ1.5 | 2,500 | |
WILSON プレミアムレザー | 幅27 x 厚さ1.7 | 2,000 | 最も厚みあり |
PRINCE カーフスキンレザー | 幅25 x 厚さ1.5 | 2,500 | |
PK WEST Premium Natural Leather Grip | ー | 2,300 | カスタム店でも活躍 |
KPI ナチュラルレザーグリップ | 幅25 x 厚さ1.5 | 999 | 最安値 |
キモニー オリジナルレザー | 幅25 x 厚さ1.5 | 1,400 | |
キモニー テクニレザー | 幅25 x 厚さ0.8 | 1,400 | ※グリップサイズ 1サイズ小さくなる |
寸法は25mm x 1.5mmがおおよその平均値。
最も厚いのは1.7mmのWILSON、最も薄いのは0.8mmのテクニレザー。
ラケットと同じメーカーのものを選ぶもよし、厚さを優先して選ぶもよし!
ご自身が求めるポイントをしっかり把握して、それにあったレザーグリップを選んで下さいね!
・バボラ ナチュラルグリップ
・Fairway グリップレザー
・KPI ナチュラルレザーグリップ
こちらの3商品について、さらに詳しく解説しています。
バランス型オススメ:バボラ ナチュラルグリップ
バランスの良いレザー
バボラ ナチュラルグリップ
手に入れやすい
しっかり感がある
厚さは1.45mm
「レザーグリップにしたいけどどれにしたら良い?」と悩んでる人にオススメしたいのが、このバボラのナチュラルグリップ。
レザーグリップらしいダイレクト感をしっかり出せるのに加え、価格面や入手しやすさの面でもGOOD。
初めのレザーにぜひ!
最高品質を求めるなら:Fairwayグリップレザー
レザーの最高峰
Fairway グリップレザー
最高級品質
グリップ力高め
幅23mm 厚さ1.5mm
品質と伝統の面で、レザーグリップの最高峰と呼んで間違いないのがこのフェアウェイレザー。
多くのトッププロに30年以上に渡って愛され続けている歴史のあるグリップです。
こちらの記事で徹底解説されてます!
フェアウェイの魅力については、ブログ仲間であるなまらテニスさん(@namaratennis1)の記事をチェック!
とにかく安い!:KPIナチュラルレザーグリップ
とにかく安い!!
KPI ナチュラルレザーグリップ
とにかく安い!
最安値ならこれ
幅25mm 厚さ1.5mm
レザーグリップの大半が2,000円以上する中、KPIのレザーグリップは本体1,078円+送料290円=1,368円と格安!!
おそらくレザーグリップでは最安値。
「とにかく安い金額でレザーにしたい!」という人にはこれ以上ない商品。
カドの感じやすさ、巻きやすさの面では若干イマイチに感じる事もあったので、レザーが初めての人には意外と難しく感じるかも。
レザーの取り扱いに慣れている人が複数本揃える場合に高いコスパを発揮する、そんなタイプの商品です。
まとめ:用途に合わせて商品をチョイス!
・レザーの魅力はダイレクト感
・デメリットは重さ/バランスの変化
・シンセティックよりも薄め
・バランスならバボラがオススメ
・レザー最高峰はFairway
・最安値はKPIレザー