歴代最強のストローカー・ナダルのラケットをチェック!
・ストリングやセッティングは?
・実際ラケットの中身は?
あの超人的なスピンボールを支える道具は一体どんな仕様なのか、一緒に見ていきましょう!
(今すぐナダルのラケットについて知りたい!っていう人はこちらからどうぞ。)
<TOPICS>
ラファエル・ナダル
(Rafael Nadal)
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今回はお届けするのは赤土の絶対王者!
ラファエル・ナダルのリアルなラケットスペックを調べていきます!
それでは早速ナダルのプロフィールから!
名前 Name | ラファエル・ナダル Rafael Nadal |
年齢 Age | 34 (1986.6.3) ※2020年11月時点 |
身長 Height | 185 cm |
体重 Weight | 85 kg |
利き手 Plays | 左 |
バックハンド Backhand | 両手打ち |
出生地 Birthplace | スペイン マヨルカ マナコル Manacor, Mallorca, Spain |
居住地 Residence | スペイン マヨルカ マナコル Manacor, Mallorca, Spain |
コーチ Coach | Carlos Moya Francisco Roig |
グランドスラムタイトル Grandslam Titles | <全豪> 2009 <全仏> 2005-2008(4), 2010-2014(5) 2017-2020(4) <全英> 2008,2010 <全米> 2010,2013, 2017,2019 合計: 20 |
グランドスラムタイトル数はフェデラーと並んで歴代最多の20。
全仏オープンではこれまでに13回の優勝を誇り、赤土の王者と呼ばれる所以ですね!
逞しい身体、左腕から放たれる強烈なスピンが掛かったストロークは相手を押し込むだけではなく、ありえないような軌道で曲がるわ落ちるわ。
もはやゲームの世界。笑
豆知識:実は右利きのナダル
ちなみにナダルは日常生活では右利き。
テニスでは左利きが有利という事で、左手打ちになっていったそう。
スペインのマヨルカ出身で、今もマヨルカに活動拠点があるそうです。
コーチには、世界ランキング1位にも輝いた同郷のカルロス・モヤ。
(ちなみにモヤは日常では左利き、テニスは右手打ちなのでナダルの反対。これもトリビアですね。笑)
マヨルカを拠点として生活
幼少期から2017年まで、叔父にあたるトニ・ナダルがコーチにしていたのはとても有名な話。
マヨルカにはナダルの名を冠したアカデミー [ Rafael Nadal Academy ]があり、ナダルの練習拠点としてはもちろん、最近ではJaume Munar , Casper Ruud といった若手有望選手も輩出しています。
ちなみにこのアカデミーは
・コート数は27面(!)
・スパや宿泊施設まで完備(!)
という巨大複合施設。
これはもはや観光資源!
すっげー!
市販品ラケット:ピュアアエロ
ちょっと話が脱線してしまいましたが、ここから本題!
使用しているラケット / ストリングについてまとめて生きたいと思います。
まずはこちら。
https://babolat.jp/player/rafael-nadal
バボラの公式ページによると、ナダルの使用ラケットはピュアアエロ。
市販品のピュアアエロのスペックはこちら。
モデル名 Racket | バボラ ピュアアエロ (市販品) Babolat Pure Aero |
フェイスサイズ Head size | 100 平方インチ |
重さ Unstrung Weight | 300 g |
バランス Balance | 320 mm |
フレーム厚 Thickness | 23 / 26 / 23 mm |
フレーム長 Length | 27 インチ |
ストリングパターン String Pattern | 16 x 19 |
いわゆる黄金スペックと呼ばれるカテゴリーに属していて300g / 320mmと、幅広い層のプレイヤーに受け入れられる仕様となっています。
黄金スペックのなかでも、特にスピン性能の高いのがこのピュアアエロ・シリーズの特徴。
2016年モデルのインプレはこちら↓
2016ピュアアエロプラス (PURE AERO+) :バボラとしては硬い感触のスピンラケット| インプレッション
「アエロプロドライブ」から「ピュアアエロ 」という名称へ変更になった際に、大きく変わったのがグロメット(ウーファー)の形状。
空気抵抗を減らすため、ヨーク部分+フェイス部分のグロメットが内蔵型(※ストリングやウーファーが外に出ない形状)となっています。
また、グロメットの終わり部分も形状が変更となっており、より一体感のある構造になりました。
この形状お陰なのか、実際に振ってみるとビュン!という感じで、以前のモデルよりもスムーズに振り抜ける気がしました!
現行モデルもちょっとした変更点はありましたが、内蔵型グロメットは引き継がれています。
ナダル:パーソナルスペック
ここからはナダルが実際に使用しているラケット、ストリング、スペックに迫っていきたいと思います!
まずはナダルが実際に使っているラケットのスペックとストリングについて、なんとバボラの公式WEBに情報が掲載されていました!
→ ラケットの準備には不可欠なチャンピオンたちとの対話
ナダルが実際に使っているラケットのスペック
モデル名 Racket | ピュアアエロ デシマ Pure Aero Decima |
重さ Unstrung Weight | 317 g |
バランス Balance | 328 mm |
スイングウェイト Swing Weight | 330 kg•cm^2 |
グリップサイズ | 2 |
グリップ Replacement grip | シンテック(プロ)グリップ 黒 |
オーバーグリップ Over grip | VS オリジナル 白 |
ストリング無しの状態で317g / 328mmという仕様だそうです!
この数字だけなら、なんだかちょっと使えそうな気もしますが、スイングウェイトが330kg•cm^2。
・・・いや、これは無理だ(笑)。
というのも、以前ピュアストライクx3本を同じスイングウェイトになるようにカスタムした事がありまして、その時の数値が290kg•cm^2。
→ 3本のピュアストライク16×19をスペック計測+チューニング![ラケットチューニング]
ストロークは気持ちよく打てるのですが、ボレーやタッチショットなどを打つ時には若干の取り回しの悪さを感じる事も・・・。
これに+40ポイントと考えると、ナダルがいかに超人的なパワーでプレーしているのかが分かります。
ナダルのラケットの変遷
→ PURE AERO : 運命の武器。 (外部リンク)
こちらのリンクに、ナダルのラケットの変遷が記載されているのですが、最初のアエロは311gだったそうです。
そこからキャリアが進むにつれ、より球威が出るように徐々に重量アップ。
最終的に今の317gまで増えたそうです。
ナダルの場合、鉛テープが表に出ないようバンパー下(フレームとバンパーの間)に貼ってあります。
ストリング:RPMブラスト 1.35mm
ナダルのストリング・セッティングに関してもこちらのリンクに情報が記載されていました。
→ ラケットの準備には不可欠なチャンピオンたちとの対話
ストリング String | RPM ブラスト 1.35mm |
テンション Tension | 25kg ( 約55ポンド ) |
セッテイングはこの通り。
ブラストの一番太い1.35mmゲージに、テンションは約55ポンドだそうです。
さすがに一般プレイヤーが使うとしたらブラストの1.35mmは太すぎる気がしますが、アエロ+ブラストの組み合わせは高いスピン性能を発揮してくれるはず。
ナダルのラケット:中身はアエロプロドライブ?
ここからは、ナダルが実際に使っているラケットについてさらに深掘り調査をして行きます!
まずはこちらの写真をご覧ください!
その手には現行ピュアアエロ。と思いきや!
・ヨーク部分が内蔵型グロメットではない
・フレームサイドのウーファーが見える
・グロメットの終わり部分の形状が違う
現行ピュアアエロで採用されているはずの内蔵型グロメットなどが見当たらない!
調べるとすぐに分かるのですが、どうやらナダルは2004年発売の初期型アエロプロドライブを今も使用中。
(素材や製法などは市販と異なる可能性がありますが・・・)
内蔵型のグロメットもなし。
コアテックスもなし。
とってもシンプル。
一時期、黒塗りのプロトタイプをテストしている様子もありましたが、結局はこれまでと同じラケットをペイントジョブで使用する事に落ち着いたようです。
2020年全仏オープンでは新しい色のラケット!
Embed from Getty Images全仏オープンではフレームが紫っぽい色味が入ったデザインに変わっていました!
ナダル専用にデザインされた全仏限定デザインなのか、(可能性は低いかもしれませんが)次期モデルに繋がるデザインなのか・・・詳細が分かり次第改めて追記したいと思います!
ナダルセットを揃えよう!
ナダルファンのみなさん、お待たせしました。
Rafael Nadal になりきる為に必要なアイテムの数々!
まずはピュアアエロを手に入れましょう!
まずはピュアアエロ。スピン量を保ちつつパワーのあるボールを打ち込むには、これ以上のラケットはないはず!
グリップはもちろんVSの白で行きましょう!
ナダルが使っているテーピングがこちら。激しい打ち合いによるダメージから手のひら・皮膚を守ります。
ストリングはRPM ブラスト 1.35mmを使用!
(一般プレイヤーに1.35mmはちょっと厳しいかもしれませんが!笑)
振動止めはカスタムダンプで細部まで再現!
もちろんバルクのある筋肉も不可欠です!
ナダルがトレーニングに取り入れていた”パワープレート”は、3次元の振動によって効率的に身体を鍛える事が可能なマシン。
あとはサーブ前に、お尻に食い込みそうなパンツ→シャツ→鼻→髪 の順にイジっていけば、いやもう誰がどう見たってナダルそのもの。
ダブルスのペアがハイタッチの時に嫌そうな顔をする可能性もゼロではないけれど、そこはナダルのような熱いパッションで乗り切ろう。
ライバル比較:フェデラーはナチュラルをハイブリッド
フェデラーは21.5mmという薄めのフレーム、縦ナチュラルのハイブリッドというセッティング。
ナダルの黄金スペックxポリエステルとは大き異なるチョイスとなっています。
またこれ以外にもトッププロのパーソナルスペックをまとめているので、合わせてチェックしてみてくださいね!
→ プロが実際に使用するスペック!(パーソナルスペック)
まとめ:変わらない強さ
それでは今回のナダルのパーソナルスペックに関するまとめです。
・ラケットは初期アエロプロドライブをカスタムして使用
・重さは317g・バランス328mmのフレーム
・RPMブラストの1.35mmを55ポンド
・振動止めはカスタムダンプを使用中
ところどころ脱線気味になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
初期のアエロプロドライブを今もなお使い続けるナダル。
活動拠点もデビュー時からマヨルカで変わらず。
そして今も変わらぬ強烈なスピンボール。フットワーク。
最後の1ポイントまで諦めないひたむきな姿勢。
これまでに一度もラケットを(意図的に)壊した事がないそうです。
ナダルの「変わらない」で積み重ねてきた事が、今も続く強さの源なのかもしれませんね。