3本持っているピュアストライク16×19のスペック計測&チューニングをしてきました!
ラケット3本のスペック計測を実施
みなさん、こんにちは。
過去のエントリーにも書いていますが、僕はバボラ ピュアストライク16×19 (2017年モデル)を使用していて、全部で3本所有しています。
(使用期間は2本が約1年、1本が約4ヶ月。)
ラケットには個体差がある!
ご存知の方も多いと思いますが、テニスラケットは重さやバランスにばらつきが結構あって(=個体差)、酷いものでは同一モデルとは呼べないくらいにスペックが違ってしまってることも。
僕の体感上3本に大きな差は感じていなかったものの、せっかくなので千葉市内のチューニングショップ:ラケットマイスターさん(http://racketmeister.com/price.html)で細かく計測してもらうことにしました。
計測項目は以下の通りです。
・重量
・バランス
・フレームの長さ
・スイングウェイト
・RA値
この5項目の計測を実施してもらいました!
各計測項目について
重さ | オーバーグリップ無し ストリング無し 測ったフレームのみの重さ (元グリップはバボラレザーに変更済み) |
バランス | グリップエンドからフレームの重心までの距離。 数値が大きくなるほどトップヘビー。 |
フレームの長さ | グリップエンドからフレームトップまでの長さ。 ストリングは無しの状態での計測。 27インチなら通常685mm。 |
スイングウェイト | ラケットのスイングのしやすさの指標。 ラケットの重みによるパワーの指標とも。 専用の機械(今回はRA-test社製)で計測。 |
RA値 | ラケットの硬さ、しなりやすさの指標。 専用の機械で計測。 ラケットの先端に力を加えた時に どのくらい変形するかを表している。 |
かなりザックリとした説明ですが(笑)、これらの項目をチューニングショップで測ってもらいました。
計測結果:多少のばらつきはある!
以下の数値が、今回計測した結果です。
フレーム① | フレーム② | フレーム③ | |
重さ [g] | 306 | 305 | 308 |
バランス [mm] | 315 | 315 | 320 |
スイングウェイト[kg•cm2] | 282 | 282 | 290 |
フレーム長[mm] | 685 | 685 | 686 |
RA値 | 67 | 67 | 67 |
フレームの①と②は重量やバランスがほとんど同じ数値になっていました。
③だけわずかに重く、バランスもトップ寄り。
当然SWも③だけ大きくなっていました。
フレーム長に関しては1mm違いましたが全然問題無し。
そして結構気がかりだったのがRA値。バラツキが出ても修正出来ない要素だったので不安だったのですが・・・幸いな事に、全て67で一致。ラッキー。
ただ、ピュアストライクの新品時のRA値が69 , 70くらいだそうなので、使用により若干の低下では?という事でした。
結果として、フレーム③だけわずかにスペックがずれてしまっている状態でした。
3本のチューニング(カップリング)を考える
ここからは、先ほどの結果を踏まえてどのようにチューニングしたか、というお話。
まずここで問題になるのは
・どの項目を揃えるのか
・どの数値に合わせるのか
の2点。
例えば単純に重量だけを全て308gにしてもらっても、バランス・SWはバラついてしまう可能性があり、どの項目を最優先に揃えるのかが大切になります。
僕自身はラケットの単純な重さよりも、スイングした時・ボールを打った時の感触を一致させたかったのでスイングウェイトを揃える事にしました。
次に問題になるのが、SWをどの数値に合わせるのか、という点です。
この3本の場合だと、
・①,②のスペックに揃える
・③のスペックに揃える
・上記以外の、任意のスペックに揃える
の3パターンが考えられました。
SWを小さくする事は難しい・・・
ただSWの調整で踏まえておくべきなのが、
SWを荷重によって大きくする事は簡単
SWを荷重によって小さくする事は出来ない
(→軽量化が必要)
という事です。
今回の場合、フレーム③を①、②と同等のスペックにするためには(つまり③のSWを小さくする場合)、バンパーを削ったりグリップ(ウレタン部分)を再加工するなどして軽量化をしなくてはならず、大掛かりな作業になってしまいます。
という事で今回は
・SW優先でスペックを揃える(重さバランスは変わってもOK)
・フレーム③のSW:290に揃える
という結論になりました。
チューニング結果!
そして3本チューニングをしてもらい、3本全て以下のスペックに揃えることが出来ました!
重さ [ g ] | 313 |
バランス [ mm ] | 315 |
スイングウェイト [ kg•cm2 ] | 290 |
今回は元々のフレームのバラツキがそこまで大きくなかった為、重さ・バランス・スイングウェイトの3項目を全て揃えてもらう事が出来ました!
チューニングの方法は、
まず③のフレームのグリップ内にシリコンを注入、313gまで増量。
※グリップ内にシリコンを入れて重量アップ↑、バランスダウン↓、SWはそのまま。
次に①、②フレームのグリップ内に約5gのシリコンを注入。
続いて鉛テープを用意し、重量が313gに近い数値になるようカット。
フレームに鉛テープを仮付けし、SWを計測。
重量の調整・位置の調整を繰り返し、SWを290で揃える
そして最終的に上記の通り、313[g] / 315 [mm] / 290 [kg•cm2]で揃えて頂きました!
もともと310〜315[g]のフレームが好きだったので、重量アップは全然問題無し。
①、②は鉛テープが付いている分、見た目は重そうな印象なんですが・・・スイングしてみると違和感無し。
おかげで3本を違和感なくローテーションする事が出来るようになりました!
チューニングってやっぱり大切だと思ったのです。
今回、重量増は気にしないでも平気な状況だったので313[g]までアップしましたが、重量増が気になる人は予め相談が必要かと思います。
(グリップ・ウレタンの再成形や内臓バランサーの加工などが必要な為。)
まとめ:ラケットの世界は奥深い・・・
今回加工をしてもらいながら、ラケットやカスタマイズについてガッツリお話を聞かせて頂くことも出来・・・改めてテニスラケットの奥深さを知る事が出来ました。
これからはさらにマイスペックを見つけるべくちょっとずつカスタムしていこうと思っています。
ストリングも悩み中なので・・・考える事がたくさん!笑
HEADグリップの形状カスタムについてもまとめていますので、あわせてチェックしてくださいね!