復帰戦の全仏オープンで1回戦突破
Embed from Getty Images数多のテニスファンが待ちに待った錦織選手の復帰戦。
大会前には「エントリーしてるけど本当に出場する?」と不安と期待でヤキモキさせられた人がとても多かったんじゃないでしょうか。
フタを開けてみれば無事に出場+1回戦勝利を挙げるという期待以上の結果を残してくれたのでした。
フルセットの”錦織劇場”で勝利
1回戦の相手は世界ランキング166位のガブリエル・ディアロ。
身長203cm/体重90kgと恵まれた体格の22歳の選手で、178cm/73kg/34歳の錦織選手とはステータスが全然違うワケです。
そんなディアロを相手に、7-5/7-6(3)/3-6/1-6/7-5のフルセットでの勝利となりました。
ちなみにこの試合は合計4時間22分。
大会前には「5セットは避けたい」とコメントしていたそうなんですが、しっかりフラグを回収する結果となったのでした。
長期の離脱を経ても色褪せない才能
・4大大会出場は2021USオープン以来
(2年9ヶ月ぶり)
・全仏オープンも2021年以来
・ツアー大会は今年3月のマイアミ以来
・全仏が今季2大会目の出場
錦織選手の現状をまとめると上記の通りで、股関節や膝の怪我などが相次ぎ出場しては離脱・休養するというのが続いています。
とは言え昨年も復帰大会のチャレンジャーで優勝、唯一出場したツアー大会であるATP250のアトランタでも実力者のジョーダン・トンプソン(現在36位)を撃破。
そして今回は全仏オープン1回戦突破。
ヒゲを剃るのを忘れた?
(日本のファンの皆様に向けてメッセージをお願いします)
皆さん応援ありがとうございました。
えぇ・・・
なんも出てこないっすね・・・試合前に思ったんすけど、ちょっとヒゲ剃るの忘れたので、試合前に。
それは次はちゃんとしたいと思います。
1回戦終了後の錦織圭選手インタビュー
約2年9ヶ月ぶりとなるグランドスラム勝利を挙げた後、インタビューを締めくくるコメントがコレというのも実に錦織選手らしいですよね。
ちょっとあんまり強気なこと言って負けるとあれなんで。
まあ、お茶でも飲みながら応援よろしくお願いします。
https://www.nikkansports.com/sports/news/202306180000466.html
昨年の復帰戦となったチャレンジャー大会(※最終的に優勝)でも、決勝進出を決めた試合のあとのインタビューでもこんなコメント残してましたね。
まさに錦織節。
この独特の感性が錦織選手を世界トップクラスの選手たらしめる要因の1つなのかもしれませんね。
(いや普通にちょっと変わった人なだけ?)
2回戦は世界ランキング15位
ベン・シェルトン
錦織選手が全仏オープン2回戦で対戦するのは世界ランキング15位のベン・シェルトン。
フィジカルの強さを土台にした力強いショットが武器で、左から繰り出すビッグサーブや強烈な回転の掛かったスピン系サーブは圧倒的。
ストロークは後方からでも一撃で仕留める威力があり、されにボレースキルも高い攻撃的アメリカンテニスプレイヤー。
シェルトンはEZONE98アクアナイトブラックを使ってるんですけど、僕もEZONE98ユーザーとしてあのパワフル過ぎるショットは憧れちゃいますね・・・どんなフィジカルならあんな球打てるねんと。
1セットは互角の立ち上がり
Embed from Getty Images錦織選手とシェルトンの試合は第1セットの5-5の状況で雨天順延中。
復帰と離脱を繰り返してる錦織選手が、過去1年で爆発的にランキングを上げてきたシェルトンと互角の立ち上がりとなっています。
展望予想:攻略の糸口はあるのか?
では錦織選手がシェルトンを攻略する糸口はあるのか?というのを考察してみたいと思います。
シェルトンの1回戦の相手はランキング88位のウーゴ・ガストン。
ガストンと言えばトリッキーでまさに曲者といったプレースタイル。
特に理解不能なタイミングとタッチで繰り出すドロップを多用し、過去の全仏オープンでは何人ものトップ選手達を破壊してきました。
そんなガストンを相手に第1セットを落とすという不安な立ち上がりでしたが、最終的にはしっかり押し切り3-1で勝利しています。
クレーの熟練度では錦織選手が上
あくまでの過去の戦績をベースにした見方にはなるものの、錦織選手の選手の方がクレーでの経験値や熟練度は上と言えるでしょう。
錦織選手は全仏オープン出場11回(本戦)で最高戦績はベスト8を3回なのに対し、シェルトンは今回が2回目でガストン戦が初勝利。
それに加えて錦織選手はバルセロナ連覇をはじめ、モンテカルロ決勝進出などの経験あり。
全仏でのナダルやティエム、マレーやガスケとも対戦実績があり、そういった経験値がシェルトン戦にも活かされる・・・のではないでしょうか!
使用しているラケット・ストリング
加えて錦織選手は2023年の復帰時から新しいラケット使用中。
今までよりも少し面が大きく、ストリングパターンが18×19という特注品を使用しています。
細かいスペックや名称などは変われどベースとなっているモールド(金型)はジュニア時代からほぼ変わっていなかったので、ラケット変更のニュースには非常に驚きました。
ラケットの重さが340g!?
重量は打球面に張るストリングス(糸)がなくて340グラム前後だ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bbee138667f7b7e2d841c6c0209cca604019ef84
信憑性はさておき、ネット記事によると錦織選手のラケットはストリング無しで重量が340gらしいです。
フェデラーが使用していたプロスタッフRF97(※市販品)も340gでしたね。
重いラケットは振り切った時の球威が出るのはもちろん、逆にリターンのようなブロックする場面でも重みによって打ち負けにくいというメリットもあります。
もちろん重い分だけ操作が大変だったりスタミナの消耗が大きかったりするという側面もありますが、錦織選手のスキルと経験があればそれを上回るメリットを十分に引き出せるという事なのかもしれませんね。
ノーマルフレームが320gくらい、鉛テープで+10g、オーバーグリップと振動止めで+10gくらいの計算になるんですかね?
江口拓実って誰?
ところで皆さん、江口拓実というテニス選手をご存じでしょうか?
アメリカ国籍で世界ランキング15位の江口拓実選手が全仏オープン2回戦で錦織選手と対戦中・・・
「え?どういうこと!?」と思った人もいることでしょう。
ベン・シェルトンをGoogleが誤認識
Embed from Getty Imagesこちらが江口拓実選手の写真です。
そうです。
江口拓実=ベン・シェルトンです。
どうやらGoogleが(なぜかは分からないけど)ベン・シェルトンの情報を統合する際に誤認してしまったようで、ベン・シェルトンで検索すると江口拓実と表示される状況が続いています。(※2024年5月30日時点では江口拓実で表示されています)
まとめ:錦織選手全仏オープン復活勝利
ティエムやシュワルツマンが引退宣言して最後の全仏も予選敗退というショッキングな出来事がありましたし、ナダルやマレーもいつ引退してもおかしくないと本人がコメントしていたりと正直ツラいニュースが多いシーズンになってますね。
そんな中で復帰した錦織選手がグランドスラムでプレーする姿を見れるというのは素直に嬉しいですよね。
無理はしないので良いので、これからもまだまだ引退しないで楽しくプレーを続けてくれることを願うばかりです。