・錦織選手がラケットを変更?
・市販品とは違うプロストック
・18×19のストリングパターン
・道具によるパワーアップを模索か
錦織圭選手が新たなラケットを使用開始!?
今テニス界で話題になっているのが、錦織選手が復帰に向けての練習で手にしているラケット。
(※2枚目以降の写真でラケットが確認出来ます)
ラケットフリークたちの中で今大きな話題となっているのが、錦織選手がテニスラケットを変更したかも知れないというニュース。
2021シーズン終盤以降ツアーを離脱している錦織選手は、現在復帰に向けてリハビリの真っ最中。
そんな中、投稿された写真を見ると明らかに今までの使用モデルとは異なる特徴のラケットを手にしていることが判明。
この記事はこのラケットについて分析すると共に、ラケット変更の理由についても推察していきます。
キャリアを通じてラケットの大きな変更はしてこなかった
・ハイパーハンマー6.3
・ハイパーハンマー5.2
・H TOUR (2003~)
・n TOUR (2005~)
・n TOUR2
・K-TOUR (2008~)
・BLX TOUR (2010~)
・BLX TOUR LIMITED
※ここまでが289g/340mmスペック
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※ここからが309g/325mmスペック
・STEAM95 (2011~)
・STEAM 2nd GEN (2014~)
・BURN95 (2015~)
・BURN95CV (2016~)
・ULTRA TOUR95CV (2018~)
錦織選手と言えば2014年の全米OP準優勝時に使用していたSTEAM95をはじめ、名称やスペックこそ変わりましたが基本的な設計はほぼ共通しています。
(※重さや細かいセッティングなどは都度調整されていると思われます)
ストリングの種類・テンションはもちろん、噂によれば長さなども時期によって変わっているということでしたが、いずれにしてもモールドやストリングパターンはキャリアを通じて変化してこなかったというのがポイント。
ULTRA TOUR95 v4とは明らかに異なるラケット

引用:日本テニス協会(JTA) ナショナルチーム🇯🇵公式Instagramより
・ストリングパターンが18×19
・PWSが無い
・フェイス形状が若干丸みがある
写真を見る限り、これまでのラケットと異なるポイントは上記の3つ。
パッと見てすぐに気づけるのはPWS(左右の出っ張り)が無いという点。
そして写真を拡大して数えたところストリングパターンは18×19となっており、従来の16×20とも違うのが分かります。
(※18×19はジョコビッチやメドベデフと同じ)
最後は推測にはなるものの、これまでのラケットよりもフェイスサイズも大きくなっているように見えます。
市販のULTRA / ULTRA TOURとも異なるラケット?

市販ラケットで近い外観のものを探すと、まず候補に挙げられるのはウルトラツアー100v4でしょうか。
ツアありのコスメ、シャフトの形状などはかなり似ていると思うのですが、PWSがないというのが大きな違い。
PWSが無いという点では現行ULTRA100v4も同じですが、シャフトやフェイス形状などは違うように見えます。
いずれにしても市販品ベースのラケットでは無いと言えそうですね。
アザレンカやチョリッチなどとも違うラケット?
新しい錦織選手のラケットに関しては「アザレンカのと同じタイプ」という意見を頂いたり、個人的には同じウルトラのコスメであるチョリッチのラケットなどが近いのではないか・・・といった推測をしていました。
ところがどうやらどちらとも違いそうな感じですね。
Embed from Getty Imagesボルナ・チョリッチ(Borna Coric)のラケットの写真を見つけたのですが、フェイス形状自体は非常に似ているものの、シャフトのくびれが強く根元のスリムさが錦織選手のラケットとは異なっています。
錦織選手のラケットが一体どんなモデルなのか・・・謎は深まります。
復帰に向けて道具によるパワーアップを模索?

今回のラケット変更の背景にあるのは、復帰した際に少しでもパワーのあるショットを打ち込めるように道具自体もパワーアップさせようという狙いがあるのは間違いないと思います。
ストロークのパワーアップが顕著なATPツアー
Embed from Getty Images近年のATPツアーは速くて回転の強烈なボールを、これまで以上に早いテンポで打ち込んでくる若手選手が台頭し始めています。
POINT OF YEAR. pic.twitter.com/w4uZQvPk2x
— José Morgado (@josemorgado) March 31, 2023
アルカラスやシナーがその代表格と言えるでしょう。
ベースラインの遥か後方からラリーを組み立ててプレーする事の多かったメドベデフやズべレフ、ティエムなどを”旧世代”と思わせるほどの勢いを感じます。
そんなATPツアーに今年34歳となる錦織選手が復帰するためには、コンディションを元に戻すだけでなく道具のパワーも最大限利用する必要が出てきたとみて間違いないのでは。
フェデラーのようなラケット変更+スタイル変更を出来るか?

道具の変更といえば思い出すのがロジャー・フェデラー。
32歳となった2013年シーズン、全米OPではロブレドに敗れるなど思うような戦績が残せず。
それまでの輝かしいキャリアを共に築いてきた90平方インチのラケットを離れる決意をし、黒塗りラケットなど複数のラケットをテストし始めました。
Embed from Getty Imagesそして2014年シーズン後半、97平方インチのプロスタッフが登場。
SABR(セイバー)をはじめとした、相手が対応しきれないほど早いテンポで打ち込む超攻撃的なプレースタイルへと進化。
そして2017年からのキャリア最終盤の輝きを披露してくれたのでした。
錦織選手も今33歳なので、年齢や状況はフェデラーとも共通する部分がありますよね。
今回のラケットの変更がより良い結果へと繋がるのか、応援しながら錦織選手を見守りたいと思います。
まとめ:錦織選手がラケット変更か
・錦織選手がラケットを変更したかも
・見た目はウルトラv4だけど中身は別?
・ストリングが18×19のパターン
・PWSが無いフェイス形状
・より道具にパワーを求めているのかも
・ツアー復帰&活躍に期待!