今回は旧型ピュアアエロ(2016)と、ソリンコのツアーバイトというスピン系製品を組み合わせて使ってみました。
スピン性能の向上だけを目指した、どスケべなセッティング!?笑
バボラ ピュアアエロプラス
(Babolat Pure Aero +)
今回使用するラケットはバボラのピュアアエロプラス。
バボラの謳い文句は「進化したスピンマシン」という事で、より一層スピン強化されたモデルです。
スペックはこちら!
モデル名 | ピュアアエロプラス 2016年モデル |
ヘッドサイズ | 100平方インチ |
ストリングパターン | 16 x 19 |
重さ | 300グラム |
バランスポイント | 320mm |
フレーム厚 | 23 / 26 /23 mm |
フレーム長 | 27.5 インチ |
いわゆる黄金スペックのモデルになりますが、今回は0.5インチ長いロングモデルを使用。
遠心力も使ってスピンをより強化しようという算段です!
このラケットは友人から預かってるラケットなんですが(笑)、いろいろやって大丈夫というお許しが出たので、ちょっと遊んじゃおうと!
スピン性能を高めるべく設計された意匠を写真で確認してみましょう!
メインストリングの中央6本分はストリングの動きが良くなるように、横に長い形状になっています。
動きが良くなった分、スナップバックが大きくなってスピンがより掛かる・・・はず!
アエロプロドライブから大きく変わったのはこのグロメットの内蔵化。
これにより空気抵抗が減り、スイングもより鋭いものになる・・・はず!
ヨネックスのEZONEも同様のグロメットを採用しています。
左右非対称なのでストリングを張れる向きが決まっていますが・・・
今回1本張りで、しっかり左右を間違えました。笑
ちなみに現在でも、ブノワ・ペールはこのデザインのピュアアエロを使用中。
意外と気に入りなのかな?
ソリンコ ツアーバイト1.30
(Solinco Tour Bite 1.30)
「スピンマシン」と呼ばれるフレームと組み合わすんなら、ストリングも相応にスピンに優れたモノにしたいなと・・・。
それで選んだのがソリンコのツアーバイト。
モデル名 | ソリンコ ツアーバイト |
太さ | 1.05 mm 1.10 mm 1.15 mm 1.20 mm 1.25 mm 1.30 mm |
素材 | CO-ポリエステル |
断面形状 | 5角形 |
断面構造 | モノ構造 |
定価 | ¥2400+tax (12.2m) ¥31000+tax (200m) |
五角形形状が”噛む”という名前にふさわしい食いつきと、しっかりとしたフィーリングを生み出す。
https://www.kimony.com/file/solinco.pdf
SOLINCOのフラッグシップモデルでリピート率NO.1ストリング。
ソリンコはトッププロにも選ばれており、ブライアン兄弟、ジェイミー・マレー、その他にもD・ヤング、R・ラム、M・ジャジーリなどが使用しています。
そんなソリンコの中でも、特にスピン性能の高さが注目されているのがこのツアーバイト。
5角形型のストリングがボールの食いつきを生み出し、スピンを増やしてくれる・・・はず!
セッティング:48ポンドで張り上げ
張り方 | 一本張り |
テンション | 48ポンド x 48ポンド |
今回、セッティングに関しては標準的なトコを狙ってみました。
暑い中での使用を見越して、(僕としては)いつもより若干高めのテンションで張ってみました。
ツアーバイトは張りながら、素材的な硬さを強く感じました。
気をつけないとすぐによじれるし、折れてしまいます。
クロスストリングを通す時は滑りが悪く、ストリングを張るという点においてはかなり嫌になってしまう一品でした。
スピン性能:振れればすごい掛かる・・・
まずは一番肝心なスピン性能について。
はっきり言って意外と掛からない。笑
少なくとも、勝手にスピンが掛かる(掛かってしまう)なんて事はなかったです。
振り抜けると凄いボールが!
ただ、しっかりラケットを振り抜いて、なおかつボールをしっかり捉えられた時は自分が想像していた以上の爆発的な球威(スピード&スピン量)が出ます!
しかし残念な事に、そんなボールを生み出せる場面はそんなに多くなかった・・・。
ツアーバイトが1.30と太い事もあってか結構抑えの効いた仕上がりになってまして、ラケットの反発力はあまり感じず、自分の力でボールをシバいていくようなプレーを強いられるような印象でした。
僕の体力なら、抑えの効いてるのを生かしてフラットなボールをコントロールする方がやりやすかったですね。(当初の目的はどこに行った?笑)
体力に自身がある人、ボールをシバき倒したい人にはめっちゃ良いスペックだと思います。
打感:カチッとした硬めの感触
続いては打感。
フレームの硬さと相まって、とにかく硬い。
使ってみて最初に感じるのは硬さと弾き感でしたね。
スピンを期待した組み合わせでしたが、食いつき感はほとんどなく、板っぽい打感でした。
普段はXCALIBRE x ブラックヴェノムというしなやか系を使っているので、より一層硬さを感じてしまいました。
硬い感触ではあるものの、弾き感が良いのでボールのスピードは出しやすかったです。
全体の使用感:スピード感がある
ストロークでは食いつき感が少ないのですが、とにかく振り抜いてスピードのあるボールを打ち込んでこそ、この組み合わせのうま味が引き出せるのかなと思います。
以前同じフレームにナチュラル x RPMブラストの組み合わせで使用した事があります。
2016ピュアアエロプラス (PURE AERO+) :バボラとしては硬い感触のスピンラケット| インプレッション
もっとボールの引っ掛かりと反発力が大きく、スピンはすごい掛かるんですがコントロールが難しかったのが印象的でした。
それと比べると今回のツアーバイト1.30を使ったセッティングは、コントロールがしやすくなりました。
ボレーも抑えが効いている分、安心して打てました。
ライバル:ソリンコ ハイパーG
基本設計がほぼ同じソリンコのハイパーGは、ツアーバイトよりも扱いやすさをアップさせた仕上がり。
スピードのある攻めを目指すならハイパーG、しっかりとした手応えを期待するならツアーバイトがオススメです。
これ以外にもストリングインプレをたくさん用意しているので、合わせてチェックしてみてくださいね!
→ ストリングインプレ一覧
まとめ:スピンはそんなに掛からなかった!
今回、ピュアアエロプラス x ツアーバイト1.30の組み合わせでスピン強化を目指したのですが、結果としてはそんなにスピンがかかりませんでした。
ストリングが太いのでパワーの面で厳しかった事、ツアーバイトは素材が硬く5角形断面でもボールの食いつきが生まれなかった事・・・によってスピン性能がイマイチだったんじゃないかなと推測しています。
(僕よりももっともっとパワーのある人なら凄い「スピンマシン」に感じたのかもしれませんが・・・。)
確かにツアーバイトの売り文句にも「食いつき+フィーリング」という言葉はありましたが、直接「スピン」とは言って無かったもんなぁ・・・。
ツアーバイトの表面の滑り+スナップバックも感じられなかったので、チョイスを間違ったかなという感じは否めません。
個人的には以前から多角形ストリングのスピン性能をあまり信用していなかったのですが(笑)、今回の結果はその気持ちをより一層強めるものとなってしまいましたね。
(後日、同じソリンコのハイパーGを別のラケットで使ったら結構好感触でした。後悔。)
もっともっとスピンを簡単にかけられるようにするためには、食いつき感とスナップバックを引き出さないといけないなぁと思います。
以前のように縦に柔らかめのナイロン(ナチュラル)、横に滑りの良いポリエステルにする事で、僕にも使いやすいスピンモンスターに出来るんじゃなかろうかと!