ハードながらもしなやかな1本
しなやかさを感じられるハードなラケット
現在の市場ではかなりハードなスペックを採用しているこのCX200TOURとCX200TOUR18x20。
もちろん楽に扱えるラケットではないものの、しなやかさを感じられる気持ち良い打球感を実現したラケットに仕上がっています!
スペック:20.5mm+95平方インチ
モデル名 | CX200 TOUR | CX200 TOUR 18×20 (数量限定) |
フェイス [平方インチ] | 95 | 95 |
重さ[g] | 310 | 315 |
バランス[mm] | 310 | 310 |
フレーム厚 [mm] | 20.5 フラット | 20.5 フラット |
RA | 63 | 63 |
ストリング パターン | 16/19 | 18/20 |
前作からの大きな変更点としては、フレックス(RA値)の平均が1ポイント引き下げられています。
18×20は数量限定となっており、レザーグリップを標準で装備しています。
セッティング:ICONIC ALL/EXPLOSIVE TOUR
今回はCX200TOURにはナイロンマルチのICONIC ALL(アイコニック・オール)、CX200TOUR18x20にはポリエステルのEXPLOSIVE TOUR(エクスプロッシブ・ツアー)を張り上げてテスト。
多少データや使用感に差が生じている部分はありますが、ご了承ください!
打球感:よりしなりを感じる!
これだけのハードスペック、打ってもつらいんじゃ・・・と思いきや!
どちらもしなりが感じやすいしなやかなフィーリングでした!
感覚的にはCX200よりもしなりは大きく、フェイスが小さいのでたわみやストリングのトランポリン効果は若干控えめという印象でした。
意外と18×20はしなやかさを強く感じられる
ストリングの違いも多少影響はしているんだとは思いますが、意外と18×20がフレームのしなやかさを感じる柔らかい打球感でした。
引っ掛けて持ち上げるようなショットには不向きですが、フラットを大きなスイングで打つ人なら意外と18×20の方がしっくりくる可能性もあるかもしれません。とりあえずびっくり。
CX2.0TOURよりも掴んでいる感じはある
スリクソン時代の最終モデル:CX2.0TOURも持っていたのですが、これと比べるとCX200TOURはもう少しボールを掴む感じは増えてると思います。
CX200の掴み感には及ばないものの、少し掴み感が増えた事で旧作よりは扱いやすく感じられる人は多いのではないでしょうか!
・しなりを感じる打球感
・たわみ感は控えめ
・18×20でもしなやかさ
・CX2.0TOURより掴む
性能:振り抜きが気持ち良いけど助けてはくれない!
実戦でもIC ALLを張ったCX200TOURを使用してみました。
小さいフェイス+薄いフレームがもたらす振り抜きの良さは最高クラスの気持ち良さ!
一方でやはりアシスト感はかなり少なく、少しでも不十分なスイングになってしまうとミスになってしまうハードさも健在でした。
サーブ:振り抜きの良さでスライス系は◎
振り抜きが良く、サーブでのヘッドが楽に出てくる感じはやはりTOUR独特のもの!その特性が強く感じられるのがしっかり振り抜くスライスサーブで、vs上條さんの試合でエースを取れたのも嬉しかったです(笑)
ただラケット自体が飛ばすパワーというのはかなり控えめなので、例えば置きにいったサーブでは如実に失速してしまいます。
またスピンサーブも十分なスキルと筋力がないと、バウンド後に大きく跳ねる・変化するサーブにするのは難しいです。
ストローク:球出し練習なら超気持ちいい
手出しのストロークも打ちましたが、かなり気持ち良いフィーリングを味わう事が出来ました!
大きめのしなり、若干の掴み感、そして意外と気持ち良く飛び出していくボール・・・いやー、気持ち良い!
ただ試合においては、特に走らされているような場面ではどうしても球がショートしやすかったです。
飛び出しの弾道が低めなので、スピンを掛けて高いところを通すボールは僕には打てませんでした。
パワフルなプレイヤーにとっては飛びすぎない安心感のあるラケットだとは思いますが、大多数の人にとってはハードなラケットだと思います。
ボレー:取り回しは良いけれど・・・
今回のテストでは残念ながらほぼボレーを打つ機会がなかったため、正直詳細な感触は分かりません(笑)
ただ、310gという重さは取り回しも厳しくはないですし、トップライトなのでヘッドもスッと楽に出てきてくれるので・・・ネットプレーでの操作性で困る事はなさそうですね。
ただラケットがボールを飛ばしてくれるわけではないので、、、といっても、これ買う人は強烈な反発力は求めてないですよね?笑
・振り抜き、取り回しが◎
・アシストはしてもらえない
・スライスサーブが良い
・引っ掛かり・スピンは少ない
・高弾道スピンには当然不向き
データ比較:フラットショット向き!
今回はストロークの打ち比べ&データ比較を実施しました!
そこで見えてきたのは、フラットで球速のあるショット向きのラケットだという事!
フォアハンド:球速がアップし回転数はダウン
ずぉさん フォア・スピン | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
VCORE98 | 121.0 | 1921 |
CX200 | 123.1 | 1608 |
CX200TOUR | 126.9 | 1597 |
CX200TOUR 18×20 | 124.6 | 1545 |
厚いグリップから大きく振り抜くフォアハンドのずぉさん。
データ表をみてみると、球速が最も高かったのはCX200TOUR!
回転数はVCORE>200>200TOUR>TOUR18x20の順になっており、スペックやコンセプトから予想した通りという感じ。
CX200と比べてもフラットで高速なボールというのが分かります。
TRUEMAN フォア・スピン | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
T-Fight改 | 113.0 | 1562 |
CX200 | 109.5 | 1490 |
CX200TOUR | 114.4 | 1164 |
CX200TOUR 18×20 | 114.3 | 1208 |
ずぉさんよりも若干薄めのグリップでフラット系のわたくしTRUEMAN。
やはり球速に関しては200TOUR/TOUR18x20が最速でした!
回転数に関してはTOUR18x20>200TOURとなっていますが、どちらも1200rpm前後でかなりフラット系になっていて、マイラケから比べた時に回転数の減り方がずぉさん以上に大きくなっています。
多少の差はあるものの球速アップ・回転数ダウンの傾向がハッキリと見て取れますね。
TRUEMANの方が回転数の落ち込みが大きかったのはおそらくスイングパワーが小さく、推進力を加えるのにほとんどのパワーを使ってしまった結果だと推測しています。
バック:スピンでの球速増加は少なめ
ずぉさん 両手バック・スピン | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
VCORE98 | 110.4 | 1197 |
CX200 | 110.3 | 1213 |
CX200TOUR | 112.1 | 1250 |
CX200TOUR 18×20 | 109.0 | 1302 |
フォアに比べるともともとフラット系に近いずぉさんの両手バックハンド。
スピン性能による違いが出にくいたいめか、球速の違いはフォアよりも小さい印象!
200TOURが球速No.1、そして意外にもTOUR18x20が回転数No.1。
ポリを張ってあった18×20の方がずぉさんのパワーを受け止めて回転に変換しやすい・・・っていう事かもしれませんね。
(マス目が粗いのだけがスピン向きとは限らないと思うのです。)
TRUEMAN 片手バック・スライス | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
T-Fight改 | 80.1 | 1756 |
CX200 | 83.1 | 1608 |
CX200TOUR | 88.4 | 1493 |
CX200TOUR 18×20 | 90.0 | 1564 |
スライスでは意外と高い数値が得られていました。
振り抜きの良さもあってスライスは気持ち良く打つ事が出来るので、実戦でもスライスを積極的に使う人にもオススメ出来るラケットなんじゃないかと思います。
ただ、過去にプロスタッフのデータ比較でもTOUR90が最も高い球速を記録していた事からも分かる通り、反発力控えめのラケットはスイングを頑張らないといけないので高い数値になりやすい傾向があります。
球速データが良い=楽に飛ぶ、ではないという点は覚えておくべきかと!
決して楽に飛ぶ訳ではないのですが、それだけに上手く厚い当たりを引き出せるようになれば良いショットに出来るはず!
・球速UP、回転数DOWNの傾向
・厚い当たりのフラット系
・球速データはかなり良い結果に
・しっかり振り切る必要あり
オススメ:スライス好き・鈴木貴男選手好きに!
決して楽なラケットではない、いや普通に厳しいラケットなんですが、しなやかさもある打球感や、ヘッドの振り出しやすさ・スライスの打ちやすさは非常に気持ち良いフィーリング。
ハードヒッターも設計上のターゲットに入っているとは思いますが、個人的には球威よりもコントロール重視・スライスを積極的に使う人にオススメしたいモデルですね。
あとは鈴木貴男選手が好きな人にもオススメですね!笑
ハイブリッドにナチュラル組み合わせて、キレキレスライス連発とか目指したくなっちゃいますよね!!!
CXシリーズ全体の選び方・比較はこちらから!
こちらの記事では全7機種に増えているCXシリーズの各スペックの特徴や、選び方について詳細に解説しています!
まとめ:気持ち良いフラット向きラケット
・しなやかな打球感
・抜群の振り抜き&取り回し
・旧作よりは掴んでいる印象
・スライスは気持ち良く打てる
・アシストは少ないのでハード
・自然とフラット系ショットに
・スライスを積極的に使う人に!
・鈴木貴男選手が好きな人に!笑