02-ストリングインプレ

ソリンコ・マッハ10はスピンで凌げる・つなげるポリストリング / Solinco MACH-10【インプレ・評価】

ソリンコ・マッハ10 (Solinco Mach-10)のインプレッション・レビュー・感想・評価
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ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)
こういう人にオススメ
ハイパーGより乗り感が欲しい
強打でもしっかり制御したい
少し高い弾道のスピンを打ちたい
しっかりとした打ち応えが欲しい
メリット・デメリット
〇スピンで凌ぐショット
〇フラット系での飛び
〇弾道の上げやすさ
〇引っかかりの良さ
×予想ほど柔らかくない
×ショットのバラつき
×重たい手応え

ソリンコ・マッハ10
(Solinco MACH-10)

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

今回は発売直後から高い注目度を誇る『ソリンコ・マッハ10(MACH-10)』をインプレッション。

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

TRUEMAN
TRUEMAN
ソリンコと言えばハイパーGが非常に人気ですが、マッハ10がそこに続けるのか要チェックですね!

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

セルリアンブルーという色を採用しており、明るく発色が良くて非常にキレイですね。

ポリツアーレブのミントよりも青みと光沢感が強くなっています。

発売から人気のポリ

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

このマッハ10なんですが情報解禁直後から非常に注目度が高く、僕のYouTubeチャンネルにも「マッハ10のインプレしてください」というコメントが複数寄せられていました。

いつもお世話になっているライズテニスサービスさんでも初動売り上げ好調で、最初に入荷した分はすぐに売り切れてしまったそう。(※様子見していた僕は買いそびれましたw)

今回ようやく実際に打つことができましたので、打球感や性能など正直にインプレさせて頂きます。

スペック/仕様

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)
製品名ソリンコ
マッハ10
素材COーポリエステル
断面形状5角形
太さ1.15mm
1.20mm
1.25mm
1.30mm
セルリアンブルー
価格税抜2,900円
(12.2m)

税込36,000円
(200m)
発売日2025年4月

マッハ10の断面形状は5角形となっていて、ハイパーG・コンフィデンシャル・ツアーバイトと同じ。

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

キモニーがいかに5角形を信頼しているのかというのが分かりますね。

ゲージは1.15㎜~1.30mmの4種類が用意されており、ハイパーG(1.05㎜から6種類)ほどではないですが幅広い展開となっています。

特徴・テクノロジー

SOLINCOテクニカルラボと契約プロやトップジュニア選手、コーチ、テスターとの5年以上に渡る研究で開発されたポリエステル系素材の革新的な配合、ブレンド技術”CLOUD-FORM Technology”により「雲のように柔らかい快適な打球感と爆発的なパワーの両立」を今までにない最適なバランスで成功しました。

https://www.kimony.com/information/Solinco_MACH-10_20250407.pdf

コンセプトとしては、これまでのポリエステル系ストリングの常識を打ち破る、柔らかさとパワーの両立を謳っています。

マッハ10の注目度が高い・売れ行き好調なのも、ポリエステルストリングに柔らかさを求めるプレイヤーが多くこのコンセプトに惹かれたからではないかと推測してます。

インプレのセッティング

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)
ストリングマッハ10
太さ1.25㎜
フレームEZONE100
(2025)
テンション45ポンド
張り方1本張り
重量増加+16.4g

今回はEZONE100に45ポンドで張り上げてみました。

重量増加は+16.4gで、直前に張っていたPTレブ1.25が+16.8gだったのでわずかに軽くなっていますね。

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

ストリンギングしている時には結構素材的な硬さはあり、曲げるとクセがつく・折れるっていう感じ。

レブは曲げても元に戻ろうとするしなやかさがあったので結構感触は違いますね。

クセが付きやすく5角形なのでねじれも出やすいので、意外とストリンギングは神経を使うなという印象。

【インプレ】
高めの弾道と打ち応えが特徴

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

ダブルスメインで使ってみましたが高めの弾道のスピンの打ちやすさと、インパクトにおけるやや強めの手応え・打ち応えが特徴的でした。

ガンガン攻撃的にプレーするというよりは、高めのスピンでつなぐ・凌ぐのを軸にじっくり展開していくほうがやりやすいと感じました。

5角形らしい弾道の上がりやすさ、ソリンコらしい打ち応え、これらの要素をしっかり継承したポリストリングですね。

【打球感】
硬くはないがズッシリとした重み

柔らかさ
食いつき
1強度が上がると食いつく
弾き
球離れ
-1反発感はなく乗り感優位
打ち応え
手応え
1重みがあり想像以上
スイート
エリア
-1外すと硬さ+重みがくる
減衰性1不快な振動は感じない
快適性0悪くないが期待しすぎはNG

インパクトの強度が一定以上になるとホールド感が非常に強くなり、スイングの大きさや強さでボールを飛ばせる感覚がありましたね。

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

コンセプト的には打球感の柔らかさを強調していましたが、個人的にはそこまで柔らかさを感じなかったですね。

ポリツアーレブの方が分かりやすい柔らかさ・マイルドさがあり、柔らかさだけに期待してマッハ10を選ぶのはちょっと違うのかなと。

ただハイパーGに比べると、スイング速度が遅くても乗り感が出やすい印象はありました。

スイートエリアもやや狭く外すと金属的な硬さを感じるので予想よりシビアな仕上がりでしたね。

【性能】
高めの弾道のスピンで凌げる

反発力-1食いつきの方が強い
飛び
飛距離
2弾道が上がり飛距離は〇
球威0フィジカルが必要
スピン1回転は掛けやすい
フラット1想像以上に飛ぶ
スライス0可もなく不可もなく
滑り1表面の滑りは良い
強度高いラリーだと恩恵
引っかかり
弾道の高さ
2弾道の高さは出しやすく
最初はやや慣れが必要
耐摩耗性想像より長持ちしそう
維持性1経時変化は緩やかな印象
コスパ0標準~やや良いレベル

性能的には弾道の上げやすさ・回転の調整しやすさがポイントで、ややディフェンシブに高い弾道+スピンで展開するのが一番旨味を感じられました。

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

食いつきと引っかかりによって弾道はイメージより上がりやすく感じ、弾道が高くなることによって飛距離がアップしましたね。

ただストリング自体のアシストや飛びは控え目で、いつもと同じ軌道のスピンを打とうとするととショートしがちでした。

厚い当たり・フラット気味にとらえるとなぜか急に飛びが良くなり、この飛距離の変化を上手く使いこなせれば武器になるのかなと思います。(僕は戸惑ったし苦戦しました)

EZONE100は楽に打ってプレー出来るのが魅力ですが、マッハ10だと頑張って打つっていう感覚が強まってしまったように思います。

【メリット / 高評価】

・引っかかりによる弾道の上げやすさ
・トップスピンでの安定性
・厚い当たりでの飛び感
・ゆったり振っても乗り感がある

引っかかりと食いつきが良いので、弾道の高さを出しやすいというのがマッハ10の良さ。

オムニコートで高い弾道のトップスピンでのラリー戦に持ち込みたい人などには最適かもしれません。

基本的には高い強度でプレーする人向けですが、ゆったり振っても乗り感があって打ち応えも出るのでそういったフィーリングを求める中級プレイヤーなどにもフィットする可能性はあります。

【デメリット / 低評価】

・手応えが重くてややつらい
・外すと重さと硬さが強い
・ショットがバラつきやすい

コンセプトで予想するよりはシビア・ハードな使い心地のストリングで、特に手応えの重さとスイートエリアを外した時の衝撃感が強いというのが使い手を選ぶ部分かなと思いますね。

【ライバルストリング】
レブやブラストなどが筆頭

<ライバル>
・RPMブラスト
・ポリツアーレブ
・リンクスツアー
・G-TOUR2
・エクスプロッシブ・バイト etc.

ライバルとしてはブラストやレブが筆頭で、それ以外にはリンクスツアーやG-TOUR2なども入ってくるかなと思います。

マッハ10の優位性
→弾道上げたスピンでの凌ぎ

ライバルと比べてマッハ10の優位性があるのは、弾道を上げたスピンでの凌ぎやすさかなと思いますね。

相手から強いボールを打ち込まれた時にはホールド感が高まるのでコントロールがしやすく、そこから弾道を上げたスピンでつなぐ・凌ぐというプレーにつなげやすいですね。

ブラストやレブより弾道の高さが出しやすく、EXPバイトよりもパワーロスが少ない、という感じのバランスかなと思いますね。

マッハ10はこんな人にオススメ

マッハ10がフィットするラケット、プレイヤーについて考察してみました。

スピン系ラケットに合わせたい

babolat pure aero 2022

マッハ10の弾道の上げやすさ、スピンの調整しやすさを引き出すという意味で、スピンコンセプトのラケットと組み合わせると良さそうですね。

VCORE100、ピュアアエロ100、エクストリームMPなどと合わせれば、やや打ち応えを強めつつ安心してトップスピンを打ち込んでいけるんじゃないかなと思いますね。

パワー系黄金スペックに合わせて弾道の高さをプラスするような使い方などもありかなと思います。

もっと雑に言えば、ハイパーGを合わせた時に感触が良かったラケットなら大体いけるんじゃないかなと思いますね。

マッハ10を試すべき人は?

マッハ10を試してほしいのは、多角形ポリを使っていて打ち応えや引っかかりの強さが物足りないと感じている人ですね。

例えばブラックコードだと柔らかすぎるとか、G-SPIN3だと持ち上がりが物足りないとか、そういった人は一度マッハ10を試してみてください。

マッハ10が合わなかったら?

マッハ10が合わなかったけどスピン性能やパワーが欲しいっていう人は、とりあえずポリツアーレブは試してほしいですね。

マッハ10より快適性や飛びを高めつつ、ある程度のスピン性能も確保出来ると思います。

性能は良いけどもっと柔らかいのが良い、という人はハイパーGソフトもありかもしれません。

ソリンコのストリングマップ的にはマッハ10はハイパーGとハイパーGソフトの中間の柔らかさとされており、性能は大きく変えずにさらなる柔らかさが欲しい人にはハイパーGソフトが最適解となりそうです。

アドブロ的総評

ここ数年で見ても高い注目度のマッハ10。

ハイパーGの根強い人気、分かりやすいネーミングなど注目される理由も良くわかる新製品だなと思います。

ただコンセプトにもあった柔らかさとパワーのバランスについては、ある程度ラリー強度の高いプレイヤーじゃないと感じにくいのかなとは思いましたね。

ハイパーGよりは柔らかいがハイパーGソフトよりは硬い、という立ち位置も絶妙と取るか半端と取るか・・・絶妙なラインですね。

めっちゃ個性が強いわけではないのですが、意外と使い手を選ぶ・ラケットとの相性が試されるストリングなんじゃないかなと感じました。

僕自身はもともとハイパーGは好きないですし、なんならエッジが鋭く引っかかりの強い多角形自体苦手なタイプ。

なのでマッハ10に関しては最低でもハイパーGやリンクスツアー、ソルティスといった多角形らしいポリに対する抵抗感がない、ある程度使いやすいと感じているという前提があるプレイヤーじゃないとフィットしないと思いますね。

僕自身EZONE100に張って使いましたが、どうやってもポリツアーレブのほうがプレーしやすく、またしてもソリンコのストリングとは両想いになれなかったか・・・という落胆した気持ちでコートをあとにしました。

まとめ:ソリンコ・マッハ10


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テニス系ブロガー
アドブロ (コトウダマサト/TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年

・オールコートプレイヤー(自称)
・EZONE98L+PTストライクコンボ
・ラケット購入本数100本間近
・ラケット累計200本以上テスト

・ストリングは200パターン以上テスト
アドブロの詳しいプロフィール

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