ドミニク・ティエムが実際に使用しているラケットのスペック、ストリングのセッティングについて調べました!
・ストリングは何を張っているの?
・あんな強打をしてみたいっ!
<ティエム使用ラケット>
バボラ ピュアストライク18×20
男子ツアーでも屈指の強打を誇るドミニク・ティエム。
2018年・2019年と2年連続で全仏オープンでは準優勝。
(いずれも対戦相手は12回優勝のナダル)
2020年は全豪・全米オープンに連続で決勝進出。
強烈なストロークを武器に、全仏だけでなくその他のGS大会でも優勝候補の一人として活躍が期待される存在となっています。
そんなティエムが使用するのはバボラ・ピュアストライク18×20。
開発段階からティエム自身が関わっており、また広告塔としても大活躍中。
2019全仏オープンから、デザインも新しくなったピュアストライクを使用中。
2019年5月24日に情報公開されたばかりで、非常に注目度が高いモデルになっています!
ピュアストライク18 x 20の市販品スペックはこんな感じ
モデル名 | ピュアストライク 18 x 20 |
フェイスサイズ | 98平方インチ |
重さ | 305 g |
バランスポイント | 320 mm |
ストリングパターン | 18 x 20 |
フレーム厚 | 21 – 23 mm |
フレーム長 | 27 インチ |
RA値 | 70 |
定価 | ¥34,000 +tax |
305g / 320mmと、黄金スペックよりもわずかに重い設定。
特徴的なのは、最大23mmの中厚フレームに18×20の密なストリングパターンを採用している事で、球威とコントロールを両立しています。。
ウーファーのおかげで打感にもマイルドさ・柔らかさがあり、ポリエステル系ストリングを張ってガンガン振っていくようなプレースタイルには最高のフレームですね!
ティエムが実際に使用するパーソナルスペック
先日、バボラの公式インスタグラムのストーリーでティエムが実際に使用してるラケットのスペックが公開!
そのスペックを以下の表にまとめてみました!
使用ラケット | ピュアストライク 18×20 |
フェイスサイズ | 98 平方インチ |
ストリングパターン | 縦18本 x 横20本 |
重さ | 317 グラム |
バランスポイント | 314 mm |
スイングウェイト | 310 kg•cm2 |
ストリング | RPM TEAM (→RPM POWER) |
テンション | 25kg ( ≒ 55ポンド) |
グリップサイズ | 2.5 |
これが実際にティエムが使用しているスペックだそうです!
重量・バランスは思ったよりも現実的な数値でしたが、スイングウエイトが310kg•cm2!
一般プレイヤーが使うにちょっとしんどいSWかもしれませんが、しっかり振り切れる人にとっては爆発的な球威が出るスペックなんだと思います。
ティエムのラケットの細かな変更点・変遷についてはこちらの記事で解説をしています。
一般人代表:僕のピュアストライクのスペック
では、一般人代表として、僕のピュアストライクのスペックをご参考にまで。
・重さ313g
・バランス315mm
・スイングウエイト290
となってます。
(3本同じスペックにするためチューニングしてあります。)
重さとバランスはティエムとそんなに変わらない(4g軽いだけ)ですが、スイングウエイトは20も軽くなってます・・・
ティエムのラケットはより先端寄りに重量が集中しているようですね。
とてもじゃないですけど、僕には振り切れません。
なんなら今の290kg•cm2でも若干取り回しがギリギリなので。笑
ティエムのストリング:RPM チーム?
※追加情報あり!
今回の情報によるとティエムはバボラ・RPMチーム (RPM TEAM) を使っているそうです。
ポリエステル素材の中に、極微小な気泡を注入。耐久性を損なことなく、RPMシリーズの中で、最もソフトな打球感と優れた反発性を実現しました。
https://babolat.jp/archives/product/ba241108
ポリエステル素材の中に、極微小な気泡を注入。
耐久性を損なことなく、RPMシリーズの中で、最もソフトな打球感と優れた反発性を実現しました。
RPM TEAMをまだ実際に使用した事がないのですが、ラフィノさんの動画によるとポリとしては柔らかい打感に仕上がっている様子。
RPM TEAMはいろんなラケットにフィットしそうですね!
ティエムのストリングテンションは25kgという事で、換算すると約55ポンド。
一般のプレイヤーが使うならもう少し低めの方がベターでしょうね。
RPMシリーズの中では比較的柔らかい打球感とパワーのあるストリングなので、ティエムがRPMチームにしたっていうのはちょっと意外ですよね!
(※ティエムの写真を見るとストリングは白色なんですが、カラーラインナップはブラック、ピンク、ブルー・・・あれ?)
他ブランドのストリングを使っているらしいなんて話まで聞こえてたりしているので、ここらへんは大人の事情が絡んでいるのかも・・・?
2020.1.5追記:RPM POWERでした!
バボラから新たに誕生したストリング:RPM POWER(アールピーエム・パワー)。
ティエムはこのストリングを使用している事が判明!
がっつりスピンボールを打ち込んでいける打球感は納得のチョイス。
このストリングについては別記事で情報をまとめましたので、ぜひチェックしてみてください!
僕も1ヶ月間RPMパワーを使い込んでみました!
ボールを飛ばしてくれる感触は薄いんですが、打感の柔らかさやスピン性能は高いストリングですね。
あとは全然ノッチが出来ない!
表面の滑りが良いみたいで、耐久性がかなり高いです!
グリップテープ:トーナグリップ?
Embed from Getty Imagesバボラのエンドシールが貼られているものの、実際に巻いているのはトーナグリップではないかと思われます。
着用ウェア:Adidas
2020全米オープンでティエムが着用しているのはフリーリフト・ソリッドの「パワーピンク」というカラー。
そこにエルゴというショートパンツを合わせています。
これまでのティエムのウェアに比べると非常にビビッドなカラーで、全米オープン出場選手の中でも印象に残るデザインになっています。
シューズ:アディダス ソールコート
Embed from Getty Imagesティエムのハードなフットワークを支えているのが、アディダスのソールコート ( SOLE COURT )というモデル。
ミッドソールにはBOOST(ブースト)を採用しクッション性・反発性を実現しつつ、前足部はソールを薄くする事でレスポンスを向上させています。
ティエムのパーソナルラケットが仕上がるまで。
ティエムのラケットが仕上がるまでの工程についても、ストーリーで公開されていました。
なかなか普段は目にする事がない部分なので、その工程を簡単にまとめておきます。
①エンドキャップのフタを外し
②グリップ内にシリコンを充填。
③バンパーを一度取り外す
④バンパーとフレームとの間に鉛テープを貼り付け。
⑤フレームの3,9時のところにも鉛テープにより貼り付け。
⑥バンパーを元に戻す
⑦重量・バランスポイントの計測
⑧スイングウェイトの計測
⑨重量、バランス、スイングウェイトが目的のスペックになるよう再調整
⑩完成!
こんな流れになってます!
僕も持っていたラケット3本のスペックを揃えるために、プロにチューニングをしてもらいましたが、手順としてはほぼ同じでした!
(バンパーは外さず、鉛テープを貼って調整してもらいました。)
チューニングについて、詳しくはこちらのリンクからどうぞ!
ライバル比較:チチパスはBLADE使用
次世代を代表する一人、チチパスも優れた片手バックハンドの持ち主。
ウィルソンの旧型ブレードをベースにセッティングしているらしいのですが、意外と軽めのセッティング。
320g弱くらいのラケットを爆発的なスイングスピードで振り抜くのが、次世代の主流になっていくのかもしれませんね!
またこれ以外にもトッププロのパーソナルスペックをまとめているので、合わせてチェックしてみてくださいね!
→ プロが実際に使用するスペック!(パーソナルスペック)
まとめ:体力ある人は真似るのも有り?
いかがでしたか?
なかなか普段は知ることの出来ないティエムの実際のスペック。
ティエムの試合を見る時には、今回のスペックを思い出すとより面白くなる事間違いなしですよ!
スペック的にはちょっと厳しいけど、筋力・体力に自信がある人なら近いスペックを試してみるのも有りかも。
ティエムのような超強烈なストロークが打てるかも??