01-ラケットインプレ

【自腹インプレ】バボラ・ピュアドライブ2025はマイルドさをプラスしたパワフルラケット。Babolat PURE DRIVE 11th Gen.

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回インプレするのは2000年代からトップシェアを誇り続けるモンスターラケットである『バボラ・ピュアドライブ2025』です。

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)のシャフトからフェイスにかけてのデザイン
ダブルス○・・・・シングルス
ボレー・○・・・ストローク
低弾道・○・・・高弾道
多彩さ・・○・・安定性
柔らかい・・・・○硬い
スイートエリア
先端寄り
・・○・・スイートエリア
手元寄り
イージー・・・○・スパルタン

前作同様にシャープさ・スピード感はありますが、フィーリング的にマイルドさ+乗り感が少しプラスされ制御しやすくなったのが2025モデルの大きなメリット。

アドブロ
アドブロ
スピードの出しやすさなら2021が優位、扱いやすさとマイルドさなら2025という感じですね!

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

前作からの性能的なアップグレードはほぼない(≒それだけ完成されてるラケット)ものの、若干のしなやかさと振動制御がプラスされているのが新型の魅力ですね。

メリット
低く速いストロークが伸びる
前作よりもボレーが打ちやすい
前作よりもしなやか+マイルド
落ち着きのあるデザイン+配色
こんな人にオススメ
積極的に前に出て決めたい人
テンポの速い攻めをしたい人
ダブルスでのS&Vを強化したい人
王道パワー系黄金スペックが欲しい人
ネットプレーを強化したい人

バボラ
ピュアドライブ2025

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)の外観・デザイン

5年近い月日を経てモデルチェンジされたのがこのバボラ・ピュアドライブ2025年モデル

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

スペックやモールドは前作を踏襲、色味は少し淡いブルーになったこともあって落ち着いた印象のデザインへと変わっています。

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)のサイドバンパー

前作から採用されたサイドバンパーはそのまま継続、グロメットなどは真っ黒ではなく少し青みがかった色になっています。

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)の反射する塗装

フレームトップのBabolatの文字は反射する塗料になっており、ナイター照明などで白く光って見えたりします。

スペック/仕様

モデル名ピュアドライブ
2025
フェイス
サイズ
100 inch2
重量300 g
±7
バランス320 mm
±7
スイング
ウェイト
290
フレーム厚23
26
23
フレックスRA72
±3
ストリング
パターン
16×19
グリップサイズ2,3
発売予定2025年
1月
価格38,500

実測値:SW273、RA68

重量296g
バランス316mm
スイング
ウェイト
273
フレックスRA68

新型のピュアドライブは全体的に軽めの個体が多い傾向があるようです。

僕が購入した個体も軽めで、スイングウェイトもSW273と想像以上に低い数値。
(新型EZONE98Lが実測282gでSW282だったのでかなりの差)

僕みたいにカスタムや調整を前提としている人なら軽いのは良いのですが、ノーマルのまま使うという人にとっては前作よりもパワー不足を感じる要因となる可能性がありますね。

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)のフレーム厚

フレーム厚を実際に測ってみると上の写真の通りで、グリップ上部はカタログ値よりもかなり薄くて21.5㎜となっています。

なので実測値で考えると実はEZONE100よりもピュアドライブの方がくびれの強いフレームとなっています。

厚みがあって強靭なフェイスまわり、根元部分は21.5㎜まで薄くなることで若干のしなやかさを生み出しているのではないかと推測。

NF2-TECH2.0(FLAX)を採用

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)のnf2tech(FLAX、フラックス)

ピュアアエロ、ピュアストライク同様にFLAX(フラックス)を用いたNF2-TECH2.0を採用したというのが新型の一番のアップデート。

こちらの動画内でピュアドライブの場合はFLAXの使い方が先に採用された2モデルとは異なり、シート状でカーボン繊維と並行に配置しているとのことでした。
(詳細は分かりませんがとにかくピュアドラ用に調整されているのだと解釈しています)

【打球感】
硬さはあるが無駄な振動は抑制

柔らかさ-2前作よりはマイルド傾向
打ち応え0反発・レスポンス強め
スイート
エリア
0狭くはないが100の平均
弾き感1反発による球離れ○
安定感1剛性は高くブレない
減衰性1前作より雑振動少ない
快適性-1現市場では硬さを感じる

ポリもナイロンも試しましたが、フレームの剛性からくるカチッとした打ち応えのあるシャープなフィーリング。

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

所謂黄金スペックのカテゴリーの中ではしっかりとした硬さがあるラケットで、セッティング次第ではかなり硬く感じる可能性もありますね。

クリーンに捉えた時にはストリングのたわみからくる柔らかさを感じられるものの、少し外したりするとガチっとした硬さが伝わってきます。

アドブロ
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EZONE100やSX300に比べると全方位に対して剛性が高い印象です!

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

今のラケット市場は振動減衰性を高めるというのがトレンドになっていますが、このピュアドライブも極端にではないですがそのトレンドを意識して調整されているように感じました。

前作よりもしなやか+マイルド

同じセッティングで新旧ピュアドライブの打ち比べをしましたが、新型の方が若干のマイルドさを感じました。

実測値としても若干ですがRA値が下がっていること、FLAXを含めレイアップなどをリニューアルしていることで快適性を高めているようです。

極端な差ではないもののマイルドさを求めるなら新型、軽やかさやスピードの出しやすさを優先するのであれば旧型(2021)のほうが良いかなと思います。

【性能】
効率良くスピードを引き出す
高剛性なフレーム

ストローク0コンパクトに振って捌ける
ボレー2飛びとマイルドさで◎
サーブ1スピードや深さが出やすい
フラット1高速+低弾道で打ちやすい
ドライブ0低SW気味で球威控えめ
トップスピン0掛けやすくは感じない
弾道の高さ-1低めに出やすい傾向
スライス1キレが出しやすい
パワー1反発力○、重み△
操作性1取り回しは良好
振り抜き1低SWで振りやすい

剛性が生み出すレスポンス・パワーのおかげで、コンパクトなスイングでもスピードやキレを出しやすいというのが大きな魅力。

特にダブルスではサーブ&ボレー、早いタイミングで捉えるリターンからのネットプレーなど、とにかく前に出て決めていくようなプレーとの相性の良さを感じました。

【サーブ】
フラットからスピンまで安定

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

実際に使ってみて感じたのは単純なスピードの出しやすさよりも、無理せず打たなくてもそこそこのサーブが行ってくれるので安定性や再現性が高まるというのがメリットでしたね。

前作に比べるとスピードは僅かに控えめですが、プレースメントや細かい回転の調整がしやすくなっているように感じられるのが新型と言えそうです。

アドブロ
アドブロ
先日2時間ダブルスで使ってダブルフォルトゼロだったのは嬉しかったですね!

【ストローク】
コンパクトに振って球威が出る

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

普段ピュアストライク98やEZONE98Lを使っていたこともあって、ピュアドライブの鋭いレスポンスにアジャストするのはなかなか難しく感じました。

しかし剛性の高さや弾きの鋭さに慣れてくるとコンパクトなスイングからスピードが出せるようになり、速いテンポの攻めからネットプレーに繋げるようなショットが打ちやすく感じられるようになりました。

アドブロ
アドブロ
振り抜きが良いラケットを探しているという方、ラケットに詳しくなりたいという方、ぜひ最後までお付き合いください!

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

バックハンドのスライスはキレが出しやすく、ディフェンス時にも相手コートにしっかり返せるアシストを感じられたのが好印象でした。

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

ただし剛性の高さなどもあって片手バックハンドのスピンをコントロールするのはなかなか難しく感じられ、基本的には両手バックハンドの人のほうが適性が高いかと思いますね。

【ボレー】
感触的にも非常に打ちやすく感動

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)

ボレーは感動しちゃうくらい打ちやすかったですね!

剛性によるブレなさと反発力はあるのですが、ほんのわずかに乗るような感触がプラスされたことでボレーのコントロールしやすさが格段に良くなったように感じました。

無駄に動かす・振る必要が無く、自然とコンパクトなボレーが打てるのは大きなアドバンテージですね。

アドブロ
アドブロ
新型ピュアドライブで一番良かったのはボレー!
とにかくストロークで打ち合うよりもどんどん前に出て行きたくなるラケット!

【メリット】
高い剛性と前作以上のマイルドさ

・コンパクトに打てる低く速いストローク
・ボレーが非常に打ちやすい
・前作よりも僅かにしなやか+マイルド
・落ち着きのあるデザイン+配色
・ネットプレーでの安心感
・クリアな打球感

しっかりとした剛性がパワーを生み出してくれるため、特にコンパクトなスイングでのスピード感やキレなどは非常に素晴らしいです。

サーブ&ボレー、コンパクトに合わせて打つリターンなどダブルスで良く使うショットが非常に使いやすく、ダブルスをプレーする機会が増えたベテラン選手にピュアドライブが多いのも納得だなと。

前作と比べると打球感が少しマイルドさがプラスされたこと、派手過ぎず落ち着いた色味になったことで男女問わず選び易くなったと思います。

【デメリット】
性能的には前作でも十分

・スピードの出しやすさは2021が上
・外した時の衝撃感は強め
・現市場では結構スパルタン

性能的には前作2021モデルの方がスピードを出しやすく、少し落ち着きの出た2025だと物足りないと感じる人も一定数出て来るかと思います。

また少しスイートエリアを外した時のサポート感や衝撃緩和などはライバルに比べると控えめになっており、ダイレクトかつスパルタンな感触は好き嫌いが分かれるポイントになりそうです。

特に薄ラケ・中厚系から移行を考えている人はストリングのチョイス・セッティングを大きく変えた方が良くなる可能性もありますので、あまり今までのセッティングにとらわれ過ぎないようにするのも大事になるかもしれません。

【前作との違い】
飛び方とフィーリング

・新型が僅かにマイルドな印象
・スピードの出しやすさは前作
・性能に極端な差は感じない
・攻撃力重視なら前作推奨
・トータルバランスなら新型

新旧の差をザックリまとめると上記の通り。

物理的な性能は極端な差は無いものの、フィーリング的に新型の方が少しマイルド・おとなしい感じになっています。

そのおかげでコントロールやボレーのしやすさなどにアドバンテージが生まれています。

一方、旧型の方がシンプルなスピード・球威では上かなとも思うので、パワーで押し切っていきたい人なら旧型を安く手に入れるのも全然ありなチョイス。

最大のライバルはEZONE100

【ライバルラケット】
・EZONE100
・ウルトラ100
・VCORE100
・SX300
・FX500
・ピュアアエロ100 など

所謂黄金スペックというカテゴリーで見るとEZONE100やウルトラ100などはもちろん、VCORE100やSX300と言ったラケットも比較対象となってきますね。

yonex ezone100 2025

その中でも最大のライバルはEZONE100(2025)になるのは間違いないと思います。

同じカテゴリー、どちらも高いシェアを誇りNo.1争いをするモデル。

両方使いましたがEZONE100の方が打球感が柔らかく、外した時にも衝撃が控えめでとにかく”優しい”という印象。

一方のピュアドライブはシャープで硬めではあるものの、ピークパワーはこちらの方が上かなという感じ。

現市場のトレンドを体現しているのはEZONE100、歴代モデルの良さを継承しつつトレンドの要素を少し取り入れたのがピュアドライブ2025ですね。

相性の良いストリング(ガット)

バボラ・ピュアドライブ2025年モデル(Babolat PURE DRIVE 11th gen)にG-TOUR3

全体的な扱いやすさを求めるのであればハイパーGの1.30㎜や4G1.30㎜など太めのポリエステルが無難かと思います。

中厚系ラケットだと太ゲージによる失速感が気になったりしますが、ピュアドラは高い剛性による潤沢なパワーがあるので普段よりも1ゲージ太めを選んでも問題ないかと思います。

以前の記事でも太ゲージでピュアドラの扱いやすさ改善についてまとめていますので、こちらも合わせてチェックしてみて下さい。

これまでに試したストリング

ストリング張力重量
増加
感想
RPM
ブラスト
1.25
ほど良い乗りと手応え
バランスは良い
ハイパーG
1.20
40
38
乗り感とマイルドさが○
弾道が上げやすい
スピード
コンボ
4516.7g初回は板っぽさが強い
馴染むと若干改善
J.C POLY
1.24
4517.1g打ち応えや衝撃強め
飛びも控えめでツラい
ラクシア
アシスト
1.30
4515.0gシャープな反発が強調
掴みにくくピーキー
G-TOUR3
1.23
37
35
16.0g扱いやすさは改善
低弾道+速い球が○
ブラック
コード
1.24
2017.2g柔らかさは随一
低テンションで
スイートエリアも広い
ハイパーG
ラウンド
1.30
4519.1g【準備中】

試打会などを含めるとかなりの種類をテストしてきました。

現時点ではRPMブラスト or ハイパーGが好印象で、ある程度のホールド感が出てくれて扱いやすさが出せますね。

ポリツアーレブ、ブラックコード、RPMチームなども試したいなと考えてます。

発売日:絶賛販売中

ピュアドライブ2025は既に販売中となっています。

関連グッズ

新型ピュアドライブと同じ色味のラケットバッグも用意されています。

カラーコーデを完璧にするなら迷わずのこのバッグですね。

3月頃の発売とはなりますが、軽さとサポート力を両立したSFX4のピュアドラ同系色も展開されるようです。

足元まで色を揃えたい、そんな人にオススメです。

【個人的総評】
同カテゴリー内では
スパルタンな味付け

ピュアドライブが人気を博してから約20年、基本的な設計を大きく変更することなく売れ続けているというのはそれだけ優れたパッケージングだったという事が言えるかと思います。

特に今回感じたのはあらゆる方向に対して高い剛性を発揮してくれるという点で、これがストローカーからネットプレイヤーまで幅広いプレイヤーをカバーする大きな要因になっているんだと推測しています。

ただ一方でここ数年の減衰性やマイルド感がトレンドとなっているラケット市場の中では硬めの感触であるのは間違いなく、それが好き嫌いの分かれる大きなポイントになっています。
(※逆に言うと性能に対する不満というのはそれほど多くないと言えるのではないかと)

特に2020年代になって爆発的にシェアを拡大しているEZONE100やVCORE100などに比べると、ピュアドライブのほうが明らかにスパルタン。

軽やかな飛び、少し外し気味になった時のマイルドさやサポートなどはEZONEやSXなどの方が上。

変わらない良さをとるか
前時代的なモデルととるか

ピュアドライブは2002年モデルからリアルタイムで進化を見届けてきましたが、大きな特徴は①高い剛性による潤沢なパワー②モデルチェンジしても大きは変えない安心感、この2つですよね。

これまでピュアドライブを使って来た人にとっては(モデルチェンジしても)変わらない良さを感じ取れる、安心感・信頼感のあるラケットだと言えます。

一方で変わらないがゆえに基礎設計の古さを感じる部分があることは否めず、今のラケット市場のメインストリームからは少し外れたところにあるラケットとなりつつあるように感じます。

シェアを拡大するフェーズだった2000年代~2010年代、ピュアドライブは他の類似製品にはない独自のアドバンテージ(潤沢なパワー、ウーファーによるサポートなど)を持ったラケットでした。

ただここ数年は各社が独自の強みを確立した黄金スペックを展開しており、ピュアドラが持っていた独自のアドバンテージというのは以前よりも薄れてきている感じ否めません

ピュアドラ=誰にとっても最適解というものではないので、他のラケットとフラットと比較して自分にとってベストなのはどれかという視点で選ぶのが肝要かと思います。

まとめ:ピュアドライブ2025


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テニス系ブロガー
コトウダマサト (TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年

・オールラウンド器用貧乏
・EZONE98Lを愛用中
・クセの少ないラケットが好き
詳しいプロフィール

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