・唯一無二のフィーリング
・国内300本限定の販売
・圧倒的に柔らかい打球感
・黒塗りで格好いいデザイン
・強打or押して打てる感覚
・ピッチも粗くスピンも○
独特の使用や打球感でコアなファンを獲得しているスノワート(SNAUWAERT)から新たに発売される本数限定モデル『HI-TEN PRO98 (ハイテンプロ98) Japan LImited Edition』をインプレッション!
圧倒的に柔らかい打球感で、ボールを包み込んでから飛ばして行く唯一無二のフィーリングを実現。
メリット | デメリット |
・柔らかい打球感 ・しっとりした感触 ・黒塗りデザイン ・弾道の調整しやすさ ・全体的な扱いやすさ |
・アシストは控えめ ・筋力,体力は最低限必要 ・感覚的なアジャスト |
SNAUWAERT HI-TEN PRO98
(JAPAN LIMITED EDITION)
2022年12月下旬発売予定のHI-TEN PRO98(ハイテンプロ98)をインプレッション。
従来のスノワートラケットのラインナップにはなかった、ボックス形状で薄いフレームが採用されています。
プロトタイプのような黒塗り+マット仕上げの塗装
無駄な装飾を一切排除した黒塗りに近い外観に、マットな表面仕上げが非常に精悍でカッコよさを引き立てています。
スペック:98平方インチに305g/315mm
モデル名 | SNAUWAERT HI-TEN PRO98 |
フェイス サイズ | 98平方インチ |
重量 | 305g |
バランス | 315mm |
スイング ウェイト | 285 |
フレーム厚 | 21mm フラットビーム |
フレーム長 | 27インチ |
ストリング パターン | 16×19 |
グリップ サイズ | 2,3 |
RA値 | 59 |
発売 | 2022年 12月下旬 |
価格 | 税込 ¥41,800 |
ピュアなボックス形状+RA59のしなやかなフレーム
フレームのしなりにくさを表す数値であるRA値は59とかなり低め。
55のクラッシュ100、59の旧ブイコアプロ97HD、60の現行ブイコアプロ97・クラッシュ98v2.0などが近い値になっています。
正面厚がダイナミックに変化する特殊な形状
HI-TEN PRO98のフレームで特徴的なのが、正面から見たときのフレームの厚みがダイナミックに変化しているという点。
特にシャフト上部からフェイス4/8時部分にかけては正面厚が非常に薄くなっていて、そこからフレームトップにかけてどんどん太くなっていくような設計になっています。
フェイス形状は丸みが強い
フェイス形状は丸形で、98平方インチ+305gのカテゴリーでは結構珍しいタイプになっています。
ファントムグラファイト100と同じくらいの丸みに感じました。
グロメット径は標準的な大きさ
グロメットの穴の大きさは至って標準的なサイズ。
しなりの強いクラシカルなボックス系薄ラケなので、このくらいの大きさで大正解だと思います。
バンパーとグロメットは分割式になっており、バボラのラケットに近い構造だなという印象。
オムニの砂が挟まりやすいのが弱点の構造ではあるものの、交換はしやすいと思うので好みは分かれる部分でしょう。
エンドキャップは独特のデザイン
エンドキャップはこのような独特のデザインをしています。
おそらくエンドの開封は出来ないタイプ(※フタではなくシール?)だと思われますが、強度が出るのでトラブルが出にくいと言うメリットもあるかと思います。
グリップ形状は標準という感じで、扁平率などにも特に違和感を覚えることはありませんでした。
グリップはレザーが標準で巻かれていて、フィーリングを重視する人も満足出来る仕様になっています。
打球感:インプレ史上1,2を争う柔らかさ
打球感はとにかく柔らかく減衰性も高いので、多くのプレイヤーが快適と感じられるはずです。
ボールを包み込む感覚が非常に強く、一度掴んでから力を伝える・コントロールをするという打ち方が可能。
性能:あらゆる面でプレイヤー次第のラケット
トップスピン
スライス
ボレー
サーブ(スピード)
サーブ(回転系)
振り抜き
取り回し
サービス:3/5点
しなりは強いものの、意外にもフラットサーブでは快適なスピード感を実現していました。
トップ側でボリュームのあるフレーム正面厚が上手く作用しているのかもしれません。
スライスは若干回転に力を食われる感覚がありますが、スピン系では粗いストリングパターンのおかげで狙った弾道を作り出しやすくなっています。
リターン:3/5点
掴む感覚が強いのを生かし、相手コート深くに落ちるスライス系の堅実なリターンが非常に打ちやすかったです。
一方でボールを弾き返す感覚は薄いので、ライジング気味に引っ叩いて打ち込むにはかなりのスキル・フィジカルが求められる”甘くないラケット”ですね。
強打しようとしても思ったほどスピードが出せず、自分が体勢を崩し相手に逆襲される恐れありでした。笑
ストローク:4/5点
21mmフラット・ボックス系の割に、トップスピン系のストロークが打ちやすかったのは驚きでした。
しなりが大きく基本的に弾道は少し低めに出やすいですが、先端寄りでボールを捉えると粗いストリングピッチのお陰で高い弾道を簡単に作り出すことが出来ました。
もちろんボールを包み込むような打球感を生かした、薄いグリップでゆったり大きく振るようなトラディショナルなスイングとも相性よし。
ただ僕くらいだとそのちょうど中間というタイプなので、若干適性が低いかも?とは感じました。笑
またスライス系の打ちやすさ・制御しやすさは特筆すべき点で、ボールを押す・運ぶようにして低く伸びるバックハンドスライスを簡単に打つことが出来ました。
ボレー/スマッシュ:3/5点
「正直飛ばないのでは?」と不安視していたボレーでしたが、結果としては想像以上に快適にプレーが可能。
弾き返す感覚はないものの、ボールを押して飛ばせる感覚のお陰で飛距離が出しやすく感じました。
総合評価:13/20点
非常に柔らかくボールを包み込むような打球感でありつつも、フレームトップでは太めの正面厚・粗いストリングパターンが組み合わさることで想像以上のスピン性能を実現しています。
とはいえ基本的にはラケットが何かをしてくれるというワケではなく、プレイヤーのスキルやフィジカルがそのままショットに反映されるタイプだと思います。
ターゲット層:ボックス感重視 or ハードヒッター
・柔らかい打球感を求めている
・伸びのある強打を叩き込みたい
・スライスを快適に打ちたい
・薄いグリップで押すように打ちたい
90年代後半〜2000年代前半ぐらいのボックス系ラケットが好きだったベテラン男性プレイヤーが一番のターゲットになると思います。
無理にラケットを振り回すよりも、薄いグリップでゆったり大きくフラット気味に当てるような打ち方をする人におすすめ。
一方で超上級のフィジカル/スキルがある20代以下の元気なプレイヤーにも意外とフィットすると思います。
ライバル比較:グラファイト97やCX200など
打球感・性能の両面で近いのがファントムグラファイト97。
若干剛性の強さを感じられるのがグラファイト、しなりの大きさ・しっとり感が強いのがHI-TEN PRO98という感じ。
スペックがほぼ同じなのがダンロップのCX200。
CX200はRA64でピッチも狭いので比べるとスピード優位、HI-TEN PROの方がスピンやタッチを生かしやすいので、求める特性にあわせて選び分けましょう!
フレーム厚が同じ、RA値もほぼ同等で、比較対象に入れたい1本がブイコアプロ97。
しなりがありつつも振り抜きの良さでスピードも出しやすいVCP97、ショットにバリエーションを出しやすいのがHI-TEN PRO98という感じ。
まとめ:HI-TEN PRO98 (SNAUWAERT)
・圧倒的に柔らかい打球感
・減衰性も良好
・押して打つ感覚が出しやすい
・スライスは非常に打ちやすい
・ボレーは意外となんとかなる
・サーブは速度も出しやすい
・アシストは少ない
・全面的にプレイヤー次第の1本