今回はゴーセン(GOSEN)の新商品であるG-SPIN3 1.28mm(16Lゲージ)と、多角形ポリの定番人気商品であるソリンコ(SOLINCO)のハイパーG (Hyper G) 1.30mmを同じ条件で打ち比べ!
どちらも同じ多角形ポリエステルのストリングですが、打ち比べてみると意外なほど違いがハッキリと出ました!
アドブロ
・コトウダマサト (TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年
・オールラウンド器用貧乏
・EZONE98がメイン,,,??
・クセの少ないラケットが好き
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G-SPIN3(ゴーセン)とハイパーG(ソリンコ)を比較
ポリエステルストリングの中でも多角形タイプの商品が非常に高い人気を誇っている現在のストリング市場。
今回は新ゲージ・新色が追加されたGOSEN(ゴーセン)のG-SPIN3 1.28mmと、プロアマ問わず幅広い愛用者を獲得しているSOLINCO(ソリンコ)のハイパーG 1.30mmを打ち比べレビューします。
スペック・仕様:6角形ポリと5角形ポリ
ブランド | ゴーセン (GOSEN) | ソリンコ ( SOLINCO ) |
ストリング | G-SPIN3 | HYPER G |
太さ | 1.23mm 1.28mm | 1.05mm 1.10mm 1.15mm 1.20mm 1.25mm 1.30mm |
素材 | HPPポリエステル シリコンオイルコーティング | CO-ポリエステル |
断面形状 | 6角形 | 5角形 |
値段 | \3,300 (12.2m) | ¥2,500(12.2m) ¥32,000 (200m) |
この2つの大きな違いとしては①6角形か5角形か、②シリコンオイルコーティングの有無になるでしょう。
ここから想像するに、引っかかりの良さは5角形のハイパーG、滑りの良さで回転を掛けやすいのがG-SPIN3になるのではないかと予想。
TOUR100で打ち比べしてみた!
今回はTOUR100(290g)に45ポンドで張り上げて打ち比べを実施。
どちらもスイングウェイトは290に合わせてあるため、ほぼ同条件での比較となっています。
①普段通りのストローク、②高弾道なストローク、③ボレー、④各種サーブを打ち比べてみました。
打球感:シャープなG-SPIN、ホールドするハイパーG
G-SPIN3とハイパーGの打球感を比較すると大きな違いがありました!
G-SPIN3の方がハリがあってシャープ、あまりたわみ過ぎずにボールを弾き返してくれる感じがありました。
一方のハイパーGはホールド感が強く、一度ボールを掴む・乗せる感覚が生まれてから押し返していくような感触でした。
手応え・打ち応えはほぼ同等な感触
感触は違うものの、腕に伝わってくる重み・打ち応えに関してはほぼ同等と言えます。
ある程度の硬さ・ハリがあって球離れの良いG-SPIN3、柔らかいが乗る感覚が強くダルさのあるハイパーGという感じなので、スイングスピードと打球感の好みによって選び分けはしやすいですね。
性能:スピンによる落差が出やすいG-SPIN3
様々なショットを打ち比べた結果、特に高い弾道からスピンにより生まれるボールの落差が大きかったのは明らかにG-SPIN3でした。
製品名にスピンが入っているだけに、スピンのかかりやすさは随一と言える仕上がりでした。
弾道の上げやすさ:若干ハイパーGの方が上がる
弾道の上げやすさ、ボールのひっかりの強さはハイパーGが上。
持ち前のホールド感、5角形なので若干エッジが鋭いことなどが要因になっています。
G-SPIN3も決して弾道が上げにくいわけではないのですが、比べると若干抑え気味という感じ。
回転量・落差:明らかにG-SPIN3の方が落ちてくれる
特に高い弾道を打った際にG-SPIN3の方が明らかに落差が大きく、しっかり回転が掛かっているのを体感することができました。
振った分がしっかり回転に変換されるため回転量の調整がしやすく、弾道の高低も含めてショットに変化をつけやすかったです。
一方のハイパーGは同じようなスイングで打つと弾道が上がるものの、そのままボールが落ちなくてアウトしてしまいました。
より回転量を増やそうと薄い当たりにしようとすると弾道が低くなってしまったりしたため、G-SPIN3ほど安定してスピンを打つことはできませんでした。
スピード:G-SPIN3の方がスピードに変換しやすい
G-SPIN3の方がパワーロスする感じが少なく、スイングのエネルギーをスピードに変換しやすかったです。
一方のハイパーGは速いスイングでは強くホールド、ゆっくりとしたスイングではほどよい飛び感があるため、ショットのスピードを安定させるという点では良いかなと感じました。
アシスト感:ボレーなど低速域ではハイパーG優位
ボレーや軽めに打ったスライスなど、スイングの速度が遅い状況下ではハイパーGの方が意外とアシストを感じることができました。
G-SPIN3はある程度速いスイングをしないとうま味が発揮されづらく、手ごたえが硬め・重めに感じやすくつらい場面もありました。
オススメのプレイヤー層を考えてみた。
今回の打ち比べの結果を踏まえて、それぞれのストリングをオススメしたいプレイヤー層・ターゲット層をまとめました。
G-SPIN3(1.28):キレと回転量を求めるストローカーに!
・フルスイングをスピンで制御したい人
・回転量+速度の両方が欲しい人
・高い弾道から弾ませたい人
・ベースラインで打ち勝ちたい人
・ショートアングルなど変化つけたい人
・ボレーはおまけ程度でOKな人
G-SPIN3はベースラインからフルスイングしつつ、スピン量の変化・弾道の変化などで相手に打ち勝ちっていきたい人向けのストリング。
速いスイングを効率良く回転+スピードに変換出来るので、ベースラインからでも威力のあるトップスピンを打ち込むことが可能。
要所でショートアングルなどもおりまぜ、ストロークでほぼ決着をつけてボレーは最後のおまけ・・・というプレーとの相性が良いと思います。
ハイパーG(1.30):安定感・安心感を求めるプレイヤーに。
・ショットに安定性を求める人
・厚い当たりでボールを制御したい人
・ある程度のアシストも欲しい人
・ボレーやタッチ系も使う人
・黄金スペックで抑えを効かせたい人
ハイパーGは強打時のホールド感、小さめのスイングでのほどよいアシスト感など、特に実戦においてショットやプレーを安定させたい人向けのストリング。
G-SPIN3ほどではないですがある程度高弾道スピンに対応でき、チャンスがあれば厚い当たりのショットで相手を押し込み、ボレーで決める・・・というオールコートで安定したプレーを支えてくれるストリングだと思います。
強打で押し切りたい人ももちろん、戦況を見ながらいろんなショットを駆使して勝ちたい人におすすめです。
まとめ:G-SPIN3(1.28)・ハイパーG(1.30)比較
・シャープなG-SPIN、ホールドのハイパーG
・弾道の上がり具合はハイパーG
・落差が大きいのはG-SPIN3
・スピードはG-SPIN3が優位
・アシストはハイパーG
・切れのあるスピンならG-SPIN3を推奨
・安定感を高めるならハイパーG推奨