今回はソリンコの新作ポリエステルストリングである『ハイパーGラウンド』をインプレッション。
メリット |
ハイパーGより扱いやすい 少し軽やかな打球感 弾道がまとめやすい ゆったり振っても食いつきやすい |
デメリット |
ハイパーGより引っ掛かりは弱い 打ち応えは控えめ 個性は控えめ |
丸形の断面形状になったことで全体的に扱いやすくなっており、より幅広いプレイヤーにフィットしやすいポリエステルストリングと言えるでしょう。
SOLINCO HYPER G ROUND
(ハイパーGラウンド)
人気の多角形ポリエステルのひとつであるソリンコ・ハイパーG。
その断面形状を丸形に変更したのが今回インプレするハイパーGラウンドです。
ハッキリ言って全然別物の使用感
「多角形を丸形にしてそんなに変わるの?」と予想していたのですが、実際に打ってみるとハイパーGとハイパーGラウンドは別物と言っても良い使用感になっていました。
正直に言えば僕はハイパーGが好きではないのですが、ハイパーGラウンドなら問題なく使えそうでしたね。
スペック/仕様
製品名 | ハイパーG ラウンド |
素材 | ポリエステル |
断面形状 | 丸 |
太さ | 1.15mm 1.20mm 1.25mm 1.30mm |
色 | ライトグリーン |
価格 | 税込3,080円 (12m) 税込38,500円 (200m) |
発売日 | 2024年 3月 |
特徴・テクノロジー
多角形ストリング特有の引っかかり感やスピン性能が苦手なプレーヤーがいることも把握しており、そんなプレーヤーにもHYPER-Gや、SOLINCOストリングの良さを体感して欲しいと思い、ラウンドタイプの開発プロジェクトがスタートしました。
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HYPER-Gの特長である”パワー、心地よいフィーリング”はそのまま”弾けるスピードとバウンド後も伸びる推進力”に。
ハイパーGは5角形断面による引っ掛かりの強さが特徴のひとつでしたが、それを丸形に変更したのがハイパーGラウンド。
スピードやバウンド後の伸びを重視したコンセプトとなっています。
インプレ・評価
パワー | 1 | 球速や深さが出しやすい |
スピン性能 | 1 | 丸形でも必要十分 |
アシスト | 0 | ハイパーGより楽 |
トップ スピン | 0 | ポリの平均値 |
スライス | 1 | 飛ばしやすく打ちやすい |
打感の 柔らかさ | 1 | ゆったり振っても乗る |
反発力 | 0 | ツラくないレベル |
飛び | 1 | 気持ち良く飛ばせる |
打ちごたえ | 0 | ハイパーGより軽い |
滑り | 1 | 多角形より滑る印象 |
引っかかり | -1 | 弾道は少し低めに出る |
快適性 | 0 | 少し振動は多いかも |
耐久性 維持性 | 0 | 平均か少し良い |
コスパ | 1 | ライバルよりお得感有 |
打球感:ハイパーGよりも柔らかく軽やか
インパクトでの手応えは若干軽やかでありながら、ゆったり振ってもホールド感が出やすいのが特徴ですね。
打ち比べをするとハイパーGの方が硬くて重く感じ、同じ素材のはずなんですが感触の違いは想像以上でした。
ハイパーGよりは軽やかですが、ポリの平均値よりは若干しっかり系といった感じですね。
性能:全体的な扱いやすさが向上
多角形から丸形に変わったことで自然な使用感・バランスの良い使い心地を実現しています。
特に低めの弾道でのスピードの出しやすさはハイパーGよりも良い感じですね。
サーブ:フラット系で球速が楽に出せる
サーブに関してはフラット系でスピードが出しやすく感じました。
高い弾道から落とすようなスピンサーブなら5角形のハイパーG、直線的なサーブで押し込んでいくならハイパーGラウンドという選び方で良いかと思います。
ストローク:少し低めの弾道で安定しやすい
ストロークではハイパーGよりも飛びが良く、直線的で速いボールを安定して打つことが出来ました。
アシストもあって個人的にはハイパーGラウンドの方が使いやすかったです。
ただポリツアープロなどに比べると打ち応えは強く、平均以上のフィジカルがあるプレイヤー向けになるかなと思います。
ボレー:楽に返せる感覚がアップ
ボレーになるとハイパーG以上にストリングのアシストがより感じ取りやすかったですね。
入力の強さが変わっても安定した飛びを確保する事が出来、特にネットプレーを多く取り入れているプレイヤーにはハイパーGラウンドは合いそうですね。
メリット:ハイパーGより少し楽
・ハイパーGより扱いやすい
・少し軽やかな打球感
・弾道がまとめやすい
・ゆったり振っても食いつきやすい
ハイパーGよりも手応えが軽くて球を飛ばしやすく、全体的に扱いやすくなっていると言えますね。
多角形に感じる使いにくさもなくなり、ハイパーGよりもフィットするプレイヤー層は広そうです。
デメリット:ハイパーGっぽさは薄いかも?
・ハイパーGらしさは薄め
・ハードヒッターにはもの足りない?
「ハイパーGの打感はそのままに丸形にした」という感じは薄く、別方向のコンセプトのストリングという印象。
そしてハードヒッターが求める打ち応えやしっかり感はハイパーGよりも控えめになっており、ハイパーGからスイッチする理由は少ないかも。
セッティング:足し引きしないストリング
ハイパーGは黄金スペックのような比較的剛性やパワーのあるラケットとの相性が良いストリングでしたが、ハイパGラウンドはアシスト感が増しているので98inch2のラケットやボックス系ラケットにも合わせやすくはなっていると思いますね。
ハイパーGは引き算的セッティング(=パワーや飛びを抑える)なのに対し、ハイパーGになると足し引きのどちらもしない感じ。
ハイブリッドで使うのも良さげ
ハイパーGとハイパーGラウンドをハイブリッドにして使いやすさやショットのまとまりの良さをプラスするような使い方もアリですね。
弾道を若干抑えつつ、ハイパーG単張りよりも少し楽になるっていう感じを狙えると思います。
ライバルストリングと比較
<ライバル>
・4G
・RPMパワー
・アイスコード
・ポリツアーストライク
・ファイアーストーム など
丸形の断面形状+しっかりとした打ち応えのあるポリエステルがライバルとして挙げられますね。
まとめ:ハイパーGラウンド
アドブロ (コトウダマサト/TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年
・オールコートプレイヤー(自称)
・EZONE98L+PTストライクコンボ
・ラケット購入本数100本間近
・ラケット累計200本以上テスト
・ストリングは200パターン以上テスト
アドブロの詳しいプロフィール