グリップの握り心地には人一倍敏感でうるさいテニス系ブロガー:アドブロです。
ブランドごとにグリップの形状や太さには若干の違いがあり、ラケットを買い替えた時に『同じグリップサイズなのにちょっとだけ細く感じる』という経験をした人も少なくないのでは。
そんな時に、簡単な作業でグリップを1〜0.5サイズ太く出来るアイテムや手法をご紹介します。
意外と知らない人が多い、手軽なグリップサイズアップについて解説させていただきます!
グリップサイズを上手く調整出来れば、プレー中の違和感を最小限に抑える事が出来ます!
・グリップサイズを少し太くしたい
・気に入らなかったら元に戻したい
・大掛かりな加工やコストは避けたい
グリップを手軽に太くする!
テニスをしていて『もうちょっとだけグリップを太くしてみたいな』って感じる時ありませんか?
グリップが細すぎるとインパクトの時に上手く力が伝わらなかったり、自分のイメージよりも手首やラケットが動いてしまって安定しないように感じたりする場合がありますよ。
グリップを太くするメリット
・インパクトでブレにくい
・過剰なリストワークを抑制
・フラット系の強打がしやすい
・強く握らなくても安定させやすい
適度な太さのグリップサイズに調整することで打ち負けない固定力・自然なリストワークなどのメリットを手に入れる事が出来ます。
(※人それぞれ手の大きさは異なり、太すぎる場合には自然なリストワークがしにくくなったり、握りにくさを生じさせる可能性もあるので適度な範囲で調整してください。)
そこで今回は手軽にグリップを太く出来る方法を3つご紹介していきます。
グリップを太くする3つの方法
今回紹介するのはこの3つのカスタマイズ方法です。
それぞれ利点・欠点がありますので、それぞれのニーズに合った方法をお試しください。
① テーピングを巻いて調整 |
○一番手軽に調整出来る ○形状の微調整も可能 × 全体を太くするのには不向き |
② 厚いリプレイスメントグリップ |
○全体を少し太くできる ○重量変化が少ない × 加工後の太さが予測しにくい |
③ グリップチューブで太くする |
○1サイズ太くなる ○均一に太くすることが出来る × 失敗したらやり直し不可 × 約9gの重量増加 |
テーピングを巻いて調整する
個人的にグリップを調整する時に最初に試してほしいのがテーピングを使った調整方法ですね。
○一番手軽に調整出来る
○形状の微調整も可能
○部分的に太さを変えられる
○再調整・微調整も簡単
× 全体を太くするのには不向き
× 巻き過ぎると重量増加
方法は非常に簡単で太くしたい部分にテーピングを巻く・貼るだけです。
オススメは25㎜幅くらいの伸縮性の無いテーピング(ホワイトテープ)で、Amazonはもちろんドラッグストアなどでも手軽に購入することが出来ます。
このテーピングを太くしたい部分に1周~2周ほど巻くようにして貼ればOK。
感覚的には1周巻いただけだと意識しなければ太さの違いに気づかない程度で、2周巻くと握った時にちょっと太くなったなと分かるようになるくらいでしたね。
またグリップの上下面、左右面に直線的に貼るようにすればグリップの扁平具合も変化させられるので、自分の好みの形状にある程度カスタマイズすることも出来ます。
グリップは剥がしたほうがベター
テーピングを貼る時はリプレイスメントグリップ(元グリップ)を剥がしたほうがベター。
リプレイスメントグリップの上にテーピングを貼ってしまうと、再調整のために剥がそうとした時にグリップの表面ごと剥がれてボロボロ・ガタガタになってしまう可能性があるからです。
またグリップ上にテーピングを貼ると継ぎ目の凹凸が表面に響きやすいので、それを埋めるという意味でもテーピングの上にリプレイスメントグリップを巻く方が良い握り心地を実現しやすいと思いますね。
逆に凹凸をしっかり出して指の引っ掛かりを強めたい時などは、幅の細いテーピングをグリップテープの上に貼るほうが効果的。
こういった使い方をする時はレザーグリップだと表面が剥がれることが殆ど無いので安心ですね。
シンセティックのリプレイスメントグリップに直接貼る場合には、洋服や布などに貼る・剥がすを繰り返して粘着力を弱めてから貼ると剥がしやすくなります。
※これをやっても長時間貼りっぱなしだったテーピングはグリップと癒着してしまうためキレイに剥がすのが難しくなります。
リプレイスメントグリップを厚くする
2つ目がリプレイスメントグリップを巻き替えることでグリップを太くする方法です。
○若干太くすることができる
○全体が均一に太くなる
○細かい調整は不要
○重量変化が少ない
× 加工後の太さが予測しにくい
× クッション性が変わる可能性
元のグリップをより厚みのあるリプレイスメントグリップに交換することで全体を均一に太くすることが出来ます。
どのくらい太くなるかは標準で巻かれているグリップの厚み次第という部分はありますが、特にシンセティックグリップは長期間使っているとヘタレが生じて細くなっている場合もあるのでメンテナンスとして巻き替えるというのもありだと思います。
厚みが多少変わってもシンセティックグリップであれば大幅に重量が上がることもないので、重量・バランスに影響を与えにくいのもメリットと言えるでしょう。
欠点としてはどのくらい太くなるのかを予想しにくいこと、握り心地(≒クッション性)が多少変化してしまう可能性がある点ですね。
リプレイスメントグリップの厚み一覧
比較的厚めのリプレイスメントグリップを一覧にまとめてみました。
製品名 | 厚さ | 価格 |
AIR BUBBLE (Snauwaert) | 2.5mm | 1,650 |
HYDROSORB COMFORT (HEAD) | 2.1mm | 1,980 |
SYNTEC EVO (Babolat) | 2.1mm | 1,430 |
SYNTEC UPTAKE (Babolat) | 1.9mm | 1,430 |
X-TRA FEEL BLAZON (Tecnifibre) | 1.9mm | 1,650 |
ブランドごとに異なりますが標準で巻かれているグリップの多くが1.6~1.9㎜となっているので、それよりも厚いものを選べば太く仕上げる事が出来ます。
(ちなみにレザーグリップは大半が1.5~1.6mmなので若干薄めになっています)
1.9㎜前後から試すがのオススメ
ダントツで分厚いのが2.5㎜もあるスノワートのエアバブル。
ただしこの製品はクッション性を重視しているため、太さや握り心地に大きく変化が出てしまう可能性が高いです。
ですので個人的には標準グリップが1.7㎜厚以下なのであれば、1.9㎜厚のバボラのシンテックアップテイク(シンテックプロ)くらいで様子を見るのが無難かと思います。
グリップチューブで太くする
3つ目はグリップチューブを使って太くする方法です。
○1サイズ太くなる
○均一に太くすることが出来る
○剛性の高い仕上がり
○元グリップを再利用できる
× 作業に手間が掛かる
× 失敗したらやり直し不可
× 約9gの重量増加
熱によって収縮するチューブをグリップに装着するため、全体を均一に太くすることが出来るのがグリップチューブの大きなメリット。
元のグリップを外した状態でチューブを装着、ヒートガンで熱することでチューブが縮んでグリップにピッタリ密着させることが出来ます。
高校生の頃にグリップチューブ使いましたがドライヤーの熱量では収縮しなかったため、両面テープで位置合わせしてから熱湯をかけることでガッチガチに縮ませることが出来ました・・・が正攻法かは知らないので自己責任でお願いします。
欠点としては作業の手間とやり直しが出来ないこと、約9グラムあるので重量・バランスの変化が他の方法よりも大きくなるということですね。
ソースによっては2枚で1サイズアップ(=1枚で0.5アップ)という表記も見られるため、まずは1枚装着してみて握り心地を確かめるのが間違いなさそうです。
繰り返し調整してベストを探そう
Embed from Getty Images今回はグリップを太くする方法を3つご紹介させて頂きました。
自分に合ったグリップの太さが見つかればパフォーマンスの向上、快適性の向上が見込めるので、繰り返し調整してベストな太さを探してみましょう。
最高を求めるならウレタン再成型
更なるカスタマイズを求める人にはウレタンの再成型がオススメ。
グリップサイズはもちろん、他社のグリップ形状に変更したりすることも可能。
コストや加工に掛かる時間は気にしないから完璧にしたい!という方はぜひご検討ください。
グリップを細くしたい人はこちら
今回は太くする方法をご紹介しましたが、反対にグリップを細くしたいという人向けの記事もご用意しております。
まとめ:グリップを太くするアイテム・手法
・適切なリストワークを実現
・3つのカスタマイズ方法を紹介
・テーピングは手軽+微調整出来る
・厚い元グリは全体を少し太くする
・グリップチューブで1サイズアップ
・繰り返し調整して最適化しよう