バボラのスタンダードなポリエステルであるRPM TEAMをインプレッション。
打感が柔らかくて意外なほど飛びが抑えられているので、自分の力でボールを飛ばすタイプのポリエステルストリングです!
他社のネーミングのつけ方ならRPMブラスト・ソフトっていう名称で発売されててもおかしくないかも、と感じました。
柔らかい | ・○・・・ | 硬い |
飛ぶ | ・・・○・ | 飛ばない |
フラット | ・○・・・ | スピン |
タッチ系 | ・・○・・ | 強打 |
耐久性低い | ・○・・・ | 耐久性高い |
安い | ・○・・・ | 高い |
柔らかくて飛びが控えめなので、フラット系の厚い当たりを軸に要所でタッチ系ショットを織り交ぜて緩急で相手を翻弄するテニスにぴったりです。
バボラ RPMチームをインプレ
バボラのポリエステルストリングであるRPM TEAM (RPMチーム)をようやく試すことが出来ました!
バボラのポリエステルの中で”入門用“という位置づけでもあり、柔らかさや優しさを追求したストリングとなっています。
アルカラスが使用している?
Embed from Getty Images先ほど入門用の側面があると言いましたが、アルカラス選手がこのRPM TEAMを使用しているらしいんですよね。
ソース:バボラ契約選手カルロス・アルカラスがウィンブルドン選手権で連覇達成
以前はナダルと同じRPMブラストを使っていたはずなんですが、どこかしらのタイミングでRPMチームに切り替えたようです。
※どちらも黒色なので写真からはブラストなのかRPMチームなのか判別出来ないのですが、バボラが嘘つくメリットも無いはず・・・と信じています
スペック:8角形のポリエステル+2色展開
製品名 | バボラ RPMチーム |
素材 | ポリエステル +シリコンコーティング |
断面形状 | 8角形 |
構造 | モノ |
太さ | 1.25mm 1.30mm |
色 | ブラック ブルー |
価格 | 税込2,640円 (12m) 税込35,200円 (200m) |
断面形状はブラストと同じ8角形を採用。
ただ実物を触ってみてもカドはほとんど感じ取れない、ほぼ丸に近い触り心地になっています。
ゲージは1.25・1.30mmの2種類に加え、黒と青の2色展開となっています。
内部に極小の気泡を含ませたポリ
RPMチーム最大の特徴はポリエステル素材の内部に極微小な気泡を含ませることで、耐久性などは保ちつつも柔らかい打球感を実現しているという点。
ストリンギングをした感触としては外観はブラストに似ていますが、少し柔らかさ・しなやかさがあって曲げ・ねじれによるクセが若干付きやすいように感じました。
形状やコンセプトからRPMブラストをもっと優しくしたようなポリと言えるかもしれませんね。
セッティング:ピュアスト98に45ポンド
ストリング | RPMチーム 1.25mm |
フレーム | ピュストライク 98 16×19 |
テンション | 45ポンド |
重量増加 | +16.6g |
ピュアスト98に45ポンドで張ってみましたが、重量増加は16.6gで予想よりは重たいかも。(※微小な気泡が入る分、密度が低く軽くなると思っていたので)
評価:柔らかくて意外と飛ばない!
ピュアストライク98(16×19)に45ポンドで張って使用しましたが、打球感はRPMシリーズでも屈指の柔らかさ。
一方で柔らかさやホールド感の強さゆえに意外と飛ばないので、自分の力で飛ばす感覚がしっかり出るストリングですね。
打球感:柔らかくしっかりホールド
柔らかさ 食いつき | 2 | かなり柔らかく掴む |
弾き 球離れ | -2 | 乗ってる時間が非常に長い |
打ち応え 手応え | 1 | 乗るので手応えしっかり |
減衰性 | 1 | 不快な振動は少ない |
快適性 | 1 | 打感的には快適 |
良い意味で芯のない柔らかい打球感だと思いました。
速いスイングは勿論ですが、ショートラリーのゆっくりとしたスイングでもノリ・食いつきを十分に感じられるほど。
RPMシリーズのポリの中では一番柔らかく優しい打球感と言えるでしょう。
フィーリング的にはポリツアーエア、ホークタッチなどに近く、独自分類ではホールドタイプのLv.2(H2タイプ)になるかなと思いますね。
性能:弾きも滑りも少なく飛びを抑えられる
反発力 | -2 | ホールド感マシマシ |
球威 | -1 | 吸収される感覚あり |
スピン | 0 | 標準か少し控えめ |
フラット | 1 | 乗り感がプラスに作用 |
スライス | 0 | 大きいスイングが○ |
滑り | 0 | ブラストよりは滑らない |
引っかかり | -1 | 8角形の恩恵は感じない |
耐摩耗性 | 0 | 柔らかさからすると妥当 |
維持性 | 0 | 滑りは悪くなってくる |
コスパ | 1 | 価格の安さが○ |
性能的には全体的に控えめな印象で、飛び過ぎる不安も無く安心して振っていけると思います。
逆に言えば自分の力で飛ばす感じが強めですね。
食いつきを活かして押して運ぶようにフラットで打つか、強烈なスイングでたわませ切って力を伝えるか、良くも悪くも半端なスイングとはあまり相性が良くないですね。
厚い当たりで深さのあるストロークでの圧力、球威を上手く吸収するドロップでの揺さぶり、そんなコンビネーションで戦っていくストリング。
動画インプレはこちら!
メリット:柔らかさと落ち着きが出る
・打球感が柔らかい
・球離れがゆっくりに感じる
・飛び過ぎず落ち着きがある
・価格が安い
ポリの中でも柔らかいフィーリングが魅力で、球離れがゆっくりで乗り感を味わえるのが大きなメリットですね。
飛び過ぎるような感覚は無く、安心して打てるのもRPMチームを選ぶ理由になりそうです。
価格が税込み2,640円で安く設定されており、RPMシリーズの中でも最安値となっています。
(RPMハリケーン≒旧ハリケーンツアーよりも価格が安いのはビックリ)
デメリット:球威を出しにくい
・球威が出にくい
・飛びが控えめ
・8角形の恩恵は感じない
デメリットとしては柔らかさゆえに球威・飛びが出しにくい、自分の力で飛ばす感覚が強いという点。
価格やコンセプト的に”アシストの強い楽なポリ”かと思っていたんですが、意外と頑張って打たないといけない感じがしました。
また8角形断面ではあるものの実際の使用感や性能はほぼ丸形と同じと言えそうです。
ライバル比較
ライバルになるのはホールド感・乗り感の強い丸形ポリエステルですね。
似ているのはポリツアーエアやホークタッチ
RPM TEAMを使って「全体的に凄い似てるな」と感じたのがヨネックスのポリツアーエア。
どちらも柔らかくホールドする感じが強くて反発が控えめ、性能的にもあまり大きな差を感じませんでした。
選び分けるとしたら色かなと思います。
(RPM TEAMは黒と青、PTエアは青のみの展開)
ホークタッチも比較的似たフィーリングなので比較対象には入ってくると思います。
若干ですがホークタッチのほうが芯のある打球感なのでスピードを追及するならホークタッチ、ゆっくり振っても食いつく感じを重視するならRPMチームという選び方になりそうです。
RPMシリーズでの立ち位置
・RPMブラスト
→スピード+スピン
・RPMラフ
→若干のスピード+若干の乗り
・RPMパワー
→若干の柔らかさ+耐久性
・RPMハリケーン
→硬さ+耐久性
・RPMソフト(ナイロン)
→柔らかさ+優しさ
・RPMチーム
→柔らかさ+低価格
RPMシリーズそれぞれの良い所をピックアップすると上記の通り。
RPMチームは柔らかさと価格の安さが魅力ですね。
もっとスピードのあるスピンを求めるならブラスト、打ち応えのある柔らかさを求めるならパワー、ガツンとくる打感を求めるならハリケーンという選び分けになりそうです。
セッティング:硬めでパワフルなフレームに
RPMチームの特徴は柔らかい打球感と飛びの抑制になるので、特に打球感が硬くパワフルな飛びのあるフレームとの相性が良いですね。
ピュアドライブやEZONE100、ブラックアウトなどの黄金スペックを扱いやすくするという理由でRPMチームを選ぶのは大いに有り。
テンションは2~3ポンド高めるのもありかも
素材自体が凄い柔らかいという事は無いのですが打ってみると球離れは結構ゆっくりな感覚が強いので、フレーム次第ではいつもより2~3ポンド高めにして試すのも良いかもしれません。
普段よりもたわみが大きく出やすいかも・・・と考えてセッティングするのが良さそうです。
まとめ:RPMチーム
アドブロ (コトウダマサト/TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年
・オールコートプレイヤー(自称)
・EZONE98L+PTストライクコンボ
・ラケット購入本数100本間近
・ラケット累計200本以上テスト
・ストリングは200パターン以上テスト
アドブロの詳しいプロフィール