00-解説

【ローテンション】テニスのストリング(ガット)を低いテンションで緩く張るメリット・デメリットについて。

20ポンドの緩いテンション・低いテンションで張ったストリングの使用感
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

人生最低の20ポンドで張ってみました。

先日、バボラ・ピュアドライブ2025モデルブラックコード1.24㎜20ポンドという超ローテンションで張ってテストしてきました。

普段はほぼ45ポンド固定で張っているわたくしアドブロ、今回の20ポンドが20年超のテニスキャリアの中でもぶっちぎりで一番緩いテンション

低いテンションって有用性あるのか?

【低テンションにした背景】
・ピュアドラの打球感が硬くてツラい
・もう少し乗り感を増やしたかった
・マナリノは20ポンド以下らしい
・黄金スペック+低テンションの人多くない?

今回20ポンドを試した背景・理由は上記の通りで、とりあえずピュアドラは37/35ポンドに落としたG-TOUR3でも結構硬さを感じたので「じゃあもっと極端に落してみよう!」と思ったワケです。

Embed from Getty Images

マナリノ選手はテンションが低いことで大変有名で、テンションは9~10kg=約20ポンド程度で張っているそうです。

それ以外にもYouTubeを見ていると、黄金スペック+20ポンド台で打っている男性プレイヤーなども複数いらっしゃって気になっていたっていうのもありますね。

意外と実用性が高いかも!

今回はラリーやボレスト練習だけでなく、シングルスのゲーム形式でも使用してみました。

正直僕には緩すぎるのでは?という不安もありましたが・・・意外なほど使いやすく十分な実用性も感じることが出来ました!

柔らかいけど意外なほど普通に使える

20ポンドの緩いテンション・低いテンションで張ったストリングの使用感

当然ですが打球感は非常に柔らかく、打球音に関しては「ボフン」とか「モイン」という低く鈍い感じ。

ただ柔らかすぎて球が出て行かないという事はなく、インパクト時に柔らかさは感じるもののその後にピュアドライブが持つ剛性感・カッチリ感のおかげでスムーズな球離れもあるような印象。

結果として意外なほど違和感なくプレーすることが出来ましたね。

ただし手に残る振動は結構多いというか長い感じがするので、振動止めを付けて無駄な振動を取ってあげるのがオススメです。

今回はイオミック・ショックレスを付けましたが、無駄な振動を抑えショットのまとまりも良くなるような感じがしたので非常にオススメです。

特にディフェンスでの恩恵が大きい

20ポンドの緩いテンション・低いテンションで張ったストリングの使用感

緩いテンションの大きな恩恵はディフェンス力の向上でしたね。

ストリングが大きくたわむためスイートエリアが広くなるような効果が感じられ、走らされた状況やリターンのような時間的余裕がなく少しスイートスポットを外し気味に打ってもブレずに返せるのが良かったですね。

また出力が50%くらいまでの緩いスイングだと自分の力感以上に楽にボールが飛んでくれるため、ボールに丁寧に合わせに行くような打ち方をしても簡単には浅くならないのはメリット

頑張って打とうとするとロスやバラつきが目立つ

一方でスピードを出して打とうとした場面では、ストリングのたわみが大きすぎてパワーロスする感じが強まるのはデメリットですね。

1stサーブのフラット系、フォアハンドの打ち込み、そういったショットで意外なほど飛ばないと感じましたね。

ある意味では強く振っても収まるという表現にもなるのですが、ローテンションにする大きな理由は飛んでほしいからっていう人が多いと思うので悩ましいところですね。

あとはストリングのたわみが大きいからなのか、弾道や着弾点のバラつきは若干大きくなる感じがしますね。

そういった点においても振動止めを付けた方が使いやすくなるかと思います。

オススメは高RA値・高剛性なフレーム

特に今回のようにかなり低めのテンションにするのであれば、フレーム自体はRA値が高い・剛性のあるものが良いと思いますね。

今回はピュアドライブ(RA72/実測値RA68)である程度飛びを感じることが出来ましたが、以前テンション比較した際に使用したTOUR100だとフィーリング的に柔らかすぎてショットのコントロールが非常に難しかったです。

強く打った時のパワーロス感も考えると、ピュアドライブやFX500、SX300やBLACK OUTなど剛性のあるカチッとしたフレームと組み合わせる方が活用しやすいと思います。

しなやかフレームだとかなり人を選びそう

RA値が60前後のしなやかなフレームに低テンションで張るというパターンもあるかとは思いますが、フレームもストリングも柔らかくなるためかなり押して打つ感覚は強まると思います。

もちろんそれを求めてローテンションにするのであれば問題ないのですが、パワーロスのしやすさなどを考えるとかなり人を選ぶセッティングになるんだろうなとは思います。

重量がかなり重く、18×20のような密なストリングパターン、そういった特徴のラケットに20ポンドで張ってフラットで押すように打つという使い方にならフィットしそうですが・・・現代的ではないというのは否めないですね。

まとめ:ストリング・ローテンション

今回はストリングの低い(緩い)テンションについて解説させて頂きました。

テンションで物理的な性能は変化しないというデータもあったりするそうなのですが、少なくともインパクト時のフィーリングは大きく変化しますし、それによるショットへの影響も少なからず存在しているのは間違いないと思います。

高いから良い・低いから優しいというのがかならずしも当てはまるワケではなく、各プレイヤー・各ラケットの適性範囲のテンションを見つけるというのが大事なのだと思います。


画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: truemansolo-1024x1024.jpeg
テニス系ブロガー
コトウダマサト (TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年

・オールラウンド器用貧乏
・EZONE98Lを愛用中
・クセの少ないラケットが好き
詳しいプロフィール

関連記事

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: Follow-me-1-1024x213.jpg

POSTED COMMENT

  1. 赤いきつね より:

    私はブレード98 18×20にソリンコ ツアーバイト105を33lbsで張ってます。ブレードのバージョンはv5〜v8まで変わりましたがセッティングは不変です。
    虫取り網のような感覚で使っていて、ボールを思ったところに置くといった感じのコントロールは代え難いものがあります。

    ちなみに持ち球はループスピンです。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です