プリンスのストリング4種類打ち比べでも使用したハリアーレスポンス(HARRIER RESPONSE)。
トップスピンでは高い回転数を記録し、スライスでは弾道がまとまる不思議な弾道補正機能(僕が勝手にそう呼んでるw)を発揮してくれたこのストリング。
あなたも未知の体験をしてみませんか!
異彩を放つポリエステル
プリンス ハリアーレスポンス
(Prince HARRIER RESPONSE)
製品名 | ハリアーレスポンス HARRIER RESPONSE |
素材 | ポリエステル +エラストマー |
断面形状 | 丸型 |
太さ (ゲージ) | 1.29mm(16) 1.25mm(17) |
色 (ゲージ) | クリアグレー(16,17) エメラルド(16) クリアホワイト(17) レッド(17) |
生産国 | 日本 |
価格 | 12.2m ¥2,970(税込) 200m ¥41,580(税込) |
素材はポリエステル+エラストマーというちょっと変わったタイプのストリングですね。
公式HPには使用されている素材として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチンテレフタレート(PBT)、PE(ポリエチレン)、エラストマーと記載されているんですが、化学専攻でもないのでほぼ暗号状態でした(笑)
表面にツルツルのコーティングが施されてる!
ハリアーレスポンスの特徴の1つが、表面にツルツルのコーティングが施されているという点。
ポリエステル系だとシリコンとかワックスなどで滑りをよくするタイプはありましたが、コーティングを採用してるのは珍しいですよね!
スナップバックが起こりやすく、スピン量増加が期待出来そうな構造になっていますね。
中心に柔らかい素材のエラストマーを配置
そしてもう1つの大きな特徴は、中心に柔らかい素材であるエラストマーを配置しているという点ですね!
この構造によって、従来のポリ以上に衝撃吸収に優れたマイルドな打球感を実現しています。
パッケージ裏を見ると分かるんですが中心から”むにょ”と飛び出しているのがエラストマー樹脂。
「ゼリー状の素材が出てきちゃうのでは!?」って勝手に思ってましたが、実際には全くそんなことは無くて(笑)、クリアホワイトだと普通のポリの断面とほとんど変わらなかったです。
打球感:黄金スペックに張ってもマイルド
BEAST100に張り上げて頂いたものを、データ計測も含めてみっちり使ってきました!
フレームがしっかりしている黄金スペックに張っても、打球感のマイルドさを十分に感じる事が出来ましたね!
スイングスピードで印象がちょっと異なる!
スイングの速い・遅いでも若干印象が異なるように感じましたね。
ハードヒット時はポリのようにボールを潰せ、ソフトタッチ時にはホールドして飛ばしてくれる新テクノロジーストリングス。
https://princetennis.jp/product/7jj033
公式HPの方にもハードヒット時(速いスイング)とソフトタッチ時(ゆっくりスイング)では特性が異なる旨が記載されてますね!
感じ方の個人差はあると思いますが、スイングが速い時にはグッ!とボールを捕まえる感じが強くなり、ゆっくりorコンパクトなスイングだとパーン!と弾いて飛ばすようなイメージでした!(擬音多くてすいませんw)
引っかかり感は少ないのは好き嫌い分かれそう
表面がツルツルだからなのかボールを引っ掛けるような感触はかなり薄かったです!
薄い当たりだと持ち上げきれず浅い・ネットしがちだったので、厚い当たりの中でスピンをかけるようなイメージをすると良い球を打ちやすくなると思います!
一緒にテストしたポリにTOUR XX SPIN17があって、これがめちゃくちゃボールを掴む・グリップするから凄く弾道が上がったんですよね。
同じマイルドなポリエステル系ストリングでも、こんなに差が出るんだなぁと感じた比較検証でした!
性能:意外にも高い回転数を記録!
打ち比べテストで高い回転数を記録したのがこのハリアーレスポンスでした!
そしてスライスの打ちやすさ・まとまりの良さも特筆すべきポイントでした!
4種類の打ち比べでもスピン量が多かった!
ストリング | 球速 [km/h] | スピン [rpm] |
HARRIER RESPONSE | 117 (124) | 1508 (1745) |
TOUR XT18 | 123 (127) | 1231 (1688) |
TOUR XX SPIN | 124 (133) | 1206 (1444) |
EMBLEM TOUCH SF | 121 (126) | 1476 (1812) |
それぞれに特徴が異なるストリングでデータ計測を行った結果、最多の回転数を記録したハリアースピン。
やはり表面コーティングによってスナップバックが起こりやすいのがその一因かもしれませんね!
パワー:スッキリ飛ぶからスピード出しやすい
BEAST100の組み合わせでしたが、パワー不足を感じる場面はほとんどなかったですね!
マイルドな打球感なんですけど、ボールがスッキリと飛んでいく感じもあって、インパクト前後に力一杯振り抜くような必要はなかったです。
薄ラケや面の小さいラケットに組み合わせた時にどうなるかが完全に未知数なので、機会があればBEAST以外のラケットでもテストしてみますね。
なんか分からないけど凄いスライス打ちやすい!
[プリンス・ハリアーレスポンス17]
— アドブロ / TRUEMAN(とぅるーまん) (@ADVNTG_kotodama) March 25, 2021
トップスピンで好成績を残したハリアーなんですが、実はスライスが笑っちゃうくらい打ちやすい💪✨
ツルツル感のおかげなのかスッキリ飛ばしてくれて、多少雑に打っても大体弾道が同じになる不思議な補正機能付き😹
もう無理にトップスピン打たなくても良いのかも🤔w pic.twitter.com/6HBLm3z40o
そしてなんか分からないけどとっても打ちやすかったのがスライス!
つかみすぎない・のりすぎない・擦れすぎない(?)のが良いのか、ちょっとくらい雑になっても大体同じような弾道でボールが飛んでいくのは驚きでした。
これを勝手に”不思議な弾道補正機能“と呼んでいるんですが、他の人にも共通して感じられるのかは未知数なので(笑)、参考程度にお願いします。
いやでも本当、フォアでもバックでもスライス打ちやすいんで、頑張ってトップスピン打つのが面倒に感じられちゃったぐらいですもん!
ポリのメリットが欲しいけど硬い打感は嫌!におすすめ!
ポリの中では打球感がマイルドで衝撃が抑えめ、その上でスッキリとした飛びと高回転スピンを実現してくれるのがハリアーレスポンス。
なので「ポリが良いんだけど打感が硬いのは嫌なんです」って人にもおすすめ出来る製品になってます!
ナイロンからの移行を考えてる人にもおすすめ!
僕個人の感覚としては、ナイロンからポリへの移行を考えている人にも十分おすすめ出来ると感じましたね。
柔らかい打球感は犠牲にせず、スピン性能をアップさせられるはず。
球の引っかかり感がそれほど強くないという点もナイロンに似ているので、他のポリを選ぶよりもスムーズな移行が実現出来るはず。
まとめ:しっかりキャラ立ちしている1張り!
・特殊な構造+仕様のポリ
・スピン量が増える!
・ポリとしてはマイルドな打球感
・スッキリとボールが飛ぶ
・なんかスライス打ちやすい!
・引っかかり感は少ない
・ナイロンからポリ移行にも!
・しっかりキャラ立ちしてる!
<TRUEMANの小言>
4種類のストリング打ち比べの中でも、最も個性が光ったのがこのハリアーレスポンスでした。
ツルッツルのコーティングは、打った感触もなんかツルツル(笑)
引っかかる感じがなくて最初は不安感が強かったんですけど、慣れてくるとこれが意外と良いんですよね。
データ的にも回転数は多いし、スライスでは割とテキトーに打っててもなんか収まる(笑)というのが、本当不思議な感じでした。
カテゴリー的には滑りを良くしたポリ系=シリコン配合・WAX塗布とかに属すると思うんですが、その中でもハリアーの打感は柔らかめなので・・・とにかく異彩を放つ、しっかりキャラ立ちしているストリングでした。
あとは市場的には他にない独自の構造が災いしてなのか、敬遠されてるフシを感じないでもないですし、認知度の面ではまだまだだと思いますので・・・うん、コレは伸び代ですねぇ!!笑
そんな事を思ったのでした。