フレーム厚の増加、シャフト形状の変更など、大きな変更が加えられた新型ブイコアプロ100 (VCORE PRO 100) 2021年モデル。
しなやかさとパワフルさを両立しつつも、松井俊英選手も使用するなど超本格派プレイヤーのテニスにも対応することも出来るこのラケット。
従来モデルとは比較にならないほど非常に注目度の高いモデルとなっています。
・柔らかい打球感を実現
・しかもパワーアップ
・幅広いプレイヤーが使える!
・オールラウンドなプレーに対応!
柔らかい打球感・優れたホールド感を持っていながらも、しっかりとしたボールの飛びも両立した今作最大の特徴。
これまで以上に幅広いプレイヤーが使えて、これまで以上にコート全域から攻撃力を発揮できるラケット、それがブイコアプロ100(2021)です!
ブイコアプロの後継機種となるパーセプト100(PERCEPT100)についてはこちらの記事にまとめています。
ブイコアプロ100(2021)をインプレ・評価!
ストリングは柔らかめのポリ:ブラックヴェノム1.25mm(ポリファイバー)を45ポンドで張り上げてテストしてきました!。
新型ブイコアプロ100の性能をインプレ!
新型ブイコアプロ100はボールを立体的に包み込むようなホールド感がありながら、旧作以上のパワーを実現しています!
今日はこんな感じで!
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) September 17, 2021
「ボックス系が好きだけど威力不足」
「ラウンド系のパワーは制御しにくい」
こんなふうに感じてた人(つまり僕)には、とっても扱いやすいモデル!
“じゃあ今週末コレで”でもイケそうな気がするくらいの安心感。
Gサイズ次第では品薄の雰囲気がっ!🤔https://t.co/azTtvlwPEZ pic.twitter.com/csrkmPgOpy
打球感:ホールド感があり柔らかめ
新旧ブイコアプロ100を打ち比べてみると、明らかに新型の方が柔らかい打球感になってますね!
VCOREがガチッと剛性の高いフレーム、EZONEは厚みを変化させる事による飛びとしなり、そして今回のブイコアプロ100はフレーム全体の自然なしなりとパワーを上手くミックスしたラケットになっています。
フレーム自体は+2mmの23mm厚になっており、一見すると硬くなってそうなものですが・・・
シャフト部分はベクターシャフトではなくなった分、しなやかさが向上。
さらにストリングパターンは荒くなり、グロメットホールも拡大。
結果としてストリングがたわみやすくなり、しなり+たわみでボールを包み込むような打球感を実現しています。
パワー(飛び):前作より大幅にパワーアップ!
前作よりも大幅にパワーアップ!
フルスイングしないとなかなか良いボールが飛ばなかった前作と比べ、ゆっくりとしたスイング・コンパクトなスイングでもボールをしっかり飛ばしてくれます。
ボレーはもちろん、上手く振り切れない状況でも飛びをアシストしてくれるので、実戦における使いやすさは大幅に向上。
スピン:引っかかりが良く弾道も上げやすい
[新旧ブイコアプロ100比較]
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) September 16, 2021
実はストリングの配置が全然違いましたッ!☝️
(インプレ動画はくまなく見てたハズなにに知らなかった🤔)
新型の方がクロスの間隔が上下に広がっていて、マス目も大きくなってます✨
ピュアスト100の配置にそっくりな印象。
あれコレ、僕の好みじゃない?笑 pic.twitter.com/UI6O1UfVt4
ものすごくスピンが掛けやすくなっています!
・フレームのパワーがアップ
・ストリングパターンが荒くなった
・グロメットホールが拡張
これによって明らかにボールの引っかかりが向上していて、高い弾道から低い弾道までしっかり打ち分ける事がより簡単に出来るようになりました。
歴代のVCORE PROで最もスピンが掛けやすいモデルだと思いますね!
ショットごとの特徴をインプレ!
各ショットでの新型ブイコアプロ100の特徴をまとめました!
サーブ:回転系がより気持ちよく打ち込める!
ブイコアプロ100 2021年モデルは食いつきとパワーが高いレベルで両立されているため、回転系サーブがより気持ち良く打ち込めるようになりました!
スピンで相手のバックに弾ませてボレーで仕留める、スライスでワイドに展開しオープンコートにしっかり打ち込む・・・こういったベーシックな攻撃の確率や威力をあげられるのは大きな魅力!
ストローク:特につなぐボールの質が向上!
スピン系が打ちやすくなった事で、特につなぐボールの質が向上したのが新しいブイコアプロ100。
スピン系でもボールが浅くなりにくく、弾道の高低・アングルをしっかり織り交ぜてプレー出来るのが旧作とは大きく異なるポイント。
ボレー/スマッシュ:キレが出しやすくなってる
前作よりもパワーが上がった事で、速い展開の中でもパンチのあるボレーを打ちやすくなりました!
正直前作はハードヒットするシングルスプレイヤー向きのラケットでしたが、新型はサーブ&ボレーも含めてダブルスでも全く問題なく使えるオールラウンドなラケットに進化。
新型ブイコアプロ97のインプレッションはこちら!
97のインプレッションはこちらです!
従来からのVCORE PROっぽさは継承しつつも、柔らかい打球感と扱いやすさを向上させた、こちらも優等生的ラケット!
新旧ブイコアプロ100の違いをもっと知りたい人はこちら!
新旧のブイコアプロ100の違いについて、より深掘りした記事もご用意しました!
特に旧型からの乗り換えを考えている人は参考にしてみてください!
高評価ポイントはここ!
僕のような週末プレイヤーでも、非常にメリットがたくさん感じられました!
打感の柔らかさとパワー
明らかに柔らかくなった打球感にパワフルな飛びを両立したこの新作。
通常であれば、フレームが柔らかくなるほどにボールの飛びは悪くなるものですが・・・その問題をキレイにクリアしているのは“さすがYONEX”というところ。
2G-NAMD FLEX FORCEやFLEX CON SYSTEMなど、新たなテクノロジーがこの打感とパワーを実現しています。
性能バランスの良さ
実戦の中ではパワーが欲しい場面、タッチを出したい場面、スピンをかけてしのぎたい場面など、様々な性能が求められます。
新しいブイコアプロ100は性能バランスが非常に高く、オンコートにおける様々な要求にしっかり応えてくれる安心感があります。
スピンのかけやすさ
ほとんどのスイング速度域において、新型ブイコアプロ100の方がスピンをかけやすくなっています。
弾道のあげやすさも、前作とは比べものにならないくらい良いです!
相当に速いスイング+厚い当たりが両立した時に強いスピンを打てる前作と比べると、オンコートにおける多くの場面でしっかりスピンが掛けられるようになりました。
高弾道で弾ませる、相手ボレーヤーの足元に沈める、アングルをつけて相手を外に追い出す・・・こういった戦術的スピンボールをしっかり使うことが出来ます。
低評価ポイントはここ
正直、あんまりデメリットないんですけどね(笑)
強いて挙げるとするならばこんな感じ!
好みの分かれるデザイン
“勝手に”新しいブイコアプロ100のデザインをイジってみました(笑)
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) September 20, 2021
どうです、これもかっこよくないですか? pic.twitter.com/cM74PM4QCK
エヴァ初号機とも揶揄される今回のデザイン(笑)
過去のRDシリーズを踏襲したようなデザインではありますが、好き嫌いが分かれるポイントと言えます。
扱えるプレイヤー層が広がっただけに、『デザインさえ良ければ・・・』と感じた人は前作よりも多くなっていそうな予感。
前作との互換性は低い
旧型ブイコアプロ100が使いやすいと感じていた人もいると思いますが、新型との互換性は低め。
乗り換える時にはストリング選び・テンション設定など考慮すべき点が多そうですね。
とは言っても一般プレイヤーの8割以上は、新型ブイコアプロの方が使いやすいと感じるのではないかと思いますが(笑)
他社製ライバルラケットと比較!
やはりライバルとなるのは、23mm厚のフレームのラケットたちですね!
しなりとパワーをどうやってミックスするのか?っていうのが差別化ポイントになりますね!
CX400TOUR:わずかにしなりが強めな印象
おそらくブイコアプロ100の最大のライバルとなるのがこのCX400TOUR。
2021年上半期を代表するラケットと言ってもいい存在ですが、新型ブイコアプロ100と比べるとしなりをより感じやすいのが特徴。
CX400TOURの方が薄ラケ(ボックス系)らしいフィーリングが感じやすい一方、楽に飛ぶ感覚は若干控えめ。
G360+ SPEED MP:より反発性能が高いモデル
ブイコアプロ100と同じく23mm厚フラットのフレームですが、SPEED MPは台形(多角形)の断面形状しているのが大きな違い。
結果としてSPEEDはより剛性感があり弾きによってスピードを、粗いストリングパターンによるスピンでそれをねじ込むという雰囲気のラケットになっています。
速いボール・速いテンポで攻めたい人にはSPEED、スピンやタッチも含めてオールランドにプレーしたい人にはブイコアプロ100をオススメしたいところ。
TOUR100:実はかなり近いフィーリングのラケット
MAX23mm厚のフレームに、BOX+ラウンドのフレーム形状をしたTOUR100。
310g/290gの展開で重量こそ違いますが、実際に打つとブイコアプロ100とかなり似たフィーリングであることが分かります。
強いて言うならフレームでも柔らかさを演出しているブイコアプロ100、フレーム自体はあまり変形せずストリングの動き・たわみで柔らかく感じるのがTOUR100という感じ。
あとはアイソメトリックでスイートスポットが広いのがブイコアプロ100、縦長でコントロールや振り抜きがいいのがTOUR100といったところ。
仕様・スペック:YONEX VCORE PRO100 2021
モデル名 | YONEX ブイコアプロ 100 |
フェイス サイズ | 100平方インチ |
重量 | 300g |
バランス | 320mm |
フレーム 厚さ | 23mm フラット |
フレーム 形状 | ボックス |
長さ | 27 |
ストリング パターン | 16/19 |
RA値 (Stiffness) | 63 |
結論:どういうラケット?
・前作以上にしなやかでパワフル
・立体的にホールドする柔らかい打感
・弾道が調整しやすくスピンが掛かる
・実戦でオールラウンドに使える1本!
・すでに欠品も始まってる!