パールホワイト+黒の塗装が美しいプリンスのツアー100(TOUR100)シリーズ。
がっつりテストをしてきましたが、色んなショットが打ちやすいオールラウンドなラケットに仕上がっています!!
[プリンスTOUR100]
— アドブロ(ADVNTG.BLOG) (@ADVNTG_kotodama) October 9, 2020
パワー/スピン/操作性etc…とにかく全体のバランスが素晴らしいのが特徴。ラウンドっぽい飛びの良さ、ボックスっぽい使い方にも馴染むフィーリング、まさにオールラウンド。高弾道もスライスもいけるし、ここ最近打った中では1番好き。ストリングによる味変も楽しめそうな1本です😁 pic.twitter.com/ffNPB6QRmy
ラウンド系寄りのパワー
ボックス系のフィーリング
どちらも感じられる、絶妙な味付けなんですよぉ!
(感動😂)
オールラウンドラケットの本命
プリンス ツアー100
(Prince TOUR100)
プリンスから2020年9月に新発売となったプリンスのTOURシリーズ。
今作ではATS(Anti-Torque System)の採用に加えて、イメージを大きく変えるパールホワイト+黒の上品なデザインへと進化。
同じ白色でもだいぶ印象が違うこの3本。
— アドブロ(ADVNTG.BLOG) (@ADVNTG_kotodama) October 2, 2020
プリンスTOURは光沢のあるパールホワイト。
ピュアスト2019は白ラメっぽい少し黄色味のある白。
ピュアスト2017は光沢無しの塗りっぱなしな白。
TOURは特に手触りが滑らかで、好きな人も多そう🤔ピュアスト2017は塗装ムラも多かったので、TOURはすごいなぁと。 pic.twitter.com/GlHw7ejpi1
同じ白でも、ラケットによって色味が全然違うのも面白いポイント!
シフィオンテクなどが旧型を使用!
開催中の全仏オープン女子シングルスの決勝に進出したイガ・シフィオンテク(Iga Swiatek)の手に握られていたのが、このTOUR100の1世代前のモデル。
Embed from Getty Images290gのモデルを使っているそうなんですが、プリンスとの契約はしていない状態での偉業達成となりました。
(その後テクニファイバーと契約したのは・・・もうご存知ですね?笑)
TOUR100のスペック/仕様
TOURシリーズにはトラディショナル(通常のグロメット)とO3(オースリー)の2タイプがあり、それぞれに重さの違うモデルが用意されています。
↓スマホでご覧の方は横向きにして頂くと見やすくなります!
ラケット | トラディショナルタイプ | O3(オースリー)タイプ | |||
TOUR 100 (310g) |
TOUR 100 (290g) |
TOUR 100SL |
TOUR O3 100 (310g) |
TOUR O3 100 (290g) |
|
ヘッドサイズ [平方インチ] |
100 | ||||
重さ[g] | 310 | 290 | 270 | 310 | 290 |
バランス [mm] |
310 | 325 | 342 | 310 | 325 |
スイング ウェイト |
290 | 285 | 280 | 285 | 282 |
グリップ サイズ |
2,3 | 1,2,3 | 1,2 | 2,3 | 1,2,3 |
フレーム厚 [mm] |
22-23-20 | ||||
フレーム長 [インチ] |
27 | ||||
ストリング パターン |
16 x 18 | 16 x 19 |
フレームの厚みや長さなどはどれも共通ではあるものの、トラディショナルタイプは16×18、O3は16×19とストリングパターンが異なります。
また同じ重量バランスであっても、トラディショナルとO3とではスイングウェイトに若干の差があります。
TOUR100のテクノロジー
TeXtreme x Twaron | テキストリームカーボンにトワロンを編み込み。 高剛性と球持ち感を実現。 |
ATS (アンチトルクシステム) | フェイス10/2時部分にTeXtreme x Twaron搭載。 剛性が増して推進力をアップさせる。 |
2ピーススロート | ストリングスの振動を抑える2ピース構造のスロートを採用。 |
エクスパンドホール | グロメットホールの径を大きくし、ストリングの動きをスムーズにしてスウィートエリアを拡大。 |
Xモーフフレーム | フレームの内側/外側で厚みが変わる形状。 剛性と振り抜きの良さを実現する。 |
NEW O-Port | グロメットレスのOポートを搭載。 振り抜きが良く、スイートエリアを拡大。 |
従来からのTeXtreme x Twaronはもちろん、今作からは新たにATSを採用した事でさらなる安定感を実現。
今作のO-Portは広範囲に設置されており、両サイド・トップ部分のほとんどがO3構造となっています。
フレーム形状:ボックス+ラウンドの”BOXY”
フレームの断面形状はボックス形状とラウンド形状の中間的なBOXY(ボクシー)形状となっています。
セッティング:プリンスの有料デモを活用
BEAST98(O3)に引き続き、今回もプリンス公式の有料デモプログラムを利用させて頂きました。
ラケット | ストリング | テンション |
100 310g | TOUR XX SPIN (ポリエステル) | 50 |
100 290g | TOPSPIN XX (ナイロン) | 48 |
100 270g | SYNTHETIC GUT DF (ナイロン) | 47 |
O3 310g | TOUR XX SPIN (ポリエステル) | 52 |
O3 290g | TOPSPIN XX (ナイロン) | 50 |
ガンマのストリングテンションテスターで測ってみましたが極端に緩んでいるという事はなく、概ね普段と同じくらいの張力でテストする事が出来ました。
各モデルの特徴・性能をそれぞれ解説!!
TOURシリーズ6本(※95含む)を、トスマシンを使ったフォアハンドストロークでデータ比較をしました。
・フラット
→イースタンで運ぶようなスイング
・普通
→フルウェスタンで普段通りのスイング
・スピン
→高弾道・高回転を意識したスイング
・強打
→スピードを追求して振り切る
この4つのスイングで打ち比べています。
各モデルについて、使用感とデータをそれぞれにまとめました!
TOUR100(310g):パワーを感じるバランス型
パワーが出る感覚が1番強かったのがこのモデル。
強打では平均133.8km/hと最も速い数値を記録し、重みによるパワーを最大限に感じる事が出来るフレームです。
310g/310mmの重量バランスの取り回しは悪くなく、トップライトが好きな人であれば黄金スペック(300g/320mm)よりも気持ち良く振れます。
トラディショナルタイプの特徴でもある自然な打球感も魅力です。
・スイングスピードがある人向け
・パワフル+自然な打球感
・スピードが出しやすい
・黄金スペック挫折した人にも!
TOUR100(290g):カスタムベースに最適な1本
重さやバランスなどを調整するカスタムのベースとして最適な1本がコレ。
290g+ナイロンストリングという事もあり、データの面では全体的に310gよりも若干見劣りする印象。
しかし、ポリエステルやハイブリッドに張り替え、鉛テープで自分好みにカスタムしていけば、310gにも負けない数値を出す事が出来るでしょう。
このシリーズで1番広くオススメ出来るモデルかも!
・カスタムベースに最適
・重さを自分で調整したい人
・310gだと重く感じる人
・操作性の高さを求める人
O3(310g):伸びるトップスピンで押し込める!
TOUR100 O3(310g)は食いつき・ホールド感が強く、スピン性能が最も高いモデルです!スピン系スイングでは平均1803.3rpmで最も高いスピン量を記録しています。
O3は特にポリエステル系ストリングとの相性が高く、振り切るトップスピンストロークで相手を押し込んでいく事が出来ます!
・強烈なトップスピン向き!
・振り抜くストローカーに
・ポリエステルとの相性良し!
・ノーマルでも球威が欲しい人
O3(290g):最も振り抜きが良いラケット!
TOUR100 O3(290g)の最大の特徴は、シリーズ内でもダントツで振り抜きが良い!!O3のおかげで空気抵抗が少なく、僕くらいの筋力でも”ヒュン!”という自然と鋭いスイングに!
普段通りのスイングでも平均114.2km/hとダントツで高い数値を記録。
[Prince TOUR O3 290g]
— アドブロ(ADVNTG.BLOG) (@ADVNTG_kotodama) October 7, 2020
圧倒的振り抜きやすさで自然とスイングが速くなってくれる!その速さたるや、ボールを置き去りにするほどです🤔(え?)
操作性が高いので色々やれるし、O3のお陰でワイパースイングをしやすく回転も掛けられる優等生。O3は吊るしで使えて、無印290gはカスタム向きという印象!😀 pic.twitter.com/jidfv1dBYa
ただナイロンとO3の組合せはホールドが強すぎて、もう少しハリの強いナイロンorポリエステルを張った方が良いボールが打てるはず。
ノーマル状態で使うのであれば、TOUR100(290g)よりも良さそう。
・最高の振り抜きを求める人
・軽さとしっかり感を両立
・操作性が高い
・ノーマルでも十分な性能
TOUR100(270g):軽いモデルを求める人に!
TOUR100(270g)は想像よりも使いやすく、(ノーマルで使うのであれば)290gよりもこの270gの方が軽さによる恩恵を感じられます!
とにかく取り回しが良く、イースタンなど薄いグリップで運ぶようなスイングでもコントロールがしやすく、ボレーも反応が遅れる心配が皆無!
・軽量モデルを探している人
・女性プレイヤーやジュニアなど
・非常に取り回しがしやすい!
TOUR95はフラット強打をしたい人向け!
BOX形状+95平方インチというピュアな競技者向けのスペックになっているTOUR95もラインナップされています。
95の方がより振り抜きが鋭く、厚い当たりで打ち込んでいくパワフルなプレイヤーにオススメの1本です。特にサーブなどオーバーヘッド系ショットでのスピードの出方がエグい!
ライバル比較:ピュアスト100やNOVA100など!
ライバルとしてピュアストライク100やNOVA100など、黄金スペックに近い中厚系ラケットが挙げられます。
ピュアストライク100:打ち抜いた時の球威
フレーム厚はほぼ同等、肉薄なボックス的断面も似ているバボラ・ピュアストライク100。
TOUR100に比べるとスイートスポットは僅かに狭い印象ではあるものの、芯で捉えた時のストロークの伸びはこちらが上かな。
オールラウンドプレーならTOUR100を、ストローク主体であればピュアストライク100がオススメ!
海外正規品であれば16,000円程度で購入出来るのも魅力の1つ!
NOVA100:しなやかさとクセの少なさ
パールホワイトのTOUR100とは対照的、黒いシックなデザインなのがこのダイアデム・NOVA(ノヴァ)100。
RA値が多少抑えめなのに加え、内部に発泡ウレタンを充填している事でマイルドな打球感になっているのが特徴。
ラウンド形状に100平方インチですがパワー自体は割と控えめで、自分からしっかり振っていく人にオススメな1本。
まとめ:オールラウンドな性能+5つの選択肢!
・オールラウンドな性能
・BOXY形状のフレーム
・無印は自然な打球感
・O3は食いつき+スピン
・5モデルから選択可能
・310gは球威が出しやすい
・290gはカスタムベースに
・270gは女性やジュニアに
個人的にはノーマルならTOUR O3 100(290g)がお気に入り!
ただ自分で重さやストリングをいじり回していくのなら、TOUR100(290g)が1番伸び代がありそうですね!