・300gで330㎜のバランス
・シャープな断面形状
・マイルド+やや重めの打球感
・厚い当たりを引き出しやすい
・ホールド感をプラスするのもあり
・2025年2月発売
・意外と大人しくて無難な使い心地
今回インプレするのはダイアデムのスピンコンセプトラケットとして新たに登場した『アクシス100』です!

ダブルス | ・・○・・ | シングルス |
ボレー | ・・○・・ | ストローク |
低弾道 | ・・・○・ | 高弾道 |
多彩さ | ・・・・・ | 安定性 |
柔らかい | ・○・・・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・○・・ | スパルタン |
ダイアデムらしいしっかりとした打ち応えと食いつきがあり、マイルドで落ち着いた使用感のラケットとなっています。
メリット |
マイルドな打球感 空気抵抗の少ないフレーム 減衰性は良好 バラつきにくい弾道 |
デメリット |
パワーやアシストは控え目 個体差次第な部分もある |
ダイアデム・アクシス100
(DIADEM AXIS100)


今回はダイアデム・アクシス100(AXIS100)をインプレッション。


ガンメタベースの配色・デザインは非常にカッコいいですね。
スペック/仕様
モデル名 | アクシス100 (AXIS100) |
フェイス サイズ | 100inch2 |
重量 | 300g |
バランス | 330mm |
フレーム 厚さ | 24.0 26.0 23.0 |
フレックス | RA64 |
長さ | 27 |
ストリング パターン | 16×19 |
グリップ サイズ | 2 3 |
発売予定 | 2025年 2月 |
価格 | 税込 37,400 |

アクシス100はいわゆる黄金スペックのラケットではあるのですが、バランスは330㎜で300gという重量からするとトップヘビー気味になっています。
実は結構似ているアクシスとエックスブレードRs。 pic.twitter.com/44Lbvk3exH
— アドブロ / コトウダマサト(TRUEMAN) (@ADVNTG_kotodama) May 28, 2025
フェイス形状は縦長っぽくなっており、エクストリームMPやエックスブレードRsなどに近い形状となっています。
カタログ上でのフレックスはRA64で、ライバルのラケットと比べるとやや低めの設計となっています。
特徴:空気抵抗が少ないフォルム
多くの人が感じているとは思うのですが、アクシス100の形状はバボラ・ピュアアエロにそっくり。
2本を手に取って直接見比べてみない限りは違いを見つけられないレベルだと思います。

ピュアアエロとアクシスの形状の違いを分かりやすくしたのが上の画像で、基本的はどちらも3角形の断面なんですがアクシスはシャフト内側に斜めの面が設けられています。
ピュアアエロよりも外側のエッジは鋭くなっており、感覚的にはアクシスのほうがより空気抵抗が少ない印象となっています。

アクシスのバンパーやグロメットはかなりスタンダードな形状になっており、ピュアアエロのようなストリングを外側にはみ出しにくくする溝の深さなどはないですね。
実測値・セッティング
フレーム | AXIS 100 (グリップ2) |
ストリング | ソルティスパワー |
総重量 | 312.5g ※ストラング ※オーバーグリップ無し |
バランス | 335mm |
スイング ウェイト | SW316 |
RA値 | 65 |
今回はソルティスパワーが張られたものをテストしてきました。

ストラングえ312.5g、バランス335㎜なのでカタログ値よりもかなり軽い個体だったようで、アンストだと推定295g・325㎜・SW280ちょいくらいだと思われます。
【打球感】
マイルド+やや重め
柔らかさ | 1 | マイルドな感触 |
打ち応え | 1 | しっかり+やや重め |
スイート エリア | 0 | 狭くもなく広くもない |
弾き感 | 0 | 強くないがだるくもない |
安定感 | 2 | ブレ感は全然感じない |
減衰性 | 1 | 振動止め不要 |
快適性 | 1 | 平均以上の快適性 |
デモラケットに張られていたのはソルティスパワーで、その影響もあってか打ち応えはやや強めの印象。

ただ減衰性は良好で振動止めは不要、インパクトの感触もマイルドで快適性は十分。
ピュアアエロ2022に近いフィーリングですが、アクシス100のほうがもう少しマイルドで落ち着いた打球感という感じでした。
安定したフィーリングは魅力的
手応えがやや重ためではあるものの、フレームのブレ感はほとんどなく安定しているのは大きなアドバンテージ。
フラットで打ってもスピンを強くかけるような打ち方をしても、あまりフレームの挙動が変わらない感じがするのは好印象ですね。
ピュアアエロはフラットに打つと少ししなやか、スピン系で打つとかなりカッチリっていうイメージだったので、形状はそっくりでも意外と違いがあるのかなと思います。
道場さんの解説によると順しなりはアクシスもアエロも同等、しかし縦方向へのしなりはアクシスのほうが大きいとのこと。
これゆえにアエロと比べて、フラットでもスピンでも安定したフィーリングを発揮してくれるのかなと思います。
【性能】
厚い当たりを安定して出しやすい
ストローク | 1 | 安心して打てる |
ボレー | 1 | やや押す感触ある |
サーブ | 0 | フラットが打ちやすい |
ドライブ | 0 | 安定はしてるが球威△ |
トップスピン | 1 | 振り切って飛ばせる |
弾道の高さ | 1 | 中弾道で想像よりは低い |
スライス | 1 | 少し乗せて運べる |
パワー | -1 | 飛びやアシストは控えめ |
操作性 | -1 | 軽い個体でマシだったが、、、 |
振り抜き | 1 | 空気抵抗は少ない |
実際に使ってみるとやや厚めの当たりで捉えるショットが非常に打ちやすく感じました。

弾道は中~やや低めを狙うと深さとスピン量のバランスが良くなり、ラケットの旨味を一番感じられました。
反発による飛びは標準か少し控えめな感じがあるので、スピンを沢山かけようとするよりもややフラットっぽい当たりをイメージしたほうが恩恵が大きかったですね。
尖った部分は意外と少ない
完全に新規のラケットではあるのですが、意外と全体のバランスの良いオールラウンドな使い心地のラケットだと感じました。
少しボールの乗せて押すような感じもあり、サーブではフラットが打ちやすいですし、ボレーでもコントロールがしやすいですね。
スペックは300g・330㎜と結構特殊な設計ではあるのですが、実際に使ってみると尖った部分は少なく普通に使いやすい印象ですね。
ボレーの落ち着きが好印象

個人的に非常に好印象だったのがボレーですね。
フレームの安定性、やや乗る感触が合わさり、無理なくボレーをコントロールできる感覚がありました。
やや厳しい球を打ち込まれても簡単にはボレーが浮かないディフェンス力もあって、シングルスだけでなくダブルスでも十分に使えるラケットだと感じました。
【メリット】
安定したフィーリング
・安定したフィーリング
・優れた減衰性
・やや乗せて打てる安心感
・ボレーが打ちやすい
・空気抵抗が少ない
アクシス100の一番のメリットは安定したフィーリングで、スピンでもフラットでもあまり硬さを感じずに快適に打ち込むことができます。
やや乗り感もあって深さを出すストロークや、丁寧にコントロールするボレーも打ちやすいですね。
スピンコンセプトのラケットで時々発生する暴発感も控えめになっており、安心して使えるのがアクシス100だと思います。
【デメリット】
サポートは控えめ
・反発や飛びがやや控えめ
・個体差次第の部分もある
最大26㎜厚のフレームとしては反発や飛びがやや控えめで、その分はプレイヤーのフィジカルや思い切りの良いスイングで補うイメージは必要かもしれません。
カタログ値300g・330㎜は他にはないスペックで、仮に上振れ個体だとかなり重みが出るでしょうし、今回のように軽めの個体だと球威の面で物足りなさを感じるなど、個体差による感想の差が大きくなりそうなラケットだなと感じました。
相性の良いストリング(ガット)
乗り感があって安定したフィーリングのアクシス100には、ややホールド感のあるストリングを合わせて厚い当たりを引き出しやすくするのが良いんじゃないかなと思いますね。
ポリツアーレブならホールド感と滑りの良さで安心して振り切れると思いますし、なによりオレンジ色はアクシスのカラーリングとのマッチングも◎。
レブよりもスピードや回転量が欲しいという人にはエクスプロッシブ・スピンがオススメ。
硬めの素材でパワーロスを防いでくれるので、ややマイルド感の強いアクシス100にスピードとシャープさをプラスしてくれます。
【ライバル比較】
ピュアアエロ2022など
【ライバルラケット】
・ピュアアエロ(100)
・VCORE100
・SX300
・エクストリームMP など
ライバルの筆頭としてはやはりピュアアエロ2022になるかと思いますね。
どちらもフレーム自体のパワーはやや控えめで、プレイヤーが思い切って振り切っていけるようなテイストになっています。
【アクシスの優位点】
しなやかでありつつ芯はある
ライバルラケットと比べるとややしなやかな傾向があり、それでいてブレ感や不安定性さは最小限に抑えられているのがアクシスのアドバンテージでしょう。
RA64とやや低めですが、他モデルにはないダイアデム独自の内部構造FSシステムが安定したフィーリングを生み出してます。
乗り感もあるため実はゆったり振っても深さを出しやすく、そこまでスイングスピードが速くないフラット系ベテランプレイヤーなどにもかなりフィットするんじゃないかなと思いますね。
発売日:2025年2月
アクシス100は2025年2月から発売開始となっています。
【個人的評価】
意外と大人しくて無難な使用感
発表直後は形状やスペックをみて「あ、やったな!?」って思いましたね笑
ピュアアエロに瓜二つじゃないか・・・と。
ただ実際に使ってみるとピュアアエロとは結構違う使用感でした。
感触的にはピュアアエロ2022よりややしなやか寄り、SX300よりも柔らかく弾道低め、VCORE100よりも芯の強さがあるといったところですね。
カタログスペックが300g・330㎜と尖っていたので性能的にも尖っているのかなと予想してましたが、意外なほど無難でマイルドな大人しいラケットだったなと感じました。
なので単純なスピンの掛けやすさやパワーで比較してしまうとライバルよりも優位という感じはなく、むしろオールラウンドさやショットのまとめやすさのほうが一般プレイヤーにとっては利点になるんじゃないのかなと思いました。
黄金スペック(バランス除く)で振り抜きが良く快適、やや乗り感があってゆったり打ってもコントロールがしやすい、そんなラケットを探している人にはすごく刺さる1本ですね。
【まとめ】
ダイアデム・アクシス100
・300gで330㎜のバランス
・シャープな断面形状
・マイルド+やや重めの打球感
・厚い当たりを引き出しやすい
・ホールド感をプラスするのもあり
・2025年2月発売
・意外と大人しくて無難な使い心地