・面98+300gの希少種
・HEADでは汎用型の位置づけ
・ガチっと硬くマッチョな打感
・フラットで打ち込める高剛性
・細+多角形ポリが面白そう
・2025年3月発売
・苦手だけど強みは分かりやすい
今回インプレするのは長い歴史を持つラジカルシリーズの最新作である『ラジカルMP 2025』です!

ダブルス | ・・○・・ | シングルス |
ボレー | ・・・・○ | ストローク |
低弾道 | ・○・・・ | 高弾道 |
多彩さ | ・・○・・ | 安定性 |
柔らかい | ・・・○・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・・・○ | スパルタン |
高い剛性によるブレなさと強い打ち応えが特徴で、問答無用で相手を押し切る男性プレイヤーにフィットするマッチョなラケットです。
メリット |
剛性が高くパワーロス皆無 強打してもぶれない安定性 ハッキリとした打球感 直線的で速いショット |
デメリット |
打球感が硬め ライバルよりサポート少ない |
ヘッド・ラジカルMP 2025
(HEAD RADICAL MP)


オーセチック2.0を搭載し新登場したラジカルMP2025年モデル。

まるでシャア専用かのような赤いデザインが特徴で、コート上でも非常に強い存在感を放つ発色の良さ。

グロメットもフレームと同じ色に統一されており、どこから見てもまぶしいカラーリングですね。

現行EZONEと並べるとまるでテレビゲームのキャラが使ってそうな単色っぷり。
スペック/仕様
モデル名 | ラジカルMP 2025 |
フェイス サイズ | 98 inch2 |
重量 | 300 g |
バランス | 320 mm |
フレーム 厚さ [mm] | 20 23 21 |
長さ | 27 inch |
ストリング パターン | 16/19 |
CPI | 400 |
発売予定 | 2025年 3月 |
価格 | 39,600 |
スペックは前作から変更は無し。

面98+300gの希少種で、この組み合わせなのはT-FIGHT300SやRF01くらい。
CPI400はややハード寄りの設定でエクストリームプロ、ブーンプロやグラビティMPなどが該当します。

Tennis WarehouseではStiffness(≒RA値)が66とされており、エクストリームMPと並んでHEADラケットの中ではかなり高い数値となっています。
特徴・コンセプト
最新のオーセチック2.0を搭載し、さらなる安定性とスピン性能、シャープな打球感を生み出すRADICALは、パワー、コントロール、スピンの絶妙なバランスを提供します。
https://www.head.com/ja_JP/radical-mp-2025-231015.html
コートの全エリアで多彩(オールラウンド)なプレーを好むプレーヤーのために設計されたモデルです。
HEAD公式としてはラジカル=オールラウンドという位置づけとなっています。
個人的には現在のモールド+300gになってからはややハードヒッター向け味付けが強くなった印象が強かったので、改めて使ってみてどう感じるかを確かめてきました。
【打球感】
明確な硬さと打ち応えがある
柔らかさ | -1 | ガッシリ硬めの打感 |
打ち応え | 2 | 手応えは強く重い |
スイート エリア | -1 | 平均~やや狭め |
弾き感 | 0 | 反発は感じにくいが ロスが非常に少ない |
安定感 | 1 | ブレ感は皆無 |
減衰性 | 1 | AUX2.0らしく十分 |
快適性 | -1 | 打ち応えが強い |
ホークタッチが張られたものをテストしましたが、想像以上にガシッと硬めの打球感。

手応えも強く重めで、フィジカルが強い男性向けの味付けだなと感じました。
T-FIGHT300Sよりやや硬めですが減衰性はラジカルが上。
RF01に近い打球感の硬さですが、手応えはラジカルのほうが強い印象ですね。
EXTREME PROに近い剛性感

剛性の高さはエクストリームプロに近く、どちらも強打してもぶれない安定したフレームに仕上がっています。
ただエクストリームプロのほうが反発力で飛ばす感覚が強く、一方のラジカルは反発力は控えめであくまでもプレイヤーのフィジカルやスイングパワーで飛ばしていくイメージ。
【性能】
剛速球を安定して打ち込める
ストローク | 1 | 打ち合いも安心 |
ボレー | 1 | 意外とシャープで〇 |
サーブ | 0 | フラットは速い |
フラット | 2 | アウトを恐れず打てる |
ドライブ | 1 | スピードは出しやすい |
トップスピン | -1 | 回転は掛けにくい |
弾道の高さ | -1 | 引っかかりが弱く低弾道 |
スライス | 0 | 打ちやすいが飛ばない |
サポート | -2 | 全体的にハード |
球威 | 1 | はまれば良い球 |
操作性 | 1 | 操作はしやすい |
振り抜き | 1 | スイングはしやすい |
コンセプトと通り全体的にバランスが取れた使用感になっており、その中でもサーブとストロークをフラットに打ち込んだ時のスピードや球威は良好。
パワーロスがほぼ皆無で、フレームも安定しているため強打を安心して打っていけるのが一番と武器と言えるでしょう。
一方でサポートはかなり控え目で、プレイヤー側の出力がないと良い球が行かないという面もありますね。
低めの弾道+フラットが刺さる

弾道は想像よりも低く出やすく、直線的で速いフラットを打ち込む時に安定・安心できるラケットですね。
僕くらいのフィジカルだとフラットで打っても弾道の高ささえ間違えなければアウトすることはなく、ボールの真後ろから打ち抜くようなイメージをすることでショットが安定してくれました。

フレーム剛性の高さとフラット系の打ちやすさがあるので、ボレーは意外と捌きやすくて好印象。
楽々っていう感じではありませんが、ある程度スキルのある人ならこのブレなさのおかげでネットプレーも安心出来ると思います。
ディフェンシブなプレーは不向き
攻撃力は高い一方でディフェンスは不向き。
引っかかりが少なく弾道を上げたり回転を掛けたりするのが難しく、ショートしたりすっぽ抜けるようなアウトになったりと調整がシビア。
相手を見ながらじっくり組み立てるような戦術とは相性が良くないので、一方的な攻撃力で相手を問答無用でねじ伏せるような戦い方のほうがラケットの良さを引き出せます。

バックハンドに関しても片手よりは両手のほうが打ちやすく感じました。
インパクトの強度が出せないと飛びも安定性も得られないので、僕の片手バックのスピンだとまともに前に飛ばせないシーンもありました笑
【メリット】
攻撃力の高さ
・パワーロスがほぼ皆無のフレーム
・強打でもぶれない剛性の高さ
・一撃のスピードや球威
・振りやすい重量バランス
・コートで目立つ発色の良さ
ラジカルMPのメリットを一言で表すなら攻撃力の高さですね。
パワーロスが非常に少なく、打球感もガッシリしていて手応えも強め、強く打ち込みたい人にとっては凄く安心感のあるフィーリングだと思います。
300g・320㎜で操作のしやすさとパワーが上手くミックスされており、プレイヤーのフィジカルを思う存分ぶつけていけるラケットに仕上がっています。
【デメリット】
サポートがかなり控えめ
・サポートが控えめ
・打球感が硬め
ライバルと比較するとサポートは控えめな印象があり、弾道や飛距離の調整はシビアさもあってプレイヤーのCPU負荷は大きいですね。
セッティング次第ではあるものの打球感は硬く重めなので、一定以上のフィジカルが無いとかなりつらいと思います。
相性の良いストリング(ガット)
フィジカルにも自信がある人ならG-TOUR1を張って、攻撃力に極振りしたセッティングも面白いと思います。
ただ僕と同じくらいのパワーやスキルの人であればサポートをプラスする方向で考えた方が無難で、RPMブラスト1.20やハイパーG1.15など細ゲージの多角形ポリで弾道の調整力などを上げるのが良さそうです。
ライバル比較
【ライバルラケット】
・T-FIGHT300S
・RF01
・PURE STRIKE98 16/19
・EZONE98
・VCORE98 など
ライバルとしては面98+23㎜前後+300g前後のラケットで、一番近いのがT-FIGHT300SとRF01ですね。
ラジカルが一番スパルタンでマッチョ
こういったライバルたちと比較すると、ラジカルの使い心地が一番スパルタン。
打球感に関しても硬めで重く一番マッチョな味付けになっているともいます。
なのでライバルモデルを打っていて「打感が物足りないな」とか「もっと剛性が欲しい」と感じたフィジカルエリートはラジカルMPを試してみてください。
【個人的評価】
相変わらず苦手だが強みも感じる

G360ラジカルMPは非常に打ちやすかったのに、G360+ラジカルMPでトラウマ級に打てなくなりそれ以来疎遠になっていたラジカル。
約4年ぶりにラジカルMPを使いましたが「こんなに硬派だったっけ?」っていうくらいハードでスパルタンな使い心地にビックリ。
それでもしっかり打ち抜ければスピードが出るのがで攻撃力は良好。
G360+の時は打感はなんか硬さがあるし、振ってる割に球威もイマイチ・・・っていう感じだったので、少しでもアドバンテージが感じられただけでもプラスかなと笑
このラケットを最大限生かすなら、ベースライン上からフラットに近い球を早いテンポで打ち続ける高速・高火力・対話拒否スタイルがオススメ。
発売日:2025年3月
ラジカルMPは2025年3月に発売されており、コートでも見かけるようになってきました。
なにせ発色の良さが半端じゃないので、これを持っているだけでオンコートでの存在感が一気にアップします。
シャア専用ラジカル、ぜひ手に取って3倍のスピードで打てそうな気持ちになってみてください。
ラジカルのフレームカラーと同じラケットバッグも販売されているので、セットで使用してまぶしいくらいの存在感を放つプレイヤーになってみてはいかがでしょうか。
まとめ:ヘッド・ラジカルMP
・面98+300gの希少種
・HEADでは汎用型の位置づけ
・ガチっと硬くマッチョな打感
・フラットで打ち込める高剛性
・細+多角形ポリが面白そう
・2025年3月発売
・苦手だけど強みは分かりやすい