新たに発売されるCX400TOUR 2024年モデルについてはこちらの記事でインプレしています。
CX400TOURはダンロップのラケットの中でも非常に性能バランスが良く、とても実戦向きなラケットに仕上がっています!
CX屈指のバランス&攻撃力
大注目の新スペック:CX400TOUR(ツアー)
CX200 OS(オーバーサイズ)と同じく、大注目の新スペックとして登場したダンロップ・CX400TOUR(ツアー)。
ありそうでなかった、このボックス系フレーム+300g/320mmのスペック。
発売から非常に高い人気を博しています!
CX200を少し攻撃力重視の味付けにした印象
このCX400TOURをざっくり表現するなら、メイン機種であるCX200に近いテイストは残しつつ高威力・高火力なプレーを可能にする1本!
しっかりとした攻撃力は欲しい、でもボックスらしいホールド感や打球感も犠牲にしたくない・・・そう思ってた人にとってかゆいところに手が届く!そんなラケットになっているのです!
CX400TOURのスペック:ボックス形状で300g/320mm
モデル名 | DUNLOP CX400 TOUR |
フェイスサイズ | 100平方インチ |
重量 | 300g |
バランス | 320mm |
RA | 67 |
フレーム厚 | 23mm フラット |
フレーム長 | 27インチ |
ストリングパターン | 16 x 19 |
数字的にはHEADのSPEED MPがほぼ同じスペック。
ただ断面形状はCX400TOURの方がよりボックスに近く、実際の使用感にも大きな違いが生まれているのがポイント!
セッティング:ICONIC ALL 1.30mm
ストリングはこれまでと同じく、ダンロップ・アイコニックオールの1.30mmをチョイス。
ナイロンマルチのホールド感はありつつも、ハリがあってシャキッとしているのが特徴のストリングです。
打球感:弾きつつも意外としっかり感あり
“400”と名がつくラケットなのでパコーン!と強く弾くフィーリングなのかと予想していましたが、弾きはそこそこありつつも意外としっかり感のある落ち着いた打球感です。
これは表現するのがすごく難しい感触で・・・CX200に比べれば少し剛性が高い感じでしなりやたわみは少なく、でもSPEED MPと比べればマイルドで球の飛び出し方も緩やかっていう感じ。
すごくインプレが難しいラケット(笑)
CX200 OSはしなやか系。逆方向かな・・・
CX200 OSとCX400TOURって新スペックという事もあって、”両方気になる”って方が多いと思います。
ただこの2本のフィーリングは全然別物ですね。
面を大きくしてしなやかさをアップさせているのがOS、フレームの厚み(=剛性)を加えて推進力やスピン性能を高めているのがCX400TOUR。
設計思想も違うし、実際打ってみても全然違ったので、今回の記事もぜひ参考にしてください!
CX400TOURの性能:シリーズ中でも”威力”重視な1本
実際に使ってみるとCXシリーズの中でも、特にストロークでの”威力”を出しやすく感じました。
ラケットの反発+重みによるパワーを使いつつ、しっかり振り切っていける・・・そんなラケットです!
パワー:少し弾きつつ、少し押していける
23mmフラットという数字から予想するより弾きは抑えめな印象。
Max26mm厚のラケットを使っているような人からしたら、CX400TOURのパワーは物足りなく感じてしまう可能性はあるかも。
ただ、多少の弾き感を味わいつつ、多少押していけるフィーリングがあるのは大きなメリット!
しっかり振り切ってボールを安定して打ち込み続けたい、しかもボックス系のフィーリングも味わいたい、そんなワガママを叶えるラケットです。
回転:引っ掛かり感はないけど自然と掛かる
弾道はCX200とほぼ同じくらいの高さを保ちつつ、ラケット側のパワーによって球速+回転量をアップさせたボールがより打ちやすい印象!
強い引っ掛かり感やスピンがかかってるぅ!って感じはないので、良く言えば違和感なく使えるという所かと。
弾道:意外と低くて速めのボール向きかな?
CX200 OSのような明らかに弾道が上がるという感じはなく、感覚的にはCX200無印とほぼ同じ〜少し高めの弾道が打ちやすい印象でした。
CX400TOURは割と真っ直ぐに厚い当たりで打った方が球が走るな・・・って後半になって気づきました(笑)
フラット系ショットも違和感なく打てる
という事で意外とフラット系が良い事に気づいたので、フォアでも薄いグリップにしてフラット〜スライス系ストローク打ってみたらやっぱり良い感じ!
ボレーに近い感覚のコンパクトなスイング(もしくはインパクトで止めるような意識のスイング)でも飛ばせるので、実際の試合の中でもこういったショットに助けてもらえそうです。
CX400TOURをデータで比較
→振り切るずぉさんの方が良い結果が!
今回もZEPPのテニスセンサーを使ってデータ比較を実施!
テスターはいつも通りわたくしTRUEMAN、アドブロ諜報員であるサラリーマンずぉさんの2人で計測!
・スイングは大きい
・しっかりスピンを掛ける
・両手バックハンド
・メインはYONEXラケット
・スイングはコンパクト
・スピン量は控えめ
・バックはスピン<スライス
・普段はT-Fight RS300改
結論からいうと、しっかり振り切るずぉさんの方がCX400TOURの良さを引き出せてましたね!
フォア:振り切るずぉさん、置きにいったTRUEMAN
ずぉさん フォア・スピン | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
VCORE98 | 121.0 | 1921 |
CX200 | 123.1 | 1608 |
CX200 OS | 121.8 | 1718 |
CX400 TOUR | 123.3 | 1604 |
ずぉさんのVCORE98でのスピンショットには及ばないものの、球速も回転量も非常にバランス良く高い数値を出しています!
これは実戦でもストローク主体で戦う事を考えると、かなり良い結果と言えるのでは?
TRUEMAN フォア・スピン | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
T-Fight改 | 113.0 | 1562 |
CX200 | 109.5 | 1490 |
CX200 OS | 112.1 | 1517 |
CX400 TOUR | 107.8 | 1750 |
一方こちらが私TRUEMANの数値。
CX200と比べて球速はダウン、回転数は大きくアップという結果に。
ちょっと薄い当たりで「置きにいってる」感が出てる(笑)
弾きの強いCX400は109.8km/1336rpmで、普通にフラット系ショットで納得感があったのですが、同じ400系でもTOURは全然異なる傾向になりました。
バック:両手BHはスピード優位のショットに
ずぉさん 両手BH・スピン | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
VCORE | 110.4 | 1197 |
CX200 | 110.3 | 1213 |
CX200 OS | 112.0 | 1285 |
CX400 TOUR | 116.0 | 1188 |
両手バックのスピンを打ってもらったら、スピード優位の傾向が強まってますね!スピン量は少なくなっていて、速いボールを真っ直ぐ突き刺していくような感じ。
バランスの良い球質のフォア、突き刺すバック、そんな感じかも。
TRUEMAN 片手BH・スライス | 球速 [km/h] | 回転数 [rpm] |
T-Fight改 | 80.1 | 1756 |
CX200 | 83.1 | 1608 |
CX200 OS | 85.4 | 1470 |
CX400 TOUR | 82.8 | 1618 |
全7機種で順位付けしてみたら球速は最下位、回転数は1位という結果に。
ちなみにCX200は球速は6位、回転数は2位だったので、意外と球質(傾向)は似ているのかもしれません。
ダンロップCXシリーズはどう選ぶ??
このCX400TOURとCX200 OSの新スペック追加により、CXシリーズは全部で7機種に増えています!
(※本数限定のCX200TOUR 18×20含む)
以前よりも『どのスペックを選ぶべきなの?』と悩んでいる人も増えているのではないでしょうか。
全機種を打ってみて分かった、CXシリーズの選び方についてまとめました!
基準はCX400TOURにして考えると良いかも。
前作までのCXシリーズといえば、判断基準になっていたのはCX200(無印)だったと思います。
しかし今回新スペックが登場した事で、判断基準となるのはCX400TOURに移りつつあるかな・・・と感じています。
CX400TOURを使ってみて、近いテイストでもう少し柔らかい打感が欲しい人はCX200、もっと楽に弾いて飛ばすのが良い人はCX400、しなりを最大限感じたい人はCX200 OSという感じですね!
こちらの記事でも選び方について徹底解説しております!
結論:CX400TOURは実戦向きラケット。
実際、7機種打ってみてずぉさんが1番グッと引かれたのも今回のCX400TOUR。
データ的にも良い結果が得られている点からも、納得のチョイスですね!
このCX400TOURは実戦向きのラケットですね!
というコメント頂きました!
確かにずぉさんの言う通り、CX400TOURは全体のバランスが良く実戦においても隙がないラケットって言う感じ。(悪く言えばCXシリーズ内でも個性が薄め)
どうしても見たかった2人のシングルス😂
— アドブロ / TRUEMAN(とぅるーまん) (@ADVNTG_kotodama) March 7, 2021
・EXTREME TOUR使用:町田さん(@big_tennisman)
・CX400TOUR使用:ずぉさん(@zuo_tenniskurui)
左右に振り回す町田さん、走らされても粘るずぉさん🏃♂️💨
ふむふむ🤔 pic.twitter.com/QZDlrAkz3f
実は後日、ずぉさんはCX400TOURを購入!
ラリー戦でも簡単には崩れず、まさに「実戦向きラケット」というのを体現しているポイントでしたね!!
ターゲット層:しっかり振りつつ球威を求める人に!
先ほどのデータからも分かる通り、CX400TOURはしっかり振りつつラケットのパワーも生かした球威のあるボールを打ち込みたい人向けのラケットと言えそうです。
他社の300g前後+23mm前後のラケットに比べると、”ボックスらしいフィーリング“が残っているのは大きな違いと言えますね。
CX400よりもCX200寄りのイメージで!
400をベースに改良されたモデルな立ち位置ですが、実際使ってみると400をハードにした・・・というより、CX200をもっと攻撃的に使えるスペックにしたイメージですかね!
ポリストリングでも選択肢は広くなりそう!
テイストが似ているCX200はかなりしなやかなフレームなので、柔らかいストリングを組み合わせてしまうと球が走りにくい傾向にありますが、フレーム自体に多少パワーが付加されているCX400TOURならポリストリングでもかなり選択肢が広いラケットと言えそうです!
エクスプロッシブシリーズと組み合わせて、テイストを大きく変えていく楽しみも味わう事が出来きるはず!
ライバルラケット比較:意外と似てるのは少ないかも
100平方インチに300g/320mm、フレーム23mmと、かなりスペックが近いのはSPEED MP、最大23mmだとピュアストライク100、重量は違いますがプリンスのTOUR100あたりがライバルと呼べそうですね。
SPEED MP:弾き方は全然別物!要注意!
市販品で最も類似点が多いラケットがHEADのG360+ SPEED MP。
しかしボールの飛ばし方は全然別物で、カラッとした打感から高い初速で弾き出すSPEED、少ししっとり感もあって落ち着いた飛び出しのCX400TOUR。
スペックは近くても、フィーリングは別物なのでそこは要注意です。
ピュアストライク:より破壊力を求める人向け
ピュアスト100はより破壊力を求める人向けな印象!
あまりしならず、面のたわみでボールを掴む感じなので、激しいスイングに対してもラケットが遅れにくいのでガシガシ振っても大丈夫。
ボックスらしさも欲しいならCX400TOUR、ラケット振り回して打ち込みたいならピュアスト100がオススメ。
ピュアストライク100
TOUR100:意外と良い感じのライバル関係では?
個人的にこの2本を並べられたら、どっちにするかかなり悩む自信があります(笑)
どちらもバランス良く使えるラケットですが、TOUR100も剛性は有りつつ16×18パターンで食いつき感を演出しているのに対して、CX400TOURはフレームそのもののしなやかさでホールドしているという点に差が。
ちょっとこれは悩ましい・・・悩ましい・・・
まとめ:実戦向きボックス系ラケット!
・CX200よりも攻撃力UP
・ホールドしつつしっかりした打感
・弾き+乗りでパワー出しやすい
・弾道はCX200とほぼ同等な印象
・フラット〜スライスも違和感なし
・振り切る人の方がメリット大
・CX400よりもCX200寄り!