この記事では『Babolat PURE DRIVE98 2023』をインプレ！
重みがあるので一定レベル以上の筋力・体力が求められますが、特に高い強度の打ち合いをするようなレベル帯のプレイヤーなら相手に打ち勝つ攻撃力を発揮出来る1本になっています！
バボラ ピュアドライブ98 2023
(Babolat PURE DRIVE98)
バボラから新たに登場した98平方インチラケット：ピュアドライブ98(PURE DRIVE98)。
ピュアドライブVS(2019)の後継機種にあたり、パワーとコントロール性を高い次元で実現させるための設計がされています。
外観上は無印(ピュアドライブ100)とほぼ同じなのですが、トップ側のグロメットが赤色に変更されアクセントになっています。
良く見るとロゴやモデル名が一部赤に変更されているので、”見る人が見れば分かる”感はラケットマニア的にも高評価。
スペック：かなり尖った設計に変化
| モデル名 | バボラ ピュアドライブ98 (2023) |
| ヘッド サイズ | 98平方インチ |
| 重さ | 305g (※VS=300g) |
| バランス | 325mm (※VS=320mm) |
| スイング ウェイト | 300 (※VS＝SW290) |
| 厚さ | 21-23-21 |
| ストリング パターン | 16×19 |
| フレックス | RA74 (※VS＝RA70) |
| 長さ | 27 |
| グリップ サイズ | 2,3 |
| 価格 | ¥39,600 税込 |
| 発売予定 | 2023年 1月下旬 |
重量305g、バランス325mm、RA74という非常に尖ったスペックが採用されています。
前作(ピュアドライブVS)からの変更点
・305g/325mmにスペック変更
・RAは70から74へ引き上げ
・表面はマット仕上げに
・実はモールドも違うらしい
基本的な設計思想は共通しているものの、先述の通り重さ・バランス・RA値はいずれも引き上げられています。
このことからもより攻撃性を高めたモデルに進化していることが予想出来ますね。
ラフィノさんの動画ではモールドも変更されているとのことでしたが、パッと見で大きな違いは分かりませんでした。(※シャフト周りのボリュームが増している、らしいですね)
RA74は市販品最高クラスの数値
ピュアドライブ98はRA74(※カタログ値)で、市販品でも最高クラスの数値になっています。
通常のピュアドライブ(100)がRA72、前作ピュアドラVSがRA70だったので、このRA74という数値がいかに高いのかが分りますね。
打球感：しっかりしてるが硬すぎない
RA74と市販品では屈指の高い数値になっているものの、打球感は意外と硬さを感じにくいのにはビックリ。
前身であるピュアドライブVSよりも腕に来る感じは減っていて、重みと高い剛性が良い方向に作用していると言えるでしょう。
(※使用ストリングはRPMブラスト1.20mm、45ポンド)
力の伝達効率が非常に高い！
①305g/325mm/SW300の重みによるパワー
②98平方インチ+RA74→力の伝達効率が高い
この2つの要素が想像以上に快適な使用感を生み出しているのだと思われます。
相手のボールが多少強くても、しっかりスイングをすることによって相手のボールに負けずにラケットが打ち返してくれるので腕への負担が少なく済みます。
ピュアドライブ100よりもクリアな印象
打球感はピュアドライブ100よりも”ボールがフェイスのどこに当たったか“が感じ取りやすく、よりクリアになっていると言えそうです。
98平方インチという若干小さいヘッドサイズになったことにより、感覚的なプラスも生み出せているのではないかと思います。
性能：高い推進力で打ち抜ける！
| ストローク | 1 | 無印PD以上のスピード |
| ボレー | 1 | ブロックさえすれば返る |
| サーブ | 0 | 球速は出しやすい |
| ドライブ | 2 | 相手を押し込める |
| トップスピン | 1 | 回転は十分掛かる |
| 弾道の高さ | -1 | 無印PDよりも低い印象 |
| スライス | 0 | 若干慣れが必要 |
| 反発力 | 1 | 剛性で弾きは十分 |
| パワー | 2 | 随一の破壊力・火力 |
| ホールド感 | -1 | 硬めでカッチリ |
| 安定性 | 2 | 全然ブレない |
| 操作性 | -1 | 両手BHじゃないとキツイ |
| 振り抜き | 1 | 振り出すと一気に走る |
| 減衰性 | 0 | 減衰は無印と同等 |
| 快適性 | -1 | 快適性重視ではない |
【ピュアドライブ98】
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) February 3, 2023
100よりも前方向に効率良く力が伝達されるため、推進力と打ち負けにくさが凄いことになってます。
特に両手BHの打ちやすさは歴代TOP3には入るかも！(普段片手ですが)
打ち負けないから硬さも気になりませんでした😚
しなやかさ故にブッ叩けるAERO98とはまた違った使用感。 pic.twitter.com/XsXJeIU2wZ
※-2から+2までの5段階で評価
スペックからも予想された通り、しっかり振ることが出来ると重み＋反発力の両方がボールに推進力を与えてくれます。
振れている限りはフレームの安定性も非常に高く、プレーの強度が高い人ほど恩恵を感じられるはず。
サービス：スピードも回転も標準以上
特にスピード重視の1stサーブではラケットの特徴が活かしやすく、初手で相手を押し込んで次のボールを仕留めるという攻めにつなげやすいですね。
2ndサーブでも標準以上のスピン性能を感じられるものの、スイングスピードが落ちると打ち頃のサーブになりがち。
常に攻撃的なマインドを持ち続けておくのが大切！
ストローク：推進力の強いドライブが可能
ピュアドアライブ98の魅力を最も感じられるのがストローク。
コンパクトなテイクバックから一度振り出してしまえば、インパクトで押し負けることなくフォロースルーまで一気に振りぬくことが出来ます。
ライジングはもちろん、弾道を少し低めに打ち抜くドライブで高い火力を発揮することが出来るはず。
重み＋剛性がしっかりとあるため、片手バックハンドでスピン系を打ち抜くのは結構難しく感じました。
大きく振り回そうとするよりも、コンパクト＋クリーンに当ててフラット系を飛ばす意識にすると上手く打てました。
両手バックハンドの打ちやすさ・安心感は素晴らしく、これまで試してきたラケットの中でもTOP3に入りますね！
強いインパクトを実現しやすく、そこから放たれるボールも切れ味マシマシ。
攻撃的ストローカーなら一度試してみる価値はあると思われます。
ボレー：打ち負けなさが生む安定感
正直に言えば305g/325mmの設計は操作性が良いとは言えないものの、打ち負けないのでラケットを大きく動かす必要もありませんでした。
クリーンに当てることにさえ集中していればOKなので、人によってはピュアドライブ100以上に安心してボレーが打てるように感じられる人もいるかもしれません。
(※とは言えダブルスメイン・ボレー機会が多い人には100の方が無難だと思います)
ピュアドラ98の動画インプレはこちら！
メリット・デメリット
| メリット | デメリット |
| ・高い攻撃力 ・優れた安定性 ・意外と硬くない打感 ・打ち負けにくさ |
・操作性は良くない ・カスタム性は低い |
ピュアドライブ98を使うメリットは高い攻撃力を発揮しやすいという点になります。
特にサーブ～ストロークで先に攻撃を仕掛けやすく、ショートポイントで終わらせたい人には非常に優れた武器になるはず。
また前作VSより打ち負ける感じが少なく、打球感的にも硬さを感じにくくなったのも新たなメリットと言えるでしょう。
デメリットを挙げるとするなら、細かい操作がしにくい事とカスタム性の低さの2点になると思います。
ただし前作VSで不満に感じやすかったポイントはほぼ改善されているため、攻撃性を求める人であれば問題なく使いこなすことができるはずです。
PURE AERO98と比較
| ピュアドライブ 98 | ピュアアエロ 98 | |
| 打球感 | カッチリ硬め | 食いつき強い |
| 球速 | ◎ | 〇 |
| 弾道 高さ | 低め | 中程度 |
| 操作性 | △ | 〇 |
| 特徴 | ドライブの速攻 攻撃力重視 ピーキーな使用感 | 懐の深いストローク 状況に応じた攻め 制御しやすい |
ピュアドライブ98とピュアアエロ98を比較すると、想像以上にハッキリとした違いが生まれていました。
ラケットが生み出すパワーが大きく、ピーキーさを乗りこなせるかどうかがポイントになるピュアドライブ98。
一方のピュアアエロ98は柔らかめの打球感＋懐の深さが特徴で、プレイヤー側がしっかりパワーのあるスイングを出来るか？という感じのラケット。
スペックは近しい所にあるものの、それぞれのターゲットは意外と違ったところにあると感じました。
他社ライバル比較：ウルトラツアー95が近い印象
98平方インチ＋305gでパワーのあるラケットがライバルとして挙げられますが、中でもウルトラツアー95は近しい使用感なんじゃないかなと思います。
PURE DRIVE98(2023)を選ぶ理由はこれ。
・圧倒的推進力
・非常に優れた安定性
・攻撃力
・ノーマルレングス
使用感の近いウルトラツアー95系列と比べて、パワーや高い攻撃力を実現しながらも27インチのノーマルレングスになっているのがポイントと言えそうです。
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まとめ：Babolat PURE DRIVE98 (2023)
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