ポリエステル素材を採用しているストリングの大きなメリットの1つが、非常に細い直径の製品を作り出す事が出来るという事!
今回はプリンスのポリエステルストリングの中で最も細い製品:ツアーXT18をインプレッション!
細ポリらしい軽快さ・引っ掛かり感がありつつ、それぞれのラケットの特性を感じ取りやすい性能バランスの良いストリングに仕上がっています!
キレのあるショットを打ち込め!
プリンス ツアーXT18
(Prince TOUR XT18)
製品名 | TOUR XT18 |
素材 | エラスティックサーモポリ |
太さ | 1.18mm |
色 | ブラック |
価格 | ¥2,860(税込) 12.2m ¥40,040(税込) 200m |
パワーとタッチ感に優れた極細ゲージ
細ゲージによる飛びの良さとスピン性に加え、肘に優しいインパクトの打球感を実現したパワーと柔らかな打感が特長のポリエステルストリングス。
https://princetennis.jp/product/7j912
初めてポリを使うプレーヤーから選手まで幅広いプレーヤーにお勧めのストリング。
直径が細いストリングはボールの飛びが軽快になり、スピンもかけやすくなるのが特徴なんですが、XT18はそこに加えて肘に優しい打球感を実現したというのがコンセプトとなっています。
打球感:ハリはありつつも少し柔らかめ
ストリング自体の打球感としては、細ポリらしい軽快感・ハリ感がしっかりとありつつも、インパクト時に若干のマイルドさを感じられる・・・そんな感じ!
ラケットの特性が素直に出てくるイメージ!
このストリングの打球感に関しては、張り上げるラケットの性格によっても大きく変わってくるなぁというのが僕の感想ですね!
コレまでにXT18でテストしてきたラケットと、それぞれにおける打球感をざっくりまとました!
ファントムグラファイト97/107
→フレームのしなやかさによって打感もかなりマイルド!しっかりと食いつきつつも、手応えは重すぎない感じに落ち着く!(相性◎)
ビースト100
→フレームのかっちり感・剛性の高さが強調され、結構硬い打球感!スピードやスピンは相変わらずかけやすいけど、扱いは難しめの印象!(相性×)
ダンロップ CX200 (2021)
→打球感は十分柔らかさを感じられるが、弾道の上げやすさと飛ばしやすさが大幅に向上。攻撃力アップを狙うならかなり良さそう。(相性◎)
テクニファイバー T-Fight RS300
→打球感はかっちり感が強く、あまり柔らかさを感じないです。弾道の上げやすさは若干向上するものの、あまり推進力が出ず浅くなりがちな印象。(相性△)
性能:優れたスピード感+スピン
性能的な特徴としてスピードの出しやすさ、そして引っ掛かりの良さによるスピンのかけやすさ・持ち上げやすさが大きな魅力ですね!
適度に弾くので球速は出しやすい!
細いゲージらしく、弾き感があってスピードを出しやすく感じました!
ファントムグラファイト97やCX200などしなりはあるけどパワーは若干控えめなラケットの組み合わせで威力を発揮し、打感を極端に硬くする事なくスピード感をアップさせる事が出来ます!
引っ掛かりによる持ち上がりとスピンのバランス
CX200の時に強く感じたのはボールの引っ掛かりが良くなり、打ち出し角度が上げやすくなった(持ち上げやすくなった)という点!
僕の場合、薄ラケ・BOX系のフレームだとボールが持ち上がり切らずにネットしてしまったりという事が多かったんですが、XT18などの細ポリだとそこを良い感じに補ってくれるのでありがたいですね!
(ちなみに同じプリンスのXX SPIN17はもっと持ち上げやすいんですが。笑)
オススメ:薄ラケ系にも良し!
すでに述べている通りファントムグラファイトやCX200など、薄いボックス系など比較的しなやかなラケットとの組み合わせが気持ち良く使えましたね!
スピンを駆使しつつ隙あらば速い球で決める!
複数のポリエステル(+ナイロン1種類)を打ち比べをしましたが、XT18はスピン性能は”振った分だけ掛かってくれる“という感じ。
イーブンな状況ではしっかりスピンをかけて打ち合いつつ、チャンスとみればスピン量を減らしてフラット系のハゲ打ちでポイントを奪い取る・・・そんなプレースタイルに近づきたい人、おすすめです!
“XT18を選ぶべき理由”とは。
ここからはさらに一歩踏み込んで批判を恐れずに、個人的な見解をお話したいと思います!
ポリエステルストリング市場には沢山の製品が販売されており、その中で細ポリに絞ったとしても何種類もの選択肢があります。
市場の中でのプリンス製品の人気・認知度という面では、大手とは言えない(←失礼w)状況の中、プリンスのTOUR XT18を選ぶべき理由やメリット、反対にデメリットについても解説をしてみました!
ライバルはPTプロ/G-TOUR3/ハイペリオンなど
1.20mm未満のポリエステルストリングとしてメジャーなのは、ポリツアープロ(ヨネックス)、G-TOUR3(ゴーセン)、ハイペリオン(シグナムプロ)などが上げられます。
(※ここでは多角形ポリは除き、丸形のみをピックアップしています。)
これらのライバルと比べて、XT18はどう良いのかを考えてみました!
最もバランス型なのがXT18の最大の魅力
TOUR XT18のメリット、それは細ポリの中では硬すぎない打感・パワー・スピン性能を兼ね備えており、全体のバランスが取れているという点と考えています。
細ポリらしい弾き感がありつつも速いスイングに対しても負けにくいしっかり感もあり、そして引っ掛かり感があって十分にスピンが掛けられる・・・プレイヤーの意思にしっかり応えてくれるっていう感じですね。
デメリット:初めてのポリとしてはあまりおすすめしないかも!
これは公式のコンセプト・他のインプレとも異なる見解にはなるんですが、初めてのポリ・初めての極細ポリとしてはあまりオススメしてないです。
BEAST100との組み合わせで感じたように、かっちりした打感のフレームと組み合わせると結構硬めの打球感に仕上がります(※コレが好きな人もいるのでそれはそれでアリなんですが)。
フレームとの組み合わせ次第で大きく印象が変わるっていうのは注意が必要かもしれないですね。
そしてもう一点は、特に初級者が初めて使う細いポリエステルとしては、プレイヤー側に求められるスキル・体力のレベルが結構高いかもという事。
なので上手く使いこなせないと、あえてXT18を使うメリットが生まれないという可能性があります。
細ポリに慣れてて更に1歩踏み込みたい人に!
XT18はゲージが1つ(1.18mm)しかなく、同じ製品で発展的にゲージを細くするという事が出来ません。
ですのでこのストリングを選ぶ状況としては、まずは他社のポリエステルストリングを使用している中で満足が出来ず+αを求めてXT18を選ぶという形が多くなるんじゃないか?と予想しています。
ポリツアープロの1.15mmやG-TOUR3の1.18mmじゃ強打の時のしっかり感が足りないとか、ハイペリオンじゃ耐久性が足りない・・・そいういった悩みを解決し、一歩高いステージを目指す際に活躍してくれるストリングだと思いますよ!
まとめ:スピードとスピンの極細ポリ
・プリンスの極細ポリ
・ハリがありつつ少し柔らかい
・ラケットの特性が素直に出る!
・スピードとスピンをMIX!
・細ポリとして良バランス
・スキルや体力はある程度必要
・+αが欲しい時に活躍!
<TRUEMANの小言>
打ち比べセットを貸し出して頂くなど、非常にありがたい機会を設けてくださっているプリンス(グローブライド)さん。
今回はお借りしたセットだけでなく、自分で購入し張り上げたラケットの感想も含めてインプレを”忖度なし”で書かせて頂きました。
プリンス・ストリングの認知度/売上アップにどれだけ貢献出来るかは正直分かりませんが、自分が感じた事を皆さんに包み隠さずに丁寧にお伝えさせて頂く事が(近道じゃないかもしれないけど)長い目でみた時にファンを増やす最適な方法だと信じてます。
どのプレイヤーにもどのラケットにも等しくフィットするストリングというのは残念ながら存在していません。
だからこそ各ストリングの特徴を知って、目的に合わせて選ぶ為のヒントとしてご活用頂けたら、テニス系ブロガー冥利に尽きます!