現在も一部品薄状態が続いている人気のYONEX VCORE PRO100 (ヨネックス・ブイコアプロ100)。
僕も予約をして早い段階でゲット、そしてインプレ動画の撮影をしたり、複数のストリングでセッティングをいじってみたりと色々楽しんできました。
ですが今回、この新型ブイコアプロ100を売却しました。
今回の記事ではなぜ売却するに至ったのか、どんなセッティングやカスタマイズを試してきたのか・・・という事について情報をまとめました。
ラケット選び、そしてセッティングの参考としてご活用して頂けると・・・きっと旅立ったVCP100も喜んでくれるはずです。笑
・ラケット選びやセッティングに悩んでいる人
・ブイコアプロ100のストリング選びに悩んでいる人
・今のラケットが自分に合っているか不安な人
なぜブイコアプロ100を手放す事にしたのか?
・自分に合っている気がしなかった
・ラリーがうまく続けられないことが多かった
・セッティングを変えてもあまり変化を感じなかった
・手放す事とラケット自体の良し悪しは関係ない
プレーしていてあってる気がしなかったから
プレーをしていて狙ったところに飛ばない、イメージと違うミスが続く・・・そんな時間帯が多かったブイコアプロ100。
ストリングを変えてみても好転しない、なんならむしろ感触が悪くなったかもしれないなんて事もありました。笑
そして購入から約1ヶ月が経過し、「あ、これ、僕には合ってないわ。売ろ。」となったわけです。
ラケット自体の”良し悪し”で決まるワケでもない
ただ誤解してほしくないなぁと思うのは、別にVCORE PRO100が“悪いラケットだから合わなかった”とかではないという事。
ラケットの良し悪しと、自分のテニスにフィットするかどうか・・・これに関してはほとんど相関性はないと思います。
すごい素材、すごい構造を使っていたとしてもそれはあくまで1要素にしかすぎず、それがあるからと行って相性が良いとは限らないんですよね。
(※もちろんそういう特別な何かがあるラケットはすごく購買意欲をそそる存在ではあるのですがw)
ラケット+ストリング+自分自身の組み合わせ・相性が大事
結局はラケット+ストリング、そしてそれば自分のテニスに合うのか、相性が良いのかどうか・・・これが大事になってくるんだと考えています。
“プロの〇〇選手が長年使ってるセッティング!”っていうのが合ったとしても、それは結局その人が気に入ったものなので・・・僕たちに合うかどうかほぼ未知数と言っていいのではないでしょうか。
※体格、筋力、プレースタイルが似ているような人ならマネしたり参考にするのはありかなと思いますが・・・プロの選手を参考にするのにはリスクが伴うことは知っておくべきかと。
なぜブイコアプロ100が自分には合わなかったのか?
・打感が柔らかくなった事がマイナスに働いたかも?
・特にボールの長短が合わないミスが多かった
・振り切った時にもショットのキレがなかった
・そもそも合ってる感触があったワケでもない
打球感は非常に柔らかかったが、意外にもそれがマイナスに?
旧型VCP100、新型VCP97と打ち比べをしても、新型VCP100の打球感は柔らかいと言えるものでした・・・が、案外この柔らかさが僕には合わなかったのかもしれません。
比較的スイングはコンパクト、チョリっと擦るような感じでスピンをかける事が多く、ボールをしっかり掴む新型VCP100だと推進力不足になりがちな事が多かったですね。
ボールの引っかかりの良さ、弾道の上げやすさなどはしっかり感じられたので・・・それを上手くプレーに繋げられるようなタイプなら良かったのですが、違ったようです。笑
特にボールの長短が合わなかった!
先にも述べた通り、ボールを掴んでくれる事がアダとなってボールが出ていかない感じになってしまったワタクシのショット。
その結果、特にボールの長短が合わずにミスをしてしまう事が増加。
ボールにスピンをかけようとすると失速してネット、これじゃいけないとしっかり振り切ろうとすると棒球がバックアウト・・・この中間を上手く使えず、ラリーが成立しないという地獄のような時間帯を過ごしました。
(練習相手にも申し訳なかった)
ちなみにこの地獄のような時間帯を過ごしたセッティングはこちら。
そもそもあってる感じがしていたワケではない。笑
ただそもそも「自分にあってるラケットだわコレ!」っていう気持ちで購入したワケではないですよね・・・インプレのために買ったと言いますか。
もちろん、上手くセッティングが決まれば”メインラケット昇格”もあるかも?という下心はしっかりありましたが。笑
これまでに試してきたセッティングはこれ!
試打会:レクシスコンフォート
・軽い感じで打てたのはGOOD
・相対的に良く感じた可能性
・スポルだから普段より良く見えるw
・特に大きな感動はなかった
4メーカー合同試打会で初打ちとなったVCP100に張られていたのが、ヨネックス・レクシスコンフォート。
コンフォートという名の通り、衝撃が少なく軽い力で飛ばせるストリングだなぁという印象でした。
が、直前に試していたVCP97(PTレブ)、VCP97D(PTレブ)が壊滅的に合わないという感じだったので・・・相対的に良く感じたかな?という感じ。
①ポリファイバー ブラックヴェノム1.25 45ポンド
・快適な柔らかさ
・適度なパワー感
・違和感は少なかった
・つなぐボールが打ちやすかった
・強打はあまり球速でない
今回試した中では(今思えば)好感触な方だったのがこのブラックヴェノム。
ホールド感と適度な打ちごたえを出しつつも、適度なパワー感でボールを飛ばしてくれる感じがGOOD。
特にスピンサーブ、スピンでつなぐ中〜高い弾道のショットはかなり打ちやすく感じました。
このセッティングで使い続けたらいいじゃん!と言われたらその通りなんですけどね(笑)
②ヨネックス ポリツアープロ1.25 45ポンド
・打ち比べテスト用に張り替え
・全体的には悪くない使用感
・もう少し芯のある打ちごたえ欲しい
・ブラックヴェノムとほぼ同等な感触
新旧VCP100、新型VCP97の打ち比べテストのために張り上げたポリツアープロ1.25mm。
全体的に使用感としてはそんなに悪くはなく、ある程度ゆったりとしたペースでスピンを打ち合うなら全然問題はないかな?という感じ。
ただ球離れがちょっとイマイチな感じがあったので、もう少しだけ芯ある・しっかりとした打感ならもっと良かったかな?という印象。
(97の方がたわみすぎない感じがあってスピードは出しやすかった)
合計得点としてはブラックヴェノムとほぼ同じという感じでした。
③ヨネックス PTレブ1.25 x PTファイア1.25 48ポンド
・ダントツで合わなかったセッティング
・ホールド感が強すぎて上手く飛ばない
・地獄を見た、、、
・ここら辺で諦めの心が、、、
試した中で最も(ダントツで)合わなかったのがPTレブ x PTファイア。
以前VCORE98に張ってある状態のを打ってすごく良かったんですね。
でそれをVCP100でも再現してみようとおもったら・・・地獄をみましたね(笑)
打感や柔らかさが強く、ホールド感が欲しい人にはオススメできると思うんですが・・・これにした瞬間にストロークの長短が全然安定しなくなり、ラリーが続けられない状態に。
レザーグリップへの換装もしたけど好転せず
柔らかすぎるフィーリングを多少でも改善しようと、レザーグリップ換装も同時に行なっていました。
角は感じやすくなったんですが、これだけ打球感が柔らかいと焼け石に水。笑
重量・バランスの変化も長短が合わないという部分に影響しているかも・・・?
そのあとノーマルのシンセティックに戻しました・・・
④ダンロップ アイコニック・スピード 50ポンド
・弾きを期待して選択
・予想以上に柔らかさが強調された打感に
・球離れには大きな変化はなし
・より手応えが軽い方向へ変化
PTレブ x PTファイアでかなりがっくりきてしまったワタクシでしたが、球の弾きを改善するべく・・・ダンロップのアイコニック・スピードをチョイス。
結果としては、予想以上に柔らかさが強調された打球感に仕上がり、弾きや球離れの部分に大きな変化はありませんでした・・・
ナイロンらしく軽めの手応えで飛ぶようになったのですが、これが僕にとってはむしろマイナスに作用。
VCP100+ICONIC SPEED1.30mm。
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) October 21, 2021
ピンクが僕なんですが、試合終盤にコツを掴むまでとにかくリターンが返らなかったです。笑
合わせるだけだと負ける、振ろうとしたけど持ち上がらない/球威がないのパレード🤣
バックの逆クロ入らないとラリーが始まらないから、ペアにも対戦相手にも申し訳ない気持ちw pic.twitter.com/iGuIVhJm48
手応えが軽くなったことで引っかかりの強弱も調整しにくくなってしまい、動画のようにミスを連発。
バックハンドはまだしも、フォアハンドですら修正が上手くできない状態に(笑)
最終的に力を抑えて、極力回転をかけないような意識のスイングでようやくコートに入れられるようになりました・・・
そいういうラケットだったっけ?笑
(多分確実に違う・・・)
もっと色々試行錯誤するべきだったのか?
・5種類試してみても感触が良くならなかった
・だいたいこの先もそんなに変わらない
・ラケットとの基本的な相性は無視できない
・ストリングもラケットも大事
5種類試して出口が見えないのはその先も厳しい
『もっと試せばいいのが見つかるのでは?』という意見もあると思うんです・・・確かにそれもごもっともだと思います。
しかしこれまでの経験から言うと、5種類も試してセッティングの出口が見えないって言うのはその後もさまよう可能性が非常に高い。
せめて”球威は文句なし”とか”球威はともかく感触はすごい好き”など、何かしら使い続けたくなる希望が見出せないといけないんですよね・・・
僕にはそれがなかったです。
ラケットとの”基本的な相性”っていうのは存在する
ラケットとプレイヤーとの間には”基本的な相性“っていうのが存在していると思います。
ポテンシャルと言い換えてもいいかもしれませんね。
それを引き出せるかどうかがストリングやチューニングによって変わる・・・そんなイメージ。
僕の場合、割といつ使っても、多少変なストリングが張られていても、まぁなんとかテニスできちゃうのがピュアストライク16×19で、これは基本的な相性がいいからだと思うんです。
じゃあ基本的な相性が低い状態でスタートしたら?
ストリングやセッティングでそれを補えるか・・・ってきかれたら多分厳しいと思うのです。
ラケット選びもストリング選びもどっちも大切。
その意味では基本的な相性がいいラケットを選ぶのは当然大切。
そしてそれをしっかり引き出すためのストリング選びも大切。
ポテンシャルをさらに強化するためのチューニングも大切。
確かに全部をしっかり突き詰めていくのには凄く時間がかかりますが、それがテニスという競技の楽しみ方の1つでもありますよね(笑)