今回インプレするのはフルモデルチェンジとなった『ダンロップ CX200(2024)』です!

ダブルス | ・・○・・ | シングルス |
ボレー | ・○・・・ | ストローク |
低弾道 | ・○・・・ | 高弾道 |
多彩さ | ・○・・・ | 安定性 |
柔らかい | ・○・・・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・・○・ | スパルタン |
メリット |
フラット/スライスで展開しやすい 安心してボレーに出ていける 多彩さ・変化で相手を翻弄できる 柔らかい打感でタッチが出しやすい 前作より弾道調整範囲は広がった |
デメリット |
SWが低いからかパワーは出にくい 気持ち良く打っても球が走らない事も |
モールドも刷新された新型ですが、前作のテイストをしっかり継承しつつショットの調整がよりしやすくなった印象です!
DUNLOP CX200 (2024)

ダンロップらしい柔らかい打球感を体現するCXシリーズの中でも、一番スタンダードなスペックがこのCX200。

今作ではモールドが刷新され、今までの台形のような断面形状がよりボックスらしいものへと変更されています

前作は極端なセンターフォーカスが特徴でしたが、新型CXはピッチが拡大されました。
比較的ピッチの広いプロスタッフと比較してもセンター付近は少し狭いかなというレベルになっていて、スピン性能なども変化が期待できそうです。
スペック/仕様

モデル名 | DUNLOP CX200 (2024) |
フェイス サイズ | 98 inch2 |
重量 | 305 g |
バランス | 315 mm |
スイング ウェイト | (約270) |
フレーム厚 | 21.5 mm 均一 |
フレックス | RA65 (前作64) |
ストリング パターン | 16×19 |
グリップサイズ | 2,3 |
発売日 | 2024年 1月13日 |
価格 | 38,500円 (税込) |
スペックはほぼ前作CX200を継承していますが、細かい部分ではRA値(フレームのしなりにくさの指標)が僅かに上がっています。
「RA値ってなに?」という方は下記リンクをチェックしてください。
スイングウェイトはライズテニスサービスさんで計測して頂きましたが、ストラング(ストリングが張られた状態)でSW302となっておりフレームのみではSW270前後と推測されます。
同じ305g/315mm/98平方インチのプリンス・ツアー98がSW290であることを考えると、CX200のスイングウェイトは重量に対してはかなり低めと言えるでしょう。
(ちなみにCX400TOURは300gでSWは約290)
特徴・コンセプト
打球の威力とハイレベルなコントロールを求めるプレーヤーに。
パワーとスピン性能を高めた98平方インチの新ボックス形状フレームを採用。
https://sports.dunlop.co.jp/tennis/products/racket/24cx200.html
大きなスイートエリアを実現し、しなりとホールド感に優れ、オフセンターショットでも振り抜きやすく、多彩なショットを自在に打ち込めるアスリートモデル。
前作からの変更点、新たに採用されているテクノロジーなどの詳細はこちらの記事で解説しています。
インプレ
ストローク | -1 | 球威は出にくい |
ボレー | 1 | 流石の打ちやすさ |
サーブ | 0 | 可もなく不可もなく |
フラット | 1 | 厚い当たりと相性◎ |
ドライブ | 1 | 制御しやすい |
トップスピン | -1 | 回転量は出にくい |
弾道の高さ | -1 | 前作より調整範囲広い |
スライス | 1 | 重みも活かしやすい |
反発力 | 0 | 弾く感覚は抑えめ |
パワー | -1 | 威力不足を感じる |
ホールド感 | 1 | しっかり乗る食いつく |
安定性 | 0 | ストロークでちょいブレ |
操作性 | 0 | 気になることはなさそう |
振り抜き | 1 | ヘッドが軽く扱える |
減衰性 | 0 | 問題なし |
快適性 | 0 | 重さを足しても良いかも |
打球感:柔らかさは十分

前作からRA値は僅かに上昇(RA64→65)していますが十分に柔らかく、感覚的には前作と同等~少し柔らかい打球感だと思います。
新型CX400TOURと比べると明らかにCX200の方が乗る・掴む感覚が強く、ポリ系を張ると十分に打ち応えを感じる事が出来ました。
(使用したストリングはエクスプロッシブ・ツアー1.25とKPI PRO TOUR123)
性能:全体的に控えめ
練習会などでも繰り返し使用しましたが、CX200の性能は全体的に大人しく控えめという印象。
プレイヤーの邪魔をしない素直なラケットという印象が強く、球威を出すためには強いスイングを出来る人 or カスタマイズが必要だなと感じました。
サーブ:高い精度で狙っていきたい
操作性や振り抜きに良好なのでフラット系のサーブは打ちやすく、回転系についてもある程度はこなせました。
ただ球威や変化量の大きさだけで相手を押し切れるタイプではないので、高い精度でコースを狙って甘くなったリターンをボレーで捌くという流れに持ち込めるようにするのが吉だと思いますね。
ストローク:感触は良いけど球威は出にくい

柔らかめの打球感、振り抜きの良さが相まってストロークでラケットを振り回す気持ち良さはありますね!
弾道は少し低めに出やすいですが、ピッチが広がった効果もあって前作よりも弾道の調整範囲・調整しやすさは良くなっているように感じました。
ただし自分の感触よりはボールが走りにくいところがあり、気持ち良く打ってる割にポイントは取れてないという状況になってしまうリスクはあるかもしれません。
ボレー:さすがの打ちやすさ

ボレーはさすがの打ちやすさといった感じで、面の安定性や操作性、タッチの出しやすさなどバランス良くまとまっています。
乗せる・押すという感覚も多少ありつつ、球離れは悪くないのであまり細かい事を気にせず打っていくことが出来ますね。
メリット・デメリット
メリット |
・フラット/スライスで展開しやすい ・安心してボレーに出ていける ・多彩さ・変化で相手を翻弄できる ・柔らかい打感でタッチが出しやすい ・暴発はしにくい ・前作より弾道調整範囲は広がった |
デメリット |
・球威が出にくい ・打ってる割に球走らない |
これまでのCXの良さは基本的に継承しており、フラットやスライスの打ち分けからボレーに繋げて決めるスキルフルなプレーとも相性は良いですね。
またパワーがある人が使っても暴発はしにくく、収まりの良いラケットを探しているのなら選択肢に入れても良いかもしれません。
SWの低さを加重で解決した方がベター。
自分が気持ち良く打っている割にボールが走っていないっていう状況も起こりやすいのがこのラケットのデメリットだと思います。
前作よりもピッチが広く回転量も増やしやすく弾道も調整しやすいですが、それだけに推進力が思ったより出なくなっている可能性はあるかもしれません。
前述の通り鉛テープを追加してある程度SWを引き上げ、フルスイングでなくても相手と打ち合えるようなセッティングを検討するのがベターだと思います。
ただその場合はフレーム重量が310gを超える可能性が高くなってくるので、重量増加を避けたいという場合にはCX200LSをベースにカスタムするのもアリ。
もっと確実にパワーを引き出したいという人は無理せずCX400TOURを選ぶ方がスマート。
個人的・総合評価
フィーリングは柔らかめでいわゆる「ダンロップらしい柔らかい打球感」を実現したスペックだと思います。
ボールを操る・変化をつける楽しさや気持ち良さはCX200の大きな魅力だと思います。
ただ性能的には全体的に控えめになっているため、僕のフィジカルやスキルではCX400TOURの方が実戦で使いやすいと感じました。
ただ加重やカスタマイズで性能はある程度カバーできる部分はあると思いますので、面100未満でボックスらしいフィーリングのラケットを探している人には十分オススメ出来そうです。
ライバルラケットの比較
【ライバルラケット】
・ブレード98 16×19 v9
・ツアー98
・ピュアストライク98 (16/19)
・エレベート98 v3 など
上記のような面98、重量305㎜、比較的薄めのフレームのラケットがライバルとして挙げられますね。
ライバルたちと比較するとCX200は性能的にはかなり大人しい方に分類されますが、その代わり柔らかい打球感や扱いやすさにおいてはアドバンテージがあるといった所。
ボレーも打ちやすく、ネットプレーのしやすさを重視するならCX200は筆頭候補になるかもしれませんね。
現行テニスラケットのスペックはこちらの記事で一覧表にまとめていますので、ぜひご活用下さい。