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【テンション維持?】ストリングの性能維持の良し悪しはどうやって決まるのか?ストリング(ガット)解説

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ストリングの性能維持について考えてみよう

head gravity tour 98 (2024) / ヘッド・グラビティ・ツアー98

ストリングを選ぶ時には打球感はもちろん大事なのですが、そのストリングがどのくらい長持ちするのか?というのが気になるという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回はストリング(ガット)の性能維持について考察していきたいと思います。

結論:テンション維持は性能維持とイコールとは限らない

Wilson RF01 300g (ウイルソン・アールエフワン) 2024年モデル

「テンション維持が良いストリングを教えて!」という質問を沢山頂くのですが、この背景にはテンション維持性が高ければ打球感・使用感・性能の変化が少ないという認識があるからこそ来る質問だと思うんですね。

ですが本当にそうなんでしょうか?

これまでに数100パターン以上のストリングをテストしてきましたが、テンション維持性と性能維持はイコールとは限らないというのが僕の考えです。

何かひとつのパラメータ・指標をもって性能維持の良し悪しを評価出来るほどストリング(ガット)は単純じゃないと思いますし、なにより使い手(プレイヤー)の感じ取り方やプレースタイル/環境もバラバラなので最適解もそれぞれに違うと思うのです。

次の項からはより具体的な例を挙げながら解説していきます。

なにかと引き合いに出されるテンション維持という言葉

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『ストリング テンション維持』でYahoo検索すると約51,000件がヒット、それくらいテニス界では一般的に使われる用語なんですよね。

ストリングの解説・オススメ文にも「テンション維持性が良い!」と謳う製品は沢山あります。

テンション維持性=性能維持と言えるのか?

じゃあテンション維持性が高いと性能維持が高いと言えるのか?という部分についてなんですが、先述した通りこれらは必ずしもイコールの関係ではないと考えています。

過去にストリングのテンション変化について簡易的に検証した事があるのですが、ここで大事なのはどんなストリングであれボールを打てばテンション(張力)は下がっていくという運命にあるのです。

動画では硬めのポリであるRPMブラストを使って検証していますが、500球打った後には約6~7ポンド相当の低下がみられました。

じゃあ500球打ったあとに何かが変わったと感じるか?っていうと、正直あまり変化は感じなかったんですよね。

という事は多少ストリングのテンションが変わった所で使い心地や性能にはそこまで影響しない、という見方も出来るのではないでしょうか。

テンション維持性は確かに大事だけれど・・・

tenxpro xcalibre エクスカリバー

テンション維持性は当然大事な要素のひとつなんですが、それ以外にもノッチの出来にくさ、表面の滑り具合、復元力の強さなど、性能に影響を与える要素は沢山あるワケですから

【テンション維持】という言葉が本来持っていた意味・意義よりも拡大解釈されて、言葉だけが独り歩きしちゃってる感は否めないんですよね。

あくまでも様々な要素が影響し合う中の一要素、そのくらいの認識で良いんじゃないでしょうか。

テンションなんてプレーしていればどうやっても低下していくものですし、もしもテンション維持にだけフォーカスするのであれば(それが性能維持に大きく影響するのであれば)1回目の練習で6,7ポンドも落ちた時点で変えないといけないという事になってしまうのですから。

性能維持が良いと感じるストリング

tecnifibre(テクニファイバー)のTF40 290g v3(2024)

ということで長々とお話してきましたが、ここからはアドブロが実際に使って性能や使い心地の変化が少ないと感じたストリングをご紹介していきます。

ファントムプロやPTレブなど

テンション維持が悪いと言われるポリエステルストリングですが、その中でも硬めの素材+滑りの良い製品は性能の変化が少ないと感じます。

プリンスのファントムプロは硬めの丸ポリ+ツルツルコーティングにより、時間が経っても使用感の変化が少ないストリング。

耐久性・耐摩耗性も非常に優れており、ノッチが出来づらく滑りの良さがキープされやすいというのも効いてますね。

設計的にはRPMブラストにも似ているポリツアーレブなんですが、個人的にはこちらの方が使い心地の変化は少なく感じますね。

ブラストは使っていると表面がガサガサになってくるのですが、レブはSIF製法でシリコンが内部まで浸透しているのでガサガサにならずに滑りの良さをキープ出来る時間が非常に長いのがメリット。

G-TOUR1はファントムプロに非常に近い性能・コンセプトのストリングなのですが、こちらの方がよりハリの強い感じですね。

強打した時のしっかり感、超速スイングでのホールド感が欲しい人はこちらがオススメですね。

そのほかのストリングについてはこちらの記事からチェックしてみて下さい。

滑りの良さをキープするオススメアイテム

特にポリエステルストリングの使い心地に大きな影響を与えるのが表面の滑り具合≒スナップバックのしやすさなんですよね。

表面の摩耗、ノッチ、コーティングの剥離などによって滑りが悪くなってしまうので、出来るだけ滑りの良さをキープできるアイテムをご紹介します。

プリンス・スピンプラス2

ストリングの滑りをキープするのにシリコンオイルを塗布するというのが一番効果的なのですが、一番手軽に使えるのがこのプリンス・スピンプラス2

スポンジにシリコンオイルを数滴垂らして面全体に塗り広げて・・・という手間は不要。

プリンス・スピンプラス2(Prince spinplusⅡ)の先端部分

フタを取れば太いペン状になった先端にシリコンが染み込んでいるので、これをサッサとストリングに擦るだけ。

ストリングの滑りが良くなり、打球感というかボールの飛びがスッキリとした感じがキープされます。

数ゲームで効果が低減する感じはあるので、気になる人はチェンジコートの時にコンスタントに塗布すると美味しい時間が継続しやすくなります。

まとめ:ストリングの性能維持


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テニス系ブロガー
コトウダマサト (TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年

・オールラウンド器用貧乏
・EZONE98Lを愛用中
・クセの少ないラケットが好き
詳しいプロフィール

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