2024年に買ったテニスラケット
全9種類を振り返る
2024年も無事に終わりましたが、この1年間で購入したラケットの本数は9種類(11本)でした。
この記事では改めてなぜそれを買ったのか、実際買ってみてどうだったのか、という正直な感想をまとめています。
ある程度時間が経ったからこそ思う事・気付いた事などもありますので、ラケット選びの参考にして頂けたら幸いです。
購入ラケット一覧
①CX400TOUR
②PURE STRIKE TEAM
③T-FIGHT295isoflex
④T-FIGHT300isoflex
⑤BOOM MP
⑥RF01
⑦PURE STRIKE98 16×19
⑧SPEED MP LEGEND
⑨VCORE95D
こちらが2024年購入したラケット一覧です。
それぞれタップして頂くと各レビューに飛べますので、気になるモデルから読み進めて行ってください。
1.DUNLOP CX400TOUR
2023年の年末のデモから結構感触が良く、2024年の最初の購入品となったのがこのダンロップのCX400TOUR。
元々2024年の最初はピュアストを買う予定でしたが、年始にデモラケのCXで非常に気持ち良くプレーが出来たのが決め手となってこちらが最初の購入品となりました。
年始から春頃にかけてはほぼメインラケットに昇格、団体戦のシングルスでも使用したりしていました。
伊藤あおい選手の活躍などもあり、1年を通じて高い注目度をキープしたラケットになりましたよね。
打感も性能も文句なしだったけれど・・・
RA値は高いけど十分に柔らかい打球感、どのショットもしっかりこなせるパワーや性能バランスの良さ、という感じでオンコートでは非常に満足度の高いラケットでしたね。
最終的には2回購入することになるのですが、色々上手く行かなかったという感じになってしまったんですよね。
まず最初に買った1本はとにかく塗装の品質が悪く、細かいヒビ割れのようなのがフレームの各所に発生するという現象に見舞われました。
結果的に初期不良と判定され、ショップさんの配慮により返品・返金対応となりました。
(そのお金で次のピュアストライクTEAMを買う事にしたのでした)
とにかくCXは前作もそうなんですが、塗装面でのマイナス評価がデカいのが残念。
※SX300 2025ではそういった脆弱さは感じないのでCXの塗装の問題かと思われるのですが・・・
夏頃になって「今度は大丈夫だろう!」と再度購入したのですが、ベストだと感じてたRPMブラスト1.25mmを張っても春までの良かった感触が得られなくなってしまっていました。
ラケットのパワーやスピードの出しやすさは感じるのに、スピン過多でメッチャ浅いボールしか行かない。
それを調整しようとしてもなかなかまとまらない・・・ラケットの性能や打感に不満はないのに、上手くフィットしなくなってしまったので諦めるという結論に至りました。
2.Babolat PURE STRIKE TEAM
CX400TOURを返品・返金してもらったことで生まれた軍資金を投入して買ったのがこのピュアストライクチーム。
2023年後半にひとつ前のピュアストチーム(2019)を使っていて、シャープな飛びや扱いやすさ、カスタム性の高さなど非常に感触が良かったので、デザイン的により好みであった2024モデルを購入したという流れでした。
明らかに良さが感じにくくなった2024モデル
購入してからスペックやストリングを色々といじったのですが、前作にあったメリットが感じられないという評価が常に付きまとうラケットでした。
RA値が下がったこと、フラックスが入ったことなど色々変更点はあるのですが、前作のシャープな飛ぶ・軽快さは無くなっており非常に柔らかく乗っかるような感触が強まっていました。
ラリーをしていてショットの推進力が全然出ないんですよ。
前作はある程度合わせるだけでも反発で返せるし、振ればスピードも出てくれる感じがあったんですが、新型は乗り過ぎちゃって押すような感覚・ゆったり大きく振るようなスイングじゃないと思ったような深さまで飛んでくれませんでした。
デザインは良いものの「ピュアストチームの良さは消えた・・・」という感想になってしまい、手放すことにしました。
3.Tecnifibre T-FIGHT295isoflex
CX400TOURとはご縁が無いなぁと感じていたこの時期、同じようなスペックでよりカスタム性が高そうなテクニファイバー・T-FIGHT295isoを購入。
CXがノーマルでSW290台と高めなのもちょっとツラく感じていたのですが、T-FIGHT295isoは295gでSW275と軽めになっておりスイングのしやすさ・カスタムのしやすさは予想通りこちらが上。
デザインも白基調で非常に美しく、「ちょっと人とは違う」というスペシャルな感じもお気に入りのポイントでした。
輝くものはあるけど打感が硬すぎる
CX以上にカチッとした剛性のあるフレームは直線的なスピードが出しやすく、スイングのしやすさも相まって使うのが非常に楽しいラケットでした。
しかしその楽しさを打ち消すくらいフィーリング的には硬くて減衰性も悪く、扁平グリップの違和感も相まってプレー後に手首~肘に痛みやハリが出ることが多かったです。
振動止めを付ければフィーリングは改善されるのですが、そうするとこのラケットのお気に入りポイントだったスピードの出しやすさがそがれる感じが強くてうーん・・・。
設計的にもこだわりの強いラケットで、もっともっと注目されても良いと感じてはいましたが、このフィーリングだと人に積極的に勧めるのは難しいと感じました。
4.Tecnifibre T-FIGHT300isoflex
295がダメなら300だ!という事でT-FIGHT300isoに転生させました。
フィーリング的には295よりも柔らかさがあって快適、性能としてもあまり尖ったところがなく良く言えばバランスが良く大人しいラケットだなと感じました。
悪くないが良くもない、という着地点
使い心地は悪くないし扁平グリップの違和感以外に大きな問題は感じませんでした・・・が、逆にこれと言ってこのラケットを使うメリットも見いだせなかったのが正直なところ。
フラットサーブの速さはメリットだなと思うものの、それ以外の部分では全体的にソフトというか相手にとって脅威になりにくいなと。
オールラウンドである一方、これといった武器もない、オンコートでプレーしていてそんな気持ちがとても強かったです。
インプレ以外ではあまり使うこともなくなり、次のラケットの軍資金に変換することになりました。
ちなみに新型になってモールドが変更されたりした影響なのか、明らかに推進力は強くなってスピードのあるショットが可能、減衰性も改善されていて非常に良いモデルチェンジだなと!
5.HEAD BOOM MP
T-FIGHT295isoで295gは非常に使いやすいという手応えを得られていたので、295g+面100でしかもヨネックスのようなアイソメトリックに近いフェイス形状をしているBOOM MPを購入。
カスタム前提での購入でしたが、ノーマルでも予想以上に使いやすかったBOOM MP。
前作のプロトタイプで感じた頼りなさ、芯の無さみたいなものも軽減されており、女性プレイヤーだけでなく男性にも十分オススメ出来る使いやすいラケットですね。
安定性・再現性以外は非常にハイレベルな1本
チューニングも色々と試し、最終的にSW295まで高めたセッティングが一番のお気に入りになりました。
フレームが若干柔らかすぎ+ストリングピッチも広いのでパワーロスする感覚があったので、普段よりも高めのスイングウェイトになったという感じですね。
特にネットプレーが素晴らしく、シングルスではフォアDTLへのアプローチでボレー、ダブルスでもサーブ&ボレーやライジングで2UPに持ち込むような展開力は素晴らしかったです。
まじでこれマイラケで行けるか?と感じていたのですが、片手バックハンドが安定させられないのがツラかったところ。
対ずぉさん戦でもフォア+ボレーの展開力は十分に発揮出来ていたものの、バックハンドの脆弱性が隠し切れず敗戦。
ただ全体的にはかなり高評価で、僕のお友達も2人がこのラケットを購入することになりました。(少しは僕の情報が参考になった・・・はず)
メインにはならなかったものの、相変わらずぜひ試してみて欲しい1本ではあります。
6.WILSON RF01
2024年の中盤に最も話題だったのはこのRF01でしょう。
フェデラーモデルがまた出る、という事で期待した人も沢山いたはず。
定価が約5万円、実勢価格でも約4万円というかなりお高いラケットなので迷いましたが、確実に元は取れるはずと踏んで購入しました。
金額相応の魅力は感じ取れなかった
実際に手に取って使ってみて「これに4万は高いな」という感想しか出てきませんでした。
【インプレの為に買う】というマインドセットだったのでまだ心理的ダメージは少なかったのですが、フェデラーファンでプロスタッフも好きだったっていう人が買ったら結構きついんじゃないかなと。
まずフレームの質感がちょっと安っぽい。
別にデザインは嫌いじゃないけど、上半分のシルバー(というかグレー?)は安っぽく見えちゃうので真っ黒の方が良かったんじゃないかなと。
ましてや現役時に真っ黒なプロスタッフにこだわっていたフェデラーがどうして・・・と思わずにはいられませんでした。
性能的にもフラットで速いテンポで捉えるような使い方をすれば悪くはないものの、他のラケットより明らかなアドバンテージとまでは言えないレベルでしたし、スイートエリアもかなりシビアなのもツラいところでした。
結局のところ「RFというブランドに+1万円を払えるか?」という踏み絵的ラケットというポジションに収まっている気がします。
7.Babolat PURE STRIKE98 16×19
インプレを多数やったこともあり夏以降はテニスが常時崩壊、もう限界かなというところで購入したのがピュアストライク98 16×19。
試打会の時にも普通に良い感触だったのですが、面100を使いたいという気持ちが強かったのでTEAMを買ったり・・・という流れになってしまったのですが、前作・前々作も使っていたこともありこちらも購入することに。
カタログ値でSW305とかなり頭が重いラケットなので、カスタム性を確保するために300g以下の個体を選別して送ってもらいました。
結局こういうので良いんだよ
記事や動画にもしているのですが、結局今はこのピュアストライク98がメインのラケットになっています。
一番大きいのはTEAMと違って振った分がしっかり推進力に変換される感覚がある所ですね。
面が小さくストリングのピッチも少し狭くなっているのがパワーロスを防いてくれて、むしろ面100のピュアストよりも楽に使うことが出来ますね。
そして片手バックのスピンの打ちやすさが段違いで、あまり細かいことを気にせず打って行ける安心感は今年打ったラケットのなかでもダントツ。
欲を言えばもう少しフレームの硬さ・反発力が欲しいのですが、全体的に大きな不満はなく気に入ってます。
ストリングをもう少し硬いもの、例えばポリツアーストライク125などでスピードを出しやすくするセッティングを試してみようかなと思います。
これがメインになったのが2024年の11月頃で、そこから新作のインプレなどが立て続けに入ったことで、あまり使い込むことが出来ず熟練度も上がっていないのが悩みどころです。
8.HEAD SPEED MP LEGEND
見た目の良さ150点、スペック的にもスリム系黄金スペックで色々と便利そうという理由で買ったのがこのスピードMPレジェンド。
黒いラケットが好き、グロス仕上げが好き、そんな自分の性癖に突き刺さるビジュアル。
別にジョコビッチのファンでもないし、通常のSPEED MP(パンダ)を打った時の感触も良かったとは言えないのですが、塗装が変わったことによって感触も違うかも?という期待もあって購入しちゃいました。
確かに感触は違うが、それでもこれはキツイ
結果として通常の塗装よりも若干シャープでクリアな打球感になっていたものの、それでもホールド感や乗る感じが強すぎてかなり頑張らないとボールが飛ばないという印象でした。
色んなセッティングを試しては見るものの、さすがにパワーロス感が強すぎてこれはメインに出来ないなと判断しました。
少しスッキリ感の強いレジェンドでこれなので、通常のパンダカラーのスピードは全然無しですね。笑
スリム系黄金スペックとしてはこれ以外にもCX400ツアー、パーセプト100、T-FIGHT300(2025)などがありますが、スピードMPがダントツで柔らかい打球感で同時にパワーロス感も強いラケットですね。
減衰性も強いので良く言えばトレンドを抑えたマイルド系ラケットなんですが、一方で「これのどこがスピードなんだろう?」と疑問に思ってしまいました。
9.YONEX VCORE95D
最後はヴィンテージラケットになってしまいますが、ワウリンカが使っているとされるVCORE95D(初代)を手に入れることが出来ました。
スペックもワウリンカのパーソナルスペックに合わせてチューニングしてみました。笑
めっちゃツラいが強みも感じる良作
10年以上前のフレーム、加えて370g超というとんでもないスペックで「我ながらとんでもないものを作ってしまった」という感じでしたが、実は結構好印象でした!笑
メッチャ重いというツラさははあるものの、推進力の出しやすさやフレームの安定性、そして意外とマイルドな打球感など好きなポイントは多かったですね。
今のヨネックスはトップ寄りにボリュームを持たせたラケットが増えましたが、この時のVCOREは上下対称に近いということもあってか違和感がほとんどなかったです。
面95にしてはスイートエリアが広い感じもありますし、16×20ですが弾道の調整力も想像以上。
シングルスを1セットプレーしたらHPを使い果たすくらい大変でしたが、もう少し重量を軽くしたり、スイングの仕方を調整すれば普通に武器になりそうだなと感じた1本でした。
まとめ:2024年購入ラケット振り返り
という感じで2024年は9種類11本のラケットを購入しました。
この中で一番気に入ったのはやはりピュアストライク98 16×19ですね。
少しアンダーパワー気味ではあるものの、どのショットも直感的+自信を持って振り切れるのが大きなメリットでしたね。
特に夏以降は自分のテニスが全く分からない、全く調子が上がらない時期を過ごしていたため、こういった使い慣れたフィーリングのラケットを買ったのはファインプレーだったのかなと思います。
それと同時に、子供が生まれ練習時間が減り加齢によって体力が落ちてきている自分がピュアスト98のままいけるのか?という懸念もあったりますので、2025年はその懸念点をクリアしていく1年にしたいかなと思っています。