この記事で分かること!
・ピュアドライブの打感、使用感
・どのような性能を持っているか
・どのような人にフィットするのか
・合わないのはどんな人か
・複数の人の感想も掲載!
攻撃的黄金スペックに進化
2020年夏の発売以降、堅調な売れ行きを見せているバボラ・ピュアドライブ2021モデル。
圧倒的なパワーを体現し、より攻撃的なプレーを実現させてくれるモンスターラケットへと進化を遂げました!
デザインやテクノロジーの解説、インプレもたっぷりボリュームでお届けします!
新たに発売されたピュアドライブ98(2023)のインプレはこちらをチェック!
新型ピュアドライブ
(PURE DRIVE2021)
黄金スペックの時代を拓き、そして今尚高い人気を誇るバボラ・ピュアドライブ(PURE DRIVE)。
今作はこれまでのピュアドライブの伝統をしっかり引き継ぎ、非常に戦闘力の高い黄金スペックの王道ラケットとして仕上がっていました!
日本国内第8世代:黒&メタリックブルーに変化
今回の新作(2020/2021年モデル)は、日本国内正規販売開始以来では第8世代となります!
(※世界的には今作が10世代目)
前作のポップな青色ベースから一転、黒とメタリックな青の強そうなデザインに変化しています!
特に男性プレイヤーには気に入ってもらえそうなデザインになりましたね!
シャフト部分にはDRIVEの文字がプリントされていて、色や文字が左右で反転するデザインとなっています。
新型の進化:2つの新テクノロジーを採用
今回のピュアドライブを支える新たなテクノロジーがこちらの2つ!
HTR システム | フェイス部の剛性を強化し、ねじれを抑制。 強打の安定性・威力を向上させた。 |
SWX ピュア フィール | SMAC社の高機能素材をスロートに採用。 従来モデルよりもさらに振動吸収性を向上。 クリアな打球感を実現させている。 |
フェイス周辺の剛性を上げた分、ピュアフィールを進化させて打球感を調整する狙いがあったのではないかと推測しています。
また、前作で採用されていたFSIパワー(ダイヤモンドグロメット)、イリプティックフレームはそのまま引き継がれています。
反対に2018年モデル(写真)のフェイス内側やシャフト内側にあったボツボツのでっぱりは、新型には引き継がれず無くなっていました。
大きな変化:サイドバンパーがついてる!
個人的にこのピュアドライブで1番「おっ!!」と感じたポイントは、新たに追加されたサイドバンパー!
(サイズ的にはかなり控えめですが。)
サイドバンパーと言えば、フォニーニ(Fabio Fognini)が使っているピュアドライブ(※ソフトドライブのペイントジョブとの噂)についているのは結構有名なお話。
形状は全然違いますが、一般プレイヤーとしては長く愛用するのにフレームサイドが傷つきにくくなるのは嬉しいポイントですよね。
実は2018グロメットが流用出来る!
2018/2021のグロメットは互換性があるので流用が可能!
サイドバンパーが無くなる分、スイングウェイトを下げられるのはカスタム時には役立つはず!
・より強そうなデザインに変化!
・フェイス周辺の剛性向上
・前作よりも減衰性能向上
・ダイヤモンドグロメットは継続
・サイドバンパーが追加で搭載!
新型ピュアドライブのスペック:数字上の変化は無し
モデル名 | ピュアドライブ PURE DRIVE |
フェイスサイズ | 100平方インチ |
重さ | 300g (±7g) |
バランス | 320mm (±7mm) |
フレーム厚 | 23 ~ 26mm |
フレックス (RA値) | RA72 (±3) |
素材 | グラファイト |
ストリングパターン | 16 x 19 |
グリップサイズ | 1,2,3,4(※受注生産) |
発売予定 | 2020年9月 |
前作からの数字上の変化はありませんでした。
といってもピュアドライブはスペック変更しないというのが安心ポイントでもあるので、この点は予想通りでしたね。
2020年9月に発売となりました。
その他のスペックは6種類:2021年1月発売
ノーマルのピュアドライブ以外に、6種類のスペックが用意されます。
(※発売は2021年1月)
モデル名 | ノーマルとの相違点 |
ピュアドライブ+ | 27.5インチ ロングモデル |
ピュアドライブ TOUR | 315g/320mm/RA74 ハードスペック! |
ピュアドライブ TEAM | 285g 扱いやすいモデル |
ピュアドライブ LITE | 270g/330mm 軽量スペック |
ピュアドライブ 107 | 107平方インチ オーバーサイズ 285g |
ピュアドライブ 110 | 110平方インチ 255g/330mm パワフル系 |
セッティング:RPM BLAST 50ポンド
ストリング | バボラ RPMブラスト 1.25mm |
テンション | 50ポンド |
今回は試打会で用意して頂いたラケット&ストリングであったため、面圧などは若干ですが緩めに感じました。
打球感:硬くは感じなかった!
ストロークをしっかり振り抜いた時の打球感は、硬くはなく比較的快適に感じました!
もちろんフレーム自体の剛性は非常に高くてしなりやたわみは感じないのですが、ストリングが良く動くのが食いつき・多少の柔らかさを感じられる要因だったのかもしれません。
一方でボレーなどのコンパクトなスイングではカッチリ感が強まり、弾きの強いパワフルさを感じ取れました。
ただ、片手バックハンドでは、弾きが俊敏過ぎて扱いづらく感じました。(でも前作より少しマシかも。)
減衰性が良くなった気がする!
今回はRPMブラスト(※ポリエステエルストリング)を張ったものでテストをさせてもらいましたが、不快な振動は感じませんでした。
振動止めは必要なく、歴代モデルに比べても減衰性は良くなっていると感じました!
硬く感じた人と柔らかく感じた人に分かれた!!
今回、自分以外にも試打会に参加していた方々の感想を聞いてみましたが、人によって打感が柔らかい・硬いで意見が分かれていました。
他の人のインプレッションも、プレースタイルや使用ラケットなどの情報と一緒にまとめたのでぜひ参考にしてみてくださいね!
→ みんなの感想をチェック!
・意外と硬くなくて良い感じ
・不快な振動は伝わってこない
・しなりやたわみはほぼなし
・人によって硬い/柔らかいが分かれる
性能:高速&高回転で攻める1本
ストローク | 1 | 直線的に速いボール |
ボレー | 2 | 反発と剛性で◎ |
サーブ | 2 | 速度も回転も大満足 |
ドライブ | 1 | 球速が出しやすい |
トップスピン | 1 | 回転量自体は多い |
弾道の高さ | 0 | 普通~低めが得意 |
スライス | 1 | 守備で使いやすい |
反発力 | 1 | しっかり弾いてくれる |
パワー | 1 | 楽にパワーが出る |
ホールド感 | -1 | 比較的硬めではある |
安定性 | 1 | ブレ感は皆無に近い |
操作性 | 0 | 本当に標準的な感じ |
振り抜き | 0 | 少し空気抵抗は感じる |
減衰性 | -1 | アエロより振動残る感覚 |
快適性 | 0 | プレーは楽、感触は硬め |
総じてバランスの良い性能を実現しているピュアドライブ。
スピードと回転量が両立したボールを、低めの弾道で相手コートの深くに打ち込んでいく!
そんなスタイルとフィットするラケットです!
しっかりしたフレームは弾きが良く、サーブやボレーでもスピードを出しやすい!
反発力:パワフルでスピードが出しやすい
歴代モデルからの特徴でもありますが、本当にパワフルなラケットです。
反発力が大きく、瞬間的なインパクトでスピードを出していく事が出来ます。
ラリーでは100km/h(フォアハンド)前後が安定して出せましたし、サーブ練習では最速170km/hを記録しました!(※ZEPP TENNIS2で計測)
ただ、緩いスイングでボールをコントロールするのはかなり難しく感じました。試打会にプロ(元プロ)の方々も複数名いましたが、緩くつなぐストロークはやりづらそうに見えました(笑)
スピン:感覚よりも掛かっている。
振り切る事が出来れば、スピンはしっかり掛かりました。
ラリー中のフォアは平均2087rpmを記録。(※ZEPP TENNIS2で計測)
1500~1700rmpくらいが僕の平均なので、普段以上にスピンは掛かっていました。
高弾道なボールも問題なく打てますが、低めの弾道でバウンド後も失速しにくいスピンボールの方がラケットの特性を引き出しやすいように感じました。
ただ中途半端なスイングだと弾きが勝ってしまい、抑えが効かなくなってしまう事も。
しっかり振り切りながら回転でボールを抑え込むスキルが求められるラケットです。
操作性:大きな変化無し!
操作性に関しては大きな変化は無し!
サイドバンパーが付きましたが、スイングウェイトの変化も特に感じませんでした。
ボレーでの安定感はすごい。
個人的に特に感動したのはボレーとサーブの打ちやすさ。
ボレーにおいてはフレームのしっかり感によるパワーがある上に、スイートスポットも広いので、とにかく”当てればなんとかなる“という安心感がありました。
サーブではフラット系のボールはもちろん、スピン系でもボールが一瞬ストリングに食いついてから持ち上がる感触があって非常に良い!
ダブルス主体なら間違いなく大きなアドバンテージになってくれるはず。
・スピードが出しやすい
・スピン量で抑えるイメージ
・操作性は変化なし
・中途半端なスイングはNG
みんなの感想!
(PURE DRIVE2021)
今回は僕以外にも、テストに参加した方々から感想を頂きました!
それぞれタイプの違うプレイヤー達が新型ピュアドライブをどう感じたのか、ぜひ参考にしてみたくださいね!
① 20代女性・両サイド両手打ち代表こっこさん!
こっこさん(@kokkotennis1)は、20代女性プレイヤーで練習は週3,4回という生粋のテニスフリーク。
普段はNOVA100にポリエステル系ストリングを使用、両サイド両手打ちのストローク主体のプレースタイル。
<打感>
硬めに感じた!
球離れは早い感じ。
フレームはしっかりしてる!
振動止めはいらない。
<性能>
飛びは良い。
スピードも出しやすい。
ボレーも楽。
スピンを掛けるスイングなら持ち上がるしOK。
横振り気味のフラットはコントロールが難しい!
両手打ちストロークが特徴的なこっこさん。
ピュアドラのパワーは感じられたものの、特にフラット系ショットでの弾き具合がコントロールの難しさに繋がっていたようです。
僕も打ちましたが、NOVA100と新ピュアドラは全然別物ですね!笑
② 30代男性・本格派代表:ぱんぴーてにすさん!
競技者レベル代表として30代男性のぱんぴーてにすさん(@panpii_tennisvs)に感想を教えていただきました!
普段はシングルスメイン、ピュアアエロVSにハイパーGを使用中。
<打感>
硬めに感じた!
2018モデルの方が柔らかいかも。
<性能>
振り切ってスピンをかけると伸びのあるショットが打てた!
中途半端なスイングだとミスになりやすい。
サーブやボレーが打ちやすく、ダブルスにはかなり良さそう!
<デザイン>
カッコイイから有り!
歴代ピュアドラにも言えますが、パワーなど恩恵は確かにありますが、使いこなすのは意外と難しいラケットに感じました。
ピュアアエロVSにハイパーGというスピン性能高いセットを使っているぱんぴーてにすさんからすると、特にストロークでのパワーとスピン性能のバランスは違いを感じたポイントだったようです。
出来ればハイパーGを張って試してみたかったですよね!
③ 20代女性・ボレー好き代表:たけの子ちゃんねるさん
週3,4回練習しているテニス大好きな20代女性代表として、たけの子チャンネルさん(@takenoko_vlog)にもお話を聞いてきました!
ストロークよりもボレーが好き!普段使っているのはBOX系ラケット:プリンスTOUR100(290g)。
<打球感>
食いつきが良い。
飛びも良い!
<性能>
ボレーやサーブは良い!
ストロークでは擦るスピンはOK、フラットに打つと飛び過ぎてしまって調整が難しい・・・
<デザイン>
2018モデルの方が好きかも!
ボレーは問題なく打てたそうなので、買い替えを考えてる女性はストロークを良い感触で打てるかどうかも大切なポイントになりそうですね。
④ 30代男性BOX系ユーザー代表:やたろうさん
最後は30代男性、シングルスメインのストローカー:やたろうさんにも感想を聞いてきました!
普段はHEADのグラフィンXT PRESTIGE MPにプロレッドコードを組み合わせた、正統派BOX系セッティングを使用中!
<打感>
ストリングが動くので柔らかく感じた!
フレーム自体はとてもしっかりしてる。
<性能>
反発力があり、スピードが出る!
一瞬ボールを掴んでから、バッと飛び出す感じ。
インパクト前後の感覚が掴みにくい事があった。
ジョリっとする感触の割に、スピンになっていない印象!
・買い替えたい!
・要検討
・買い替えない
のどちらですか??
ストリングをいつものにして試してみたいです!
BOX系からの移行を考えている人は、ストリングのセッティングも含めて感覚的なフィット具合を十分に確かめる必要が有りそうですね!
パワフルなのは間違いないが感触には大きな差!
皆さんに感想を聞いてみて、2021モデルのパワフルさについてはほぼ全員一致。
しかし、打球感の硬い/柔らかいに関しては大きく意見が分かれました。
普段からラウンド系を使っているこっこさん・ぱんぴーさんは硬く感じ、ボックス系のたけの子さん・やたろうさんが比較的柔らかく感じたというのはかなり意外な結果。
試打会は複数回行われていて、午前・午後で気温やテンションに違いが生じていた可能性なども考えられますが・・・
購入を迷っている人は、出来るだけ普段のセッティングに近い状態で試打して感触を確かめてみるのが良さそう!
旧型ピュアドライブ(2018)との差
新型はよりピュアドラらしい!
旧型も持っていましたが、僕個人の感覚としては2021年モデルの方が”ピュアドライブらしさ“が強まっているように感じました。
爆発的な球威などメリットがよりハッキリと感じられるようになっています。その分、感覚的に合う/合わないがハッキリと出そうなラケットでした。
“簡単なラケット”にはなっていない
ただ2018/2021モデルの両方を打って感じた事ですが、ピュアドライブは“簡単なラケット”ではないですね。
パワフルだしスピンも掛かるし・・・ですが、その性能を生かし切るにはしっかりとしたスキルが必要であると再認識しました。
・2018モデルとは違い有り
・新型の方が多少食いつく印象
・僕は2021モデルの方が好き!
・使いこなすにはスキルが必要!
スピンで打ち続けられる上級者にオススメ!
2021年モデルを特にオススメしたいのは、しっかり振り切るスピンボールを打ち続けられる上級者以上の方!
パワーをコントロールしきれるだけのスキルを持っている人には相当な武器になるはずです。ダブルス主体で積極的にボレーに出る人にもオススメです。
現在ピュアドライブを使っている人は、打球感さえ問題なければ性能面で不満を感じる事はないでしょう。
反対にコンパクトな当てるようなスイングの女性プレイヤーが使っても、ボールにスピード・深さがプラスされるのでアリかもしれません!
中途半端なスイングはミスしやすいので要注意
中途半端なスイングが1番ミスにつながる印象だったピュアドライブ2021。
特にBOX系ラケットに比べてしまうと、ストロークの強弱をコントロールしにくく感じました。
振り切りつつ回転量で調整する人ならアリ、スイングの強弱で調整する人には不向きと言えそう。
・スピンで打ち抜く人に!
・性能面の不満はないかも?
・ボールの強弱は調整しにくい
・振り抜いた方が良いかも
新スペック:ピュアドライブ98もインプレ!
VSの後継機種として登場したピュアドライブ98(2023)もインプレを実施。
より推進力を高め、攻撃的なプレイヤーに支持される”尖ったラケット”に仕上がっています。
最安値:海外正規品が約2万円で入手可能!
国内正規品の実勢価格は¥28,160が相場。
楽天市場ではABCスポーツ、ラケットショップロブが取り扱っている海外正規品の¥20,940が最安値。
割引率やキャンペーン次第で購入金額に差が出るため、こまめにチェックしてお得になるタイミングで買うのが吉!
ライバル比較:ビースト100、FX500は要注目
最後はライバルラケットとの比較です!
同スペックのプリンス・ビースト100と、DUNLOP FX500はぜひ打ち比べてもらいたい存在。
プリンス ビースト100 (Prince BEAST)
ピュアドライブと比べると若干マイルドよりな印象のプリンス・ビースト100。
ある程度のパワーがありつつ、硬すぎない打球感は大きな魅力!
ダンロップ(DUNLOP) FX500
扱いやすさならFX500、球威を求めるならピュアドライブ2021という選び分けになりそう!
フラットドライブ系で振り抜いて行くなら・・・FX500の方が使いやすく感じる可能性が高いかもしれません。
おまけ:扱いやすいDIADEM NOVA100も!
ピュアドラの暴れ馬のようなパワーを御し切れない・・・そんな貴方にオススメしたいのはノヴァ100ですね。
パワーは若干抑えめ、でもマイルドな打球感は犠牲になってないのが大きなメリットです。
まとめ:新型は振り切る攻撃的なプレーに!
・2021モデルはより攻撃的なラケットに進化
・高速&高回転で攻めるスタイルにフィット
・打球感は少し食いつきが良くなった
・人によって硬いor柔らかいは大きな差がある
・振り切ってコントロール出来る人にオススメ!
・発売開始は2020年9月の予定
・その他の6機種は来年1月発売予定