今回はバボラ・ピュアストライク16×19(2017年モデル)のレビューを、改めてまとめたいと思います。
ドミニク・ティエム(Dominic Thiem)に代表されるピュアストライクシリーズ。
その中でも1番スタンダートなモデルであるピュアストライク16×19を独断と偏見、そして溢れ出す愛情を持ってレビューして行きたいと思います!
嫌いだったバボラのラケット!
10代〜20代の頃の自分は、正直バボラのラケットを使う事に抵抗を感じていました。
なんならちょっと嫌いだったと言っても良いかもしれません。
15年以上前の話、僕がテニスを始めた頃。
その頃の競技者向け・上級者向けのラケットといえば「小さい」「薄い」「重い」が揃ったハードスペック、というのが割と当たり前。
当時はまだまだこういった考え方は結構残っていたと思いますし、なによりも自分自身が厳しいスペックのラケット信者でした。
サンプラスは85平方インチ、フェデラーは90平方インチでバンバン優勝しているじゃないか!
じゃあ、小さいラケットの方がいいじゃないか!小さいの使ってる方がカッコいいじゃないか!
そんなおよそ客観性のない理由だけで、プロスタッフツアー90を長らく使っていました。
バボラユーザーが急増した2000年代
Embed from Getty Imagesちょうどその頃、急激に存在感を増していたのがバボラ・ピュアドライブでした。
アンディ・ロディックやカルロス・モヤ、キム・クリスターズといったトップ選手達が使っていて、一般のプレイヤーにも使う人がどんどん増えてきた時期でした。
草トーではダブルス4人全員がバボラ、なんてことも決して珍しく無くなっていました。
薄くない・小さくない・重くないラケットは、プロスタッフに比べるとあまりにマイルド、あまりにパワフルで、完全に別世界のものでした。
厳しいラケットを使いこなすのが真の上級者!
ハードスペックを盲信していた自分には、とてもじゃないですけど受け入れない代物でした。
「バボラなんて嫌いだ。」
そのくらいの気持ちで、そこから10数年を過ごしました。
いろんなスペックのラケットを行ったり来たり
Embed from Getty Imagesそれからというものピュアドライブとアエロプロドライブは完全にメジャーシーンへと浸透していきました。
厳しいスペックを信仰している一方で、そんなラケットを使いこなすことが出来ないという現実を直視せざるを得なくなり、20代はいろんなラケットを試しました。
黄金スペックのラケット、復刻版のラケット、その時に勝ってる選手のやつ(笑)、やっぱりハードなスペックのやつ、・・・・本当にいろいろ試しました。
パワーは有るけどフィーリングが合わない、打感は良いけど全然良いボールが打てない、そんな事の繰り返しでした。
えぇ!?ピュアストライクが使いやすい!!
そして出会ったのがピュアストライクでした。
「なにこれ?すごい使い易いんですけど!」っていうのが第一印象でした。
柔らかめの打感で球持ちが良く、それでいてスピンとスピードも悪くない。
ピュアドライブよりもボールの強弱・長短を含めてコントロールしやすく、なにより使い易い。
10年以上バボラを毛嫌いしていたワタクシ、謝罪の気持ちでいっぱいです(笑)
贖罪の気持ちも込めて、惚れ込んだピュアストライクについてしっかり書いていきたいと思います!!
スペック:ピュアストライク 16 x 19
それではまずはスペックのご紹介から。
モデル名 | ピュアストライク 16×19 (2017) |
フェイスサイズ | 98 平方インチ |
重さ | 305 グラム |
バランスポイント | 320 mm |
フレーム厚 | 23〜21 mm |
フレーム長 | 27 インチ |
バボラのラケットを大きく分けると
①パワーのあるピュアドライブ
②スピンのピュアアエロ
③コントロール重視のピュアコントロール
(廃盤→ピュアストVSとして継続)
それぞれに特徴を持ったラケット達がラインナップされていました。
そこに登場したピュアストライクは、コントロール系ではあるけどピュアコンよりもパワーがプラスされたことで、ピュアコン↔ピュアドラ・アエロの中間を埋めるモデルという立ち位置になると思います。
スペック的にはピュアドライブ黄金スペックと比較すると
フェイス:100 → 98 (-2)
重さ:300→305グラム (+5グラム)
バランス:320mm (±0)
長さ:27インチ (±0)
厚さ:26-23mm → 23-21mm (-3)
数値的にはちょっとだけ薄い・ちょっとだけ小さい・ちょっとだけ重い、となっています。
バランスの良いラケット。良い意味で中庸。
一言で表現するなら「中庸」
これをバランスが良いととるか、平凡ととるかはその人の体力と好み次第かなと思います。
僕にとってはショット全般でメリットを感じられる理想的な1本でしたが、例えば強烈なスピンボールを打ちたい人にとってはもの足りなく感じるかもしれません。
尖った性能はないけれど、どれもそつなくこなせる優等生のようなラケット。
カラーリングも白基調のミニマルなもの。余計に優等生っぽいです。笑
100はよりクロスストリングの感覚が広く、パワーも合ってよりスピンボールが打ちやすい印象。
ピュアストライクは登場から結構経つのですが、次期モデルの噂もなく、大幅値下げはまだされていません。
ピュアドライブもピュアアエロも2〜3年周期でリニューアルしてるんですけどね・・・・そろそろ、情報が出てきてもいいんじゃないでしょうか。
2019全仏オープンでティエムが新型を使い始める・・・って予想なんですが、みなさんはどう思いますか?
(※2019.6.6追記:やはり全仏からティエムは新型に変わりました!パーソナルスペックについてはこちら!2019新ピュアストライク:ドミニク・ティエム仕様スペック!)
話が逸れてしまいましたが、ピュアストライク2017はバランスのとれたとっても優等生なラケットです。
バボラが嫌いなそこの貴方もぜひ一度試してみてください!
2019年モデルのインプレアップしました!
ピュアストライク16×19(2019年モデル)のインプレをアップしました!
2017年モデルとはまた違う良さもプラスされた仕上がりとなっています。
この他にもラケットのインプレをいくつも用意していますので、合わせてチェックしてみてくださいね!
→ ラケットインプレッション一覧
コトウダマサト (TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年
・オールラウンド器用貧乏
・ピュアストTEAMを愛用中
・クセの少ないラケットが好き
詳しいプロフィール