今回インプレするのは前作からフルモデルチェンジを果たした『T-FIGHT295 isoflex』です!
ダブルス | ・・○・・ | シングルス |
ボレー | ・・○・・ | ストローク |
低弾道 | ・○・・・ | 高弾道 |
多彩さ | ・・○・・ | 安定性 |
柔らかい | ・・・○・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・・○・ | スパルタン |
減衰性は低めで打感も硬めではありますが、しっかりとしたフレームでパワーロスも少ないのでストリング選び次第でポテンシャルを引き出せるラケットだと思います!
メリット |
剛性感があってパワーロスが少ない スライスが浮かずに安定する コンパクトに振ってもシャープに飛ぶ テンポの速いラリーに向いている 洗練されたシンプルデザイン |
デメリット |
減衰性は低め 打球感は硬く音は高め 扁平グリップには慣れが必要 |
T-FIGHT295 Isoflex
テクニファイバーの主力ラケットであるT-FIGHTシリーズ。
今回インプレするのは若干マイナーながらもこだわりが詰まったT-Fight295isoです。
スペック/仕様
モデル名 | T-FIGHT295 Isoflex |
フェイス サイズ | 100 inch2 |
重量 | 295 g |
バランス | 325 mm |
フレーム厚 | 23.5 23.5 24 |
ストリング パターン | 16×19 |
グリップ サイズ | 2,3 |
素材 | グラファイト |
発売予定 | 2023年2月 |
価格 | 36,300 |
T-Fightは300g以上のモデルは98平方インチですが、この295は100平方インチを採用しています。
フレーム厚も23.5㎜と中厚系で、T-Fightシリーズの中でもパワフルなスペックです。
実測値:RA69、SW275
重量 | 292 g |
バランス | 322 mm |
スイング ウェイト | SW275 |
RA値 | RA69 (TW:70) |
ライズテニスサービスさんで計測して頂いた実測値はスイングウェイトが275、RA値が69でした。(※TennisWarehouseでは70)
特にRA値はかなり高めになっており、しなりを抑えてパワーを引き出す設計になっていると推測出来ますね。
アイソフレックス(isoflex)は形状とレイアップの両方
テクニファイバーの基幹テクノロジーであるアイソフレックス(isoflex)ですが、この295ではグロメットの形状+レイアップによる剛性を場所ごとに調整することでストリング可動性(稼働性)の均一化を図っています。
打球感:意外なほど硬め
柔らかさ | -1 | かなり硬めの印象 |
打ち応え | 0 | 軽やかに飛んでくれる |
スイート エリア | 1 | 均一な飛びを感じられる |
弾き感 | 1 | 球離れはスムーズ |
安定感 | 1 | ブレ感は少なく安心 |
減衰性 | -2 | 高い振動数の振動が残る |
快適性 | -1 | ストリング選びが重要 |
歴代T-Fightは非常に柔らかい打球感というイメージでしたが、このT-Fight295の打球感はかなり硬めでした。
ポリツアープロ、ポラリス、エンブレムLTの3パターンで試しましたが、程度の差こそありましたがカチッとした芯のある打球感は共通。
振動止めつけると一気に振動がなくなる
ハイテク系素材・減衰性を高める素材なども使われていない(※素材はグラファイトのみ)のに加え、RA70前後と硬めなので衝撃や振動はちょっと気になるところ。
ただ、クエークバスターなど振動止めをつけると一気に振動が消えるのが驚きでした。
ストリング次第の部分もありますが、基本的には振動止めを使いながらセッティングを見つけていく方が良いかもしれませんね。
性能:シャープで軽快な飛び
ストローク | 1 | 低弾道なドライブが楽 |
ボレー | 1 | 高いコントロール性 |
サーブ | 0 | フラット系が良い |
トップ スピン | 0 | 引っ掛かりは標準 |
ドライブ | 1 | スピードは出しやすい |
弾道の高さ | 0 | 平均~少し低め |
スライス | 2 | 低く滑る、一番の武器 |
パワー | 0 | 反発十分だが重み不足 |
操作性 | 1 | 操作性は良い |
振り抜き | 2 | 面100とは思えない |
ショットの種類を選ばずプレー出来るオールラウンドなモデルで、あまり大きな弱点はないと思いますね。
フレームの剛性が非常に高く、ブレずにパワーロスも少ないのが特徴。
ただ扁平グリップが良くも悪くも大きく影響するため、人によって大きく評価が変わるラケットでもあると思います。
サーブ:フラット系で速度が出しやすい
295gという重量はスイングがしやすく、フレームのカッチリ感があるのでフラット系のサーブで球速を出しやすく感じました。
回転系のサーブにも打ちにくさはなく、割と万能に使えるラケットだと思います。
ストローク:スライスが浮かず堅実に打てる
ストロークではテンポ良く打ち込めるシャープさが大きな魅力ですね。
ループ系のスピンボールというよりも、直線的なドライブ系ショットを打ち込む方がラケットの旨味が発揮されます。
そしてスライスも非常に制御しやすく、フォアでもバックでも浮かずにしっかり返球する事が出来ました。
ボレー:コンパクトに振って飛ばせる
フレームの剛性の高さから生まれる安定性、アイソフレックスのおかげなのか均一な飛び感があり、ボレーでの安心感は良好。
ただ面100にしてはスイートエリアが広くはなく、外せば硬い打感+飛ばないのである程度のスキルは必要ですね。
個人的評価:期待はしていたけど打感が・・・
硬めの打球感+扁平グリップが組み合わさり、スライスやボレーなど薄いグリップで打つショットは最高に打ちやすいラケットですね。
一方でフルウェスタンのような厚い握りでは違和感があり、しっかり打てるようになるには慣れが必要。(過去に挫折した経験あり。)
そして何より意外だったのが打球感の硬さ。
過去のT-Fightをいくつも打って来ましたが、非常にしなやかで柔らかい打球感というイメージ(※RS305のみカッチカチ)だったので今作の硬さは本当に想定外でした。
ストリングを変えたり振動止めを変えたりして色々試しているのですが、今のところ満足出来るフィーリングにはなっていないですね・・・
インプレ動画はこちらをチェック
ポリツアープロ125で初打ちした時の動画です。
シングルスのゲーム形式も交えてインプレしています。
スペック的には少し違うのですが、売れ筋ラケットであるEZONE100と同じストリングで打ち比べをしてみました。
シグナムプロのポラリス125を45ポンドで張ってみたのですが、意外とPTプロと差が感じられずしょんぼり・・・
打感の柔らかさを優先し、ナイロンマルチのエンブレムLTを張り上げ。
特に強度の低いラリーでは柔らかさがアップしているのですが、しっかり打つと硬さが目立ち始める印象でした。
とりあえず最後に試しておきたいと思ってKPI PRO TOUR123を40/38ポンドというローテンションで試してみました。
このストリング、このテンションでも改善が見られないなら・・・そんな気持ちでインプレしてきました。
メリット:切れのあるショットと堅実なスライス
・剛性感があってパワーロスが少ない
・スライスが浮かずに安定する
・コンパクトに振ってもシャープに飛ぶ
・テンポの速いラリーに向いている
・洗練されたシンプルデザイン
カチッとしたフィーリングはショットにキレを出しやすく、特にスライスの打ちやすさはこのラケット最大のメリット。
シングルスでフォア・バック両方でスライスを多用する人にはかなり良いチョイスになると思います。
デメリット:打感の硬さと扁平グリップ
・減衰性は低め
・打球感は硬く音は高め
・扁平グリップには慣れが必要
打球感は硬め、減衰性も控えめなので、ストリングのチョイスがかなり重要になってくるフレームですね。
扁平グリップの好き嫌いがハッキリ出る部分で、確かにメリットはあるもののやはりアジャストするのは簡単ではないですね。
ライバルラケットの比較
【295gのラケット】
・グラビティMP
・BOOM MP
・CX200OS
・レグナ100
・クラッシュ100 など
295gのラケットはそれほど多くなく、ラケットの特性・性能的にも被るモデルは無いと言っても良いかもしれません。