今年の夏もとんでもない暑さ
7月も後半に突入、日中の暑さは立っているだけでもクラクラしそうなレベルになってきましたね。
とはいえ、暑いくらいじゃ簡単にはプレーを辞めないのがテニス愛好家という生き物。
暑過ぎて危険という灼熱の中、 @MONY_0101 さんとサシ練。
— アドブロ / コトウダマサト(TRUEMAN) (@ADVNTG_kotodama) July 20, 2024
これはもう人間が屋外で活動しちゃいけない暑さです(笑)
アップは最低限、チャチャッとショートセットの試合形式にしたんですが・・・それでも心身共に消耗しました。
帰ってきてシャワー浴びてからも汗が止まらないのは久ぶりでした。 pic.twitter.com/cIuzuLGum5
かく言う自分も今日は13~15時という暑さのピークを迎える時間帯にサシでシングルス練習をやってきました(笑)
もちろん無視しすぎないように強度を抑えめにしたつもりでしたが、中盤以降は頭もちょっとボーっとするような感覚がありましたし、プレー終了から1時間くらいは冷水シャワーを浴びても汗が止まりませんでした。
暑さでテニスのパフォーマンスが上がらない
今回は練習だったのでまだ良いのですが、炎天下の試合(大会)で思ったようなパフォーマンスが発揮出来なかった経験をしたことが誰しも一度はあるのではないでしょうか。
僕は過去に何度も経験(※というか毎年感じてる)していて、特に暑さによるツラさが顕著だったのはまだ会社員時代だった頃に参加したディアドラカップでしたね。
大会は7月末、それまで梅雨だったり日中のオフィスワークなど暑い屋外で活動するという事がほぼ無かったんですよね。
暑熱順化していない身体で猛暑の中プレー、しかも単複合わせて1日で6セット。
頭がクラクラしちゃいましたし身体はボロボロ・・・しばらくテニスする気にならなかったですね。
YouTubeの動画で言うとぱんぴーさんとアエロ2022を使ったシングルス対決もつらかったですね!
お互いに慣れないラケットということもありましたが、やっぱ負けたくないので慎重につなぐしラリーの本数も増える増える。
中盤で長いラリーの末にポイントを落とした時は、心拍数上がり過ぎて呼吸困難になりそうでしたし、暑くてじっとりした空気はまとわりつくし肺にフレッシュな空気が入ってこない感じがしました。
消耗するのは体力と気力だけではない!?
Embed from Getty Images暑さによって消耗しやすくなるのは体力(フィジカル)と気力(メンタル)だけじゃないのではと気づいたんですよね。
先述したディアドラカップでの僕は数ゲームプレーしただけでまさしくこんな感じになってしまってました。
体力でもない、気力でもない、もうひとつの要素について次の項で解説していきます。
暑さで脳がオーバーヒートする
Embed from Getty Images暑さで大きな影響を受けるもの、それは脳(脳機能)です。
“脳のオーバーヒート”状態になると、「脳」の回転が不安定(思考が不安定)になります。エンジンとは違い異音・異臭といった症状はありませんが、痛み=頭痛といった症状が出てきます。さらに状態が悪化すると、「脳」から煙が出て機能はストップしてしまいます(実際には煙はあがっていない?のですが、もわっと熱がこもった感じになるようです)。
心療内科ってなぁに? 第77回 心と体の関係(5) 脳のオーバーヒート
足も動くし呼吸も苦しくない、メンタルも充実してるのに上手くプレー出来ないという時、暑さによって脳がオーバーヒート状態になっている可能性が考えられます。
コンピューターのCPUが稼働しすぎると凄く熱くなったり、動画を撮影していたスマホに高温アラートが出てしまう、こういったのと似たような事が人間の脳にも起こるんですよね。
ショットセレクトを誤るミスが増えてしまう
Embed from Getty Imagesオーバーヒート状態になってしまったらいつものような判断・思考が出来なくなるのは当然ですよね。
こんな時に顕著に表れるのがショットセレクトのミス=判断ミス。
これが何試合もやって消耗した状態で発生するなら「疲れてるし仕方ないこと」と割り切れるのですが、疲れてもないしやる気も失ってない状況でミスが頻発するなら脳機能に暑さの影響が出ている可能性を疑っても良いかもしれません。
脳のオーバーヒート対策を考えよう
真夏のテニスで脳のオーバーヒート状態は絶対に避けたい(※勝敗だけでなく健康のためにも)ので、しっかり対策を講じて臨むようにしましょう。
ここでは2つの方向からオーバーヒート対策を考えてました。
① 物理的に冷却して正常な機能を保つ
・氷のうを使って頭・首を冷やす
・冷たいドリンクで中から冷やす
・クール素材のウェアやタオルを使う
・ドライ系インナーで汗対策
・サングラスで照り返しを半減 など
まずは物理的に冷却することで脳を冷やす方法をいくつかピックアップ。
代表的な方法としては氷のうで頭~首筋を冷やす方法ですね。
血液が熱々じゃ脳も正常に機能するわけがないので、しっかり冷やしてシャキッとした状態を保てるようにしてあげようって作戦ですね。
アイスパックなら氷のうを保冷するケースが付いているので、現地で氷の入手が難しい場所でも自宅から持って行けるので安心。
それ以外にも、水に濡らすと冷える冷感素材のポンチョやタオルを使って体表の熱を下げてあげるのも有効。
水に濡らして振るだけで冷えるので、繰り返し冷感を得られるのもありがたいところ。
こういった暑さに対する冷却アイテムはこちらの記事でもまとめて紹介しているので、合わせて読んでみて下さい。
② 追い過ぎない・考えすぎない戦い方を選ぶ
ここからは物理的な冷却ではなく、オンコートでの戦術や意識でオーバーヒートを防ぐ方法について考えてみました。
・全力でのプレーをしない
・際どいコースの球は追わない
・シンプルな戦術に切り替える
・ショートポイントを狙う
・ポジションを下げずに捌く など
簡単に言ってしまえば、プレーの強度を抑えて脳や身体を熱から守りましょうっていう作戦ですね。
というのも「すべてのプレーで全力」が美徳とされることが日本の部活では多く、人の言ったことをしっかり実行しようという真面目なタイプの人ほどこの傾向が強いですよね。
ネガティブに言えば手を抜くのがヘタ・緩急のつけ方がヘタで、常に全力に近い出力で動いてるのですぐに熱がこもる割にポイントは取れてない・・・そんな状況になりがち。
テニスが強い人って良い意味で手の抜きどころ、サボりどころを分かっていて、温存した体力を本当に大事なところでしっかり使うっていうメリハリがあると思うんですよね。
すべてのボールに全力疾走で食らいつくっていうのは一般愛好家には難しい(というか命に関わる)し、特に大会の多くはオムニコートでグリップもしづらくコートカバーも大変。
サイドラインから1メートルに着弾したボールは無理に追わない・・・そのくらいの気持ちでプレーしても良いのかもしれません。
そういった戦術についてはBREAK BACKを読むのもオススメ。
普段の練習から足を動かす意識をするのはとても大事ですが、ここは発想の転換であえて頑張って走らない・ポジションを下げないで返球するようなメニューを取り入れておくのも良いかもしれませんね。