・間違ったラケット選びの実例
・スキル形成にも悪影響
・過剰な憧れはマイナスに作用
・セッティングによる調整も必要
どうも、数多のラケットを購入しては沼にハマってきたコトウダマサト(@advntg_kotodama)です。
今回の記事では僕の実体験をもとに、「間違ったラケット選び」によってどんなことが起こるのか、どんな悪影響があるのかというテーマを深掘りしてみました。
間違ってばかりだった僕のラケット選び
このブログではラケットやストリングの性能や使用感について、正直にまとめた記事をたくさんアップしてきました。
ブログを書きながら改めて感じているのが、自分に合うラケットを選ぶ難しさ。
これまでのテニス歴15年のキャリアで、購入したラケットはゆうに50本を超えました。
僕のラケットの歴史は、[間違いだらけのラケット選び]の歴史だったとも言えます。
今回は僕の実体験を元に、ラケットを使いこなせなかった実体験、自分に合わなかった理由などを考察していきます。
あの時、適切なラケット選びができなかった僕自身に向けて書いた記事です!
憧れのラケット:プロスタッフツアー90
今回取り上げるのはウイルソン・プロスタッフツアー90 (PROSTAFF TOUR90)。
インプレ記事も書いているので具体的な使用感などは、こちらのリンクからご確認ください。
今回はなぜ、このラケットを選び、そしてなぜ最終的に使いこなす事ができなかったのか(そりゃそうだろ?っていうツッコミはひとまず置いていて)という点にフォーカスしていきます。
圧倒的憧れが購買意欲に
Embed from Getty Imagesこのラケットが販売されたのは2003年。
ちょうどフェデラーがウィンブルドンでGS初優勝を果たした年。
また同時にこの年、全米でサンプラスの引退セレモニーも行われました。
(※2002年USオープン優勝が最後)
もともと、サンプラスの為に開発されたのがこのプロスタッフツアー90というラケットでした。
そしてそれを手にしたフェデラーがウィンブルドン初優勝。
翌2004年全豪でも、このラケットを使い優勝を果たします。
・・・それはもう、憧れるじゃないですか。
当時の僕は15歳、16歳でテニスも始めたばかり。
道具もあんまり難しく考えてなかったし、インターネットの情報も今ほど多くはありませんでした。
憧れに突き動かされ、買うのも自然な流れかと。笑
圧倒的勘違い:身の丈に合わないラケット選び
僕はこのラケットを大手テニスショップで買ったんですが、
本当にこれですか?
と念を押される始末。
今思えば当たり前な反応なんですけどね(笑)
当時の僕と言えば「これが使えるくらい上手くなるからいいんじゃ!舐めんな!」くらいに思ってましたね。
すまねぇ店員さん。
購入後:パフォーマンスは上がらない
Embed from Getty Imagesいざ買い替えてからは意気揚々。
フェデラーのようなプレーを出来るように日々鍛錬・・・のはずでした。笑
当時としてもかなり飛びが抑えられたラケット
当時としても90平方インチというのは最小クラスのラケットでした。
当然反発力は小さく、(ポジティブに言えば)ラケットを思う存分振る事が出来る感じがしました。
ストリングは縦ポリx横ナイロンのハイブリッドを60ポンドくらいで張る事が多かったですね。
トアルソンのサイバーブレードツアーもよく張ってました!
(もう廃盤だと思ってたんですが・・・じつはまだ購入は出来るみたい。)
予想はつくと思いますが、ボールが飛ぶわけないんですけどね、こんなの。
ボールの収まりが良くなったと思ってましが、実際にはボールのパワーが無くなって失速しやすくなってきてただけなんですよね。
丁寧且つ消極的なテニスの完成。
飛ばないから常にフルスイング出来る・・・かと思いきや、むしろ振り切れないのが常態化していったのでした。
スピンをかけようとすれば即ショート、強打しようとしたらライナーが後方フェンスに直撃・・・ショットが両極端になってしまうような感じがありました。
その結果、フォアはフラット気味に丁寧に当ててコントロール、バックは95%スライスとう感じになりました。
(※練習では振り切れるし、バックもトップスピンは打ててましたが・・・笑)
たまにやってくるチャンスボールだけ、フラット系のショットを打ち込んでいくスタイルの完成したのでした。
極端なスペックも一度慣れると変えられない
購入から約半年。
このラケットを手に、相当の時間をテニスに費やしてきました。
このラケットの感触に慣れる事は出来ましたがが、一方で良いボールが打てないもどかしさも感じていました。
他のラケット(i.Prestige MP、NX TOURグラファイトMP、ピュアドライブなど)にも手を出してはいたのですが、なにせ性能があまりにも違いすぎて使いこなせない。
ボールの質は良くなるんですが、感覚の違いがすごい。
極端な存在のプロスタッフに慣れてしまった事によって、性能的には自分に合っているはずのラケットも上手く使えなくなっていったのでした・・・
その後もいろんなラケットを試してはしばらくしてプロスタッフに戻る・・・を繰り返すテニス人生となったのです。
今回の教訓:せめてセッティング方法は改善するべき
間違ったラケット選びをしてしまった過去は変えられません・・・
プロスタッフツアー90を間違って選んでしまった事から僕が学んだのは2点。
①プロに憧れるのは良いけど自分の体力・実力は把握しよう。
あの選手が使ってるから!って理由でラケットを決めるのはやはりリスクが伴います。
同じのを使いたい気持ちは分かりますが、プロとは体力も技術も違うのですから、思考停止したまま〇〇選手と同じラケットだからという理由で購入は避けるべきですよね。
さらに言うとプロが使ってるのは市販品では無いので、結局同じラケットを使う事にもならないのです・・・
→ プロストックにこだわるより自分専用を持ってる方が格好良いと思いませんか?
プロストックの現実についてもこの記事でまとめています。
②セッティングとその効果について正しく理解すべき
テニスを初めてからの1年くらいは、ボールを強く打つとハッキリとベースラインを超えてアウトになってしまう事に悩んでました・・・。
当時の僕は「飛びすぎるからアウトしてしまうんや!」と思って、どんどんストリングのテンションを上げてました・・・が、思うように効果が出なかったんです。
「なんでテンションを上げたのにアウトし続けるんだろう」と悩み続けました。
→ 硬く張ってもアウトは減らない | テニスワン (外部リンク)
当時の僕に繰り返す読ませたいのがこの記事。
コートに収めるにはスピンが不可欠ですし、そのスピンを掛ける為には飛びの良さやストリングスナップバックが必要なんですよね。
その事に気付けていればテンションを下げるなど、もっと適切な良いパフォーマンスを引き出す為の対策が出来たはずだと思います。
フェデラーやサンプラスに憧れて購入したプロスタッフツアー90。
大好きなラケットだし、一番思い入れのあるラケットなんですが、ラケット選びの観点からするとまさに『間違いだらけ』の1本となってしまいした。
ちなみその後もたびたび新しいプロスタッフに手を出したりもしたのですが・・・同じような歴史を繰り返したのであります。笑