・あっさりした癖のない打球感
・軽めの手応えと若干の食いつき
・中弾道スピンが深くまとまる
・操作性は平均以上
・オールラウンドに使える1本
AUXETIC(オーセチック)を搭載したHEADのスピン系黄金スペック:EXTREME MP(エクストリーム・エムピー)2022年モデルをインプレッション。
スピンコンセプトのラケットの中では突出した特徴や性能はありませんが、バランス良くオールラウンドに使いやすい完成度の高いラケットに仕上がっています!
メリット | デメリット |
・軽めの打球感 ・若干の食いつき ・弾道の調整幅は広い ・ストリングがたわみやすい ・操作性が良くなった ・オールラウンド |
・球速が若干出しにくい ・強烈なスピンには不向き ・面安定性 ・好みの分かれる配色 |
HEAD EXTREME MP 2022年モデル
(エクストリーム・エムピー)
HEADのスピンコンセプトモデルであるEXTREME MP 2022年モデルは、少しくすんだような配色が特徴。
ピュアアエロのシャフトを逆向きにしたような感じの3角形状をしており、コンパクトかつ肉厚という印象。
スペック:バランスが320mmへと引き下げ
モデル名 | HEAD EXTREME MP |
ヘッド サイズ | 100平方インチ |
重さ | 300g |
バランス | 320mm (前作:325mm) |
スイング ウェイト | – |
厚さ | 23-26-21mm |
フレックス | RA66 |
ストリング パターン | 16×19 |
長さ | 27 |
CPI | 500 |
グリップ サイズ | 2,3 (※日本国内) |
価格 | 税込 37,400円 |
発売予定日 | 2022年9月 |
今作の大きな変更点は、前作325mmだったバランスが320mmへと引き下げ。
これにより300g/320mm/100平方インチの純然たる黄金スペックとして、ライバルラケットとも比較・検討がしやすくなりました。
<CPI:500>
SPEED MP
PRESTIGE MPL
GRAVITY MP LITE
エクストリームMPのCPIは500となっており、同数値の中では最も厚みのあるフレームとなっています。
前作からの変更点
基本的に前作の設計は引き継ぎつつ、AUXETIC搭載、バランス変更、ストリングピッチ変更を実施。
小さいけれど、確実に変化が現れそうなポイントをいじってきましたね。
特徴:スピングロメット+AUXETIC
EXTREMEシリーズの代名詞とも言える、開口部が大きいスピングロメットをフレームトップ側ストリング6本に採用。
サイドのグロメットも前後に伸びた長方形のようになっており、ストリングのたわみが出やすくなっています。
ストリングが溝に隠れるタイプのグロメットなので、空気抵抗は比較的抑えめに感じます。
他シリーズでも採用されているAUXETICを搭載し、更なる安定性やパワーを追及したモデルになっています。
打球感:軽快だけど若干つかむ感覚
フレームのしっかり感から生まれるはじき出すような軽快さがありつつも、軽いスイングでストリングがたわむ感覚もありました。
エクストリーム特有のビッググロメットがこの掴む感覚を生み出していると言えるのかも。
ピュアアエロ2022より手応えは軽く、SX300と比べても若干乾いたシャープ寄りな打球感と言えますね。
若干たわみによるだるさを感じる場面も。
ファントムタッチ+ゴールドリアクトのハイブリッドでテストをしてみると、弾きは良いのですがフラットサーブやチャンスボール打ち込みの際に思ったより球速が出にかったですね。
ストリングのたわみがダルさに感じられ、振ってる割に球が走りにくい印象に。
パワー自体はしっかりありつなぐボールの質には問題ないので、セッティングの微調整でもっと良くなりそう。
性能:スピン特化というよりも汎用型
反発力 | +1 |
パワー | +1 |
ホールド感 | +1 |
弾道の高さ | +1 |
トップスピン | +1 |
スライス | 0 |
安定性 | -1 |
操作性 | 0 |
振り抜きやすさ | 0 |
快適性 | +1 |
※-2から+2までの5段階で評価
サービス:回転による変化がつけやすい
ボールをつかむ、そこから回転へと変換する感覚はつかみやすいので、スピンからスライスまで打ち分けはしやすかったですね。
逃げるスライス、弾むスピンなど、状況に応じた打ち分けはしやすいですね。
バランスが320mmになったこともあってか操作は楽で疲れにくいです。
重りを少し足してパワーを出したいところはあるかもしれません。
ストローク:アシストが強く中弾道が安定
最も打ちやすいのはほどよく球速が乗った、ほどよく高め=中弾道のトップスピン。
ネット上2メートルくらいを通過させるイメージで打つと、安定して相手コートの奥側に着弾させることが出来ますね。
SX300より若干低め、アエロ2022と同等か若干高めの弾道が打ちやすく感じます。
無理に球威でゴリ押しするというよりも、安定したショットでしっかり打ち合いつつ主導権を握っていくという感じですね!
スライスは想像以上に食いつく感じが強く、少し押しを加えられるようなイメージですね。
ボレー:実はかなり打ちやすくてびっくり
操作性が高まったことでネットプレー全般の快適性は上がったと思います。
何ならボレーが一番打ちやすい・快適と感じた・・・と言っても過言ではないかもしれません。
まず優れている点は、ある程度スイートエリアを外し気味に打っても感触や飛びがあまり変化しないというところ。
とにかく当てれさえすれば安定した食いつき感と飛びを出してくれるので、ダブルスの速いテンポでのボレーでもかなりの安心感。
エクストリームMP2022の動画はこちら!
無謀にもいきなりシングルス実戦形式で試してきました!
ここが好き:軽快さと汎用性の高さ
スピン系黄金スペックとされるようなラケットの中では軽快な打球感となっていて、アシスト感もあって疲労が蓄積にくいのは試合数をこなしたい人には魅力でしょう。
プレースタイルを選ばない汎用性の高さも高評価ポイントで、状況に合わせて球種・弾道を変えられるのは大きな武器。
ここがイマイチ:若干だるくパワーロスする感覚
性能的に大きな欠点は見当たらないものの、強く速いボールを打ち込もうとするとストリングのたわみが大きくなりダルさ・パワーロスする感覚が強まるのはイマイチなポイント。
少し柔らかめのストリングでテストしている影響もあると思うので、テンション調整なども含めてベストバランスを探ってみたいと思います。
ライバル比較:スピンコンセプト内での立ち位置は?
ライバルとしては各社のスピンコンセプトのラケットたち。
EXTREME MPを選ぶ理由はこれ。
・クセの少ない使用感/性能
・軽快さと食いつきのバランス
・独特で可愛い配色
それぞれに特徴を持っているスピンコンセプトラケットの中にあって、エクストリームMPは癖のない使用感・性能が魅力の1本と言えます。
アエロ2022より軽快で扱いのハードルが低く、SX300ほど強い持ち上がりでもなく、VCORE100ほど先端寄りで打つ必要もない、BEAST MAXほどスピン性能は尖ってない・・・強烈な個性はないけれど減点も非常に少ないラケットと言えるでしょう。
セッティング:試行錯誤中
ポリツアーストライクxポリツアープロ、ポリツアープロxゴールドリアクトというハイブリッドでテストしてきたのですが、どの程度ストリングをたわませるか?がキーポイントになる感じですね。
硬めのストリングならシャープさが増し、柔らかめのストリングにすると緩めのスイングでもたわみを感じやすくなります。
ただ柔らかめのストリングは球離れが悪く飛びが出にくかったので、スピードも出したい場合にはある程度硬さのあるポリエステルなどを選んだ方がショット的には良くなりそうです。
エクストリームMPの購入はこちらから
実勢価格は2.9万円ほどで、タイミング次第では20%クーポンが出ていることがあるのでそこが狙い目!
現行エクストリームの淡い・くすみ系のカラーを再現したラケットバッグも用意されています。
エクストリームラインのラケットバッグもありますが、個人的には黄色の発色が良いこちらのバッグオもススメ。
まとめ:HEAD EXTREME MP 2022
・あっさりした癖のない打球感/性能
・軽めの手応えで振りぬきやすい
・緩めのスイングでもたわみを感じる
・中弾道スピンが深くまとまる
・操作性は平均以上
・オールラウンドに使える1本
・減点の少ないラケット