・スペック的には前作同様な特徴
・DUNLOPのテクノロジー満載!
・弾きは強いが打感は硬くない
・スピンはもちろん汎用性が高い
・EXバイトでスピン特化もあり
・発売は2025年1月11日予定
今回インプレするのはフルモデルチェンジとなった『DUNLOP SX300(2025)』です!
ダブルス | ・○・・・ | シングルス |
ボレー | ・・○・・ | ストローク |
低弾道 | ・・・○・ | 高弾道 |
多彩さ | ・○・・・ | 安定性 |
柔らかい | ・・○・・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・○・・ | スパルタン |
シャープな弾きによるアシストがありつつ、優れたスピン性能や扱いやすさを感じられるスピン系ラケットの最高峰。
デザインはかなりビビッドになったことで好き嫌いが分かれる部分はあるものの、ダンロップらしい着実な進化・改善によってこれまで以上にオールラウンドにプレーしやすくなった1本です。
メリット |
弾きによるアシストや飛びの良さ 弾きつつもスピンが掛かる 振り抜きが良くスイング速度が出る 弾道の調整がしやすい 想像以上にオールラウンド |
こんな人にオススメ |
スピンを軸にコート全体を使いたい 弾きによるアシストが欲しい人 現行アエロより飛びが欲しい人 EZONEよりもスピンを掛けて打ちたい人 |
SX300が約3年ぶりにモデルチェンジ
スピンの掛けやすさ+パワフルさを体感しやすい、スピンコンセプトモデルとしての王道ラケットだと感じられる1本だった前作のSX300(2022)。
そんなスピン系ラケットの筆頭であるSX300が約3年振りにモデルチェンジ。
これまでの黄色+黒のシンプルなツートンから、新型SX300は黒+蛍光イエロー+緑(アースティール)という3色のデザインに。
CXもLXも3色になっており、ダンロップのラケットは3色でデザインという共通した意匠になっていくようですね。
スペック/仕様
モデル名 | DUNLOP SX300 (2025) |
フェイス サイズ | 100 inch2 |
重量 | 300 g |
バランス | 320 mm |
フレーム 厚さ | Max 26 mm min 23 mm |
長さ | 27 inch |
フレックス (RA値) | ※非公表 |
ストリング パターン | 16×19 |
グリップサイズ | 1,2,3 |
発売予定 | 2025年 1月11日 |
価格 | 38,500 |
SX300はいわゆるスピン系黄金スペックの数値となっていて、カタログ上の数値は前作から変わっていません。
ただ今回からRA値は非公表に変わったというのが大きな違いですね。
というのもこれまでダンロップはRA値をカタログに掲載していましたが、RA値が高め=打球感も硬いと思われて敬遠されてしまう傾向もあったからとのこと。
ダンロップ製品はRA値が高くても打球感は柔らかいものが多かったとは思うのですが、数字を見て選択肢から外されてしまうというリスクを回避するための仕方がない処置かなと個人的には思います。
特徴・コンセプト
https://sports.dunlop.co.jp/tennis/contents/2025sx/tech.html
この新型SX300なんですが、ハッキリ言ってテクノロジーはてんこ盛り過ぎて全部書き出して解説するのは無理なレベル。
キレイにまとめられた公式サイトの解説を見て下さい。笑
ここでは前作から大きく変わったポイントだけピックアップしていきますね。
前作からの変化:ヨーク部のグロメット径拡大
前作から大きく変わったのは主に上記の4点。
これまでフレームトップ側のスピンブーストグロメットがSXの代名詞的テクノロジーでしたが、今回は6時方向(ヨーク部分)のグロメットの直径も約1.6倍となってストリングの可動性が向上。
剛性面に関しては全体的に引き上げられており、これまで以上のパワーを確保。
ただフレームが硬くなっただけでは打感も硬くなってしまうのを、ストリングの可動性の向上やバイブロシールドによる減衰性の向上によって快適なフィーリングを実現。
打球感:弾きは強いが硬くは無い
柔らかさ | -1 | カチッとした印象 |
打ち応え | 0 | 軽やかに飛ばせる |
スイート エリア | 0 | 広いというかブレない |
弾き感 | 2 | シャープに飛ばせる |
安定感 | 1 | ブレは少なく安心 |
減衰性 | 0 | 不快感はない |
快適性 | 0 | 総じて問題なし |
今回はしっかりとした硬さのあるエクスプロッシブ・スピン1.25㎜が張られたものをテストしてきました。
フレームのブレない剛性の高さは感じるものの硬質感は控えめ。
ストリングのたわみやすさ、バイブロシールドがしっかり効いていそうな感じがしました。
前作よりもパワーロスは少ない感じがしますし、新型の方が無理なくスピン系ショットを打てそう。
「もっと食いつきが欲しいな」ってなればエクスプロッシブ・バイトを張れば問題ないかと思いますね。
同カテゴリーの中では軽やかな打感
同等スペックのラケットと比べても打感が極端に硬いという事は無く、一瞬のたわみ感から軽やかに弾いて飛ばしてくれる打感は好印象。
変な粘っこさ、極端な衝撃というのもなく、割とクセの無いフィーリングだなと思いますね。
フィーリング的にはEZONE100を少しカッチリさせたようなイメージが近く、インパクト時の手応えも若干軽めになっているかなと思いますね。
ピュアアエロ2022は打ち応えが重めになったので、一般プレイヤーの多くは新型SX300の方がブンブン振り回してスピン系ショットを打ちやすく感じられるはず。
性能:スピンは十分だが汎用性が改善
ストローク | 2 | 非常に扱いやすい |
ボレー | 1 | 弾くので打ちやすい |
サーブ | 1 | 楽に回転と速度が出る |
フラット | 1 | 意外と打ちやすい |
ドライブ | -1 | SWが低いのか球威△ |
トップスピン | 2 | スピンが打ちたくなる |
弾道の高さ | 1 | 持ち上げやすい |
スライス | 0 | 無難にさばける |
パワー | -1 | 少しだけ重み欲しい |
操作性 | 1 | 楽に操作が可能 |
振り抜き | 1 | ヘッドが良く回る |
前作同様にスピン系のストロークが打ちやすいのはもちろん、剛性が上がったことでフラットなストロークやボレーなどオールラウンドに打ちやすくなった印象です。
ストリングの可動性が高いのでセッティング次第で印象は大きく変わるかと思いますが、フレーム自体のパワーは十分にあるので選択肢はかなり広く取れそうです。
サーブ:取り回しの良さが〇
ストラングでスイングウェイトがSW307と若干軽めなこともあってか、サーブでもヘッドが楽に回って来てくれるのが印象的。
反発力と回転の掛けやすさが相まって、無理なく回転系のサーブを打つことが出来ました。
スピードも出せるのだと思いますが、個人的には色んな種類の回転を駆使して相手の打点・タイミングを外すような配球をしたくなるラケットでしたね。
ストローク:意外と合わせるフラットも良い
弾く感触があるため、極端に高い弾道+高回転というよりもスピードのあるスピン系ストロークが一番気持ち良く打てる感じでしたね。
面を合わせるように打つフラット系が想像以上に打ちやすく、フレームの剛性が生み出す反発力が良い方向に作用しているのだろうと思います。
スライスはコンパクトにブロックするような打ち方と相性が良く、逆に大きく乗せて運びたい人にはコントロールしづらく感じられそう。
ただ唯一気になったのは重みが少ない(※ストラングでSW307)からなのか、球威を出す為にはブンブンしっかり振り回す必要がありました。
ボレー:コンパクトに合わせて飛ばせる
フレームの剛性が上がったのはボレーには大きなプラスになっていて、コンパクトに合わせるだけでパンッ!と気持ち良く弾いて飛ばしてくれます。
取り回しも良いですし反発力も良好、しかも回転系のサーブも打ちやすいということもあってダブルスでサーブ&ボレーを使う人にはとても良い武器になりそうな予感がします。
総合評価:性能的には隙が無いかも
ダブルス | ・○・・・ | シングルス |
ボレー | ・・○・・ | ストローク |
低弾道 | ・・・○・ | 高弾道 |
多彩さ | ・○・・・ | 安定性 |
柔らかい | ・・○・・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・○・・ | スパルタン |
軽く使った時点での評価ではありますが、総じて性能バランスが良い隙の無いラケットになっていると思います。
高い弾道+高回転という点だけにこだわるなら前作+EZバイトというセッティングの方が良いかもしれませんが、実戦における多彩さやプレーしやすさという意味では新型の方がフィットすると感じる人が多そうな予感。
EZONE100に近い打感と飛び感がありつつEZONE100以上のスピン性能、ピュアアエロ2019に近いパワーとスピン性能がありつつピュアアエロ2019以上のアシスト、という感じで言葉にすると「えぇめっちゃ凄いじゃん」ってなりそうな1本なんですけど嘘じゃないです。笑
軽やかな飛び、スピン性能、汎用性、これらを高いレベルで実現したラケットを探していた人はぜひ試してほしいモデルです。
メリット:スピン+汎用性
・弾きつつもスピンが掛かる
・振り抜きが良くスイング速度が出る
・弾道の調整がしやすい
・ボレーも打ちやすい
・想像以上にオールラウンド
スピンを掛けやすい、でも全体的に使いやすい、そんな表現がピッタリくるのが新型SX300。
シングルスでも問題なく使えるのですが、僕個人はダブルスの方がラケットの持つメリットや魅力を感じやすいと思いますね。
高さや角度を操る多彩なストローク、相手の打点を外すスピン系のサーブ、シャープに決めれるボレー。
オールコートに活躍出来る1本かと思います。
デメリット:好みの分かれるデザイン
・球威が若干出にくい
性能的にはあまり隙がないのですが、デザイン的には主張が強くなり好みが分かれるところかなと思いますね。
僕も最初見た時は「えぇ・・・?」ってなりましたが、見慣れてくると違和感はかなり少なくなりますし、オンコートで見るとそこまでどぎつい感じはしなかったです。
あとは取り回しが良いものの重みによる球威が出る感じは控えめなので、個人的には少し加重して調整したいかなという印象でした。
ライバル:スピン系としては覇権の予感?
【ライバルラケット】
・ピュアアエロ2022
・VCORE100
・エクストリームMP
・EZONE100
・BOOM MP など
スピン系黄金スペックはもちろん、EZONE100のような黄金スペック、BOOM MPのような扱いやすい汎用型ラケットもライバル候補。
個人的にはスピン系カテゴリーの覇権ラケットはこのSX300シリーズだと予想してます。
というのもピュアアエロ2022はスピン系というよりもハードヒッター向けになりましたし、VCORE100は特別スピン性能が高いという感じもなく、エクストリームMPに関してもどちらかと言えばHEADのパワー系としての存在価値の方が強め。
そんな状況なのでスピンの掛けやすさや飛びの良さがしっかり感じられるSX300は、スピン系カテゴリーの魅力を最大限に体現したシリーズとなっています。
相性の良いストリング(ガット)
新型はしっかりした剛性があり、今回テストしたエクスプロッシブ・スピンを合わせればカチッとした弾きによりスピードの乗ったスピン系ショットが可能。
逆に今作の弾きが強すぎる・弾道の持ち上がりが弱いと感じた人はエクスプロッシブ・バイトがオススメ。
柔らかく食いつきも強めなので飛びやスピード自体は若干抑えめになりますが、ボールの引っ掛かりが強烈で高い弾道も出しやすいですね。
個人的には丸形ポリのポリツアーファイアを張ってみたいかなと。
反発力によるアシスト、引っ掛かり感は抑えて前方向への飛びを強調、スピードスピンを打ちやすいラケットとしての運用が出来そうな予感。
スピンに固執せず、パワーのあるラケットとして使うのも良いと思いますね。
発売日は2025年1月11日予定
新型SX300の発売は2025年1月11日の予定となっています。
予約はスタートしていますので、スピン系ショットで相手を翻弄したい人はポチッとしておきましょう!
同色のラケットバッグも発売されます!
新型SXと同じ配色のラケットバッグも発売予定となっています。
ラケットバッグだとこの配色は凄く良い感じに見える・・・!笑
まとめ:DUNLOP SX300(2025)
・スペック的には前作同様な特徴
・DUNLOPのテクノロジー満載!
・弾きは強いが打感は硬くない
・スピンはもちろん汎用性が高い
・EXバイトでスピン特化もあり
・発売は2025年1月11日予定