・モンフィス使用モデル
・とっても素直なラケット
・柔らかめの打球感
・18×20らしい低めの弾道
・外しても硬さを感じにくい
・当然楽はできない

モンフィスが2022年から使用を開始した「アルテンゴ・TR960コントロールツアー18×20」をインプレッション!
モンフィスほどのフィジカルがなくても、十分旨味を感じ取れる素直なボックス系薄ラケに仕上がっています!
メリット | デメリット |
・柔らかい打球感 ・減衰性に優れている ・クセがなくて素直 ・スピードは出せる ・弾道を抑えられる |
・公式ストアが品切れ中 ・擦るスピンはNG ・アシスト感はない |
ARTENGO TR960 Control Tour18x20
(アルテンゴTR960コントロールツアー)


アルテンゴ(ARTENGO)のラケットの中でも、最も競技志向の強いモデルとして発売開始されたのがこのTR960 Control Tour 18×20。

全体はマット仕上げでサラサラとした手触りになっていて、塗装のクオリティは良好だと感じました。

グロメットなど樹脂パーツはかなり薄く、本当に最低限ストリングとフレームがぶつかって切れないように保護しているだけ・・・という印象。




エンドキャップは真っ黒で非常にシンプル。
グリップ内部には凹形のくぼみがあって、そこにグリップのウレタンが入り込むような作りになっていました。



モンフィスが2022年から使用を開始して復調したラケット!
モンフィスがアルテンゴと契約締結するにあたり、彼から出された様々なリクエストに応えて作られたのがこのTR960 Control Tourというテニスラケット。

モンフィスがこれまでに使用してきたWilson BLADEやHEAD Prestigeにも通じる、ピュアな競技者向けのモデルとなっています。
スペック:競技者向けのハード系スペック


モデル名 | ARTENGO TR960 Control Tour 18×20 |
フェイス サイズ | 630cm2 (97.6inch2) |
重量 | 305g |
バランス | 315mm |
スイング ウェイト | 285 |
フレーム厚 | 22mm フラット |
フレーム 長さ | 27インチ |
フレックス | 65 |
ストリング パターン | 18×20 |
グリップ サイズ | 2,3 |
価格 | 税込 22,900円 |
カタログスペックでは97.6平方インチ、305g/315mmになっており、CX200やブレード98などとほぼ同等のスペックになっています。

「クラシカル」と「正統派薄ラケ」形容できるスペックとフォルム。
フレーム厚は22mmフラット、そして正面厚は10mm前後と非常に薄くなっており、優れた振り抜きの良さを体感することができます。
実測値:RA60程度だったのでしなやか系
重量 | 308.5g |
バランス | 318mm |
スイング ウェイト | 283 |
フレックス | 60 |
いつもお世話になっているRise Tennis Service(RTS)さんにお願いして、購入した個体のスペックを計測して頂いた結果がこちら。
特に気になったのはRA60と若干カタログ値よりも低め(※計測機器により数値の誤差はあります)になっていて、大きくしなるのではないかと予想されますね。
インプレ:めっちゃ素直な使い心地のボックス系

食いつき・ノリ
反発力
打ちごたえ
弾道の高さ
振動減衰
振り抜き
取り回し
打球感:ゆっくり振っても柔らかさを感じられる

今回はルキシロン・アルパワー1.25mmを45ポンドで張り上げ。
普段なら結構硬く感じやすいアルパワーを張っても、十分柔らかく快適な打球感でした!
しなりが大きく、ボールを乗せる・押すという感覚が出やすく、特にフラット系で捉えた時に気持ち良さがMAXになります。笑
またアルテンゴのラケット全体に共通する部分でもあるんですが、このTR960も振動の減衰性が非常に優秀。
振動止めを使わない方がこのラケットのフィーリングを感じとりやすいのでオススメです!
性能:押しが加えられるのでスピードは出やすい
【TR960でサービスゲーム】
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) August 9, 2022
22mmフラット+肉薄なボックス系+18×20というなかなかハード系なこのラケット。
横Dさん・Nさんペアを相手に、かなりの苦戦を強いられるも何とか新フォームのサーブを軸にキープ😳
サーブとボレーに関しては期待値以上、ストロークは予想通りハード!って感じでした! pic.twitter.com/1R6va5YTZX
サービス:フラット系でガンガン打っていける
RA60でしたがしなり過ぎてボールが出ていかない・スピードが出ないということはなく、厚い当たりで捉えれば十分に球威を出すことが出来ます。
一方でキックサーブは難しく、2ndサーブでも厚い当たりで捉えて深さ・伸びを出してレシーバーに攻撃をさせない意識が必要になるかもしれません。
ストローク:低めの弾道でしっかり打ち込める
18×20のストリングパターンらしく、低く推進力のあるボールを打ち込みやすいのが最大の特徴。
フレームがしなやかでボールが食いつくため、力のある男性であれば少し高めの弾道のスピン系も打ちやすいと思います。
(とは言え僕にはきつかったです)
スライスはタッチが出しやすく、長短の調整がしやすいのもGOOD。
ただやはりアシストは少なく油断するとボールが浅くなりがちなので、しっかりパワーをボールに伝えてあげる必要はあります。
ボレー/スマッシュ:ごまかし効かないスパルタ感
操作性は悪くはないのですが、ボレーやスマッシュはちょっと厳しい印象。
フラットで捉える・押して飛ばす感じの打ち方が必要で、コントロール重視で打つのが吉。
ダブルス前衛のブロックするようなボレーには不向きかもしれません。
インプレッション動画はこちらをチェック!
セッティングのポイント:少し硬め+弾きのストリング

フレームが非常にしなやかであるため、あまり柔らかいストリングを張ってしまうと球威が出にくくなってしまうと思われます。
今回張ったアルパワーもある程度ハリがあって相性は良く、ハリのあるポリツアーストライクやG-TOUR1も相性は良さそうです。
ライバル比較:BLADE98 18×20
スペック的にもそっくりなのがウイルソンのブレード98 18×20ですね。
フレーム断面形状に違いがあるものの、性能的には近いところにあると思います。
おそらくですがしなりの大きさ・打球感の柔らかさならTR960CTが優位、対ねじれ剛性や実践での球威の出しやすさはブレードが優位、という感じになるでしょう。
まとめ:TR960 Control Tour 18×20
・モンフィス使用モデルのTR960CT
・非常に素直な使い心地のラケット
・スペックから想像した通りの感触
・柔らかい打球感と優れた減衰性
・フラット系でスピードが出しやすい
・スピン系で楽につなぐのは難しい
・ハリのあるストリングがおすすめ!