・290g/325mmのスペック
・軽さを活かして振り回せるラケット
・CX200よりもしっとり感は少し控えめ
・自由度が高く幅広い戦い方が可能
・カスタムベースとして使うのがベター
今回インプレするのは軽量+ボックス系薄ラケの『ダンロップ CX200LS(2024)』です!
ダブルス | ・・○・・ | シングルス |
ボレー | ・・○・・ | ストローク |
低弾道 | ・・○・・ | 高弾道 |
多彩さ | ・○・・・ | 安定性 |
柔らかい | ・○・・・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・○・・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ・・○・・ | スパルタン |
メリット |
振り回しやすく回転も掛けやすい 弾道を上げたり下げたりしやすい 速いテンポでも遅れにくい CX200(305g)より自由度が高い カスタムベースにしやすい |
デメリット |
SWが約265と低くパワー不足 軽い分だけ振り続ける必要がある |
CX200LSはCX200と同じモールドですが290g/325mmと軽量設計になっているので、スイングの自由度が高く色んな回転や弾道を作り出しやすいスペックになっています!
DUNLOP CX200LS (2024)
ダンロップの名作である300GやM-Fil300など300系列のスペックを継承しているのがこのCX200LS。
CX200とモールドは共通ですが、重量とバランスが290g/325mmになっているのでジュニア選手や女性プレイヤーでもトライしやすい設計になっています。
スペック/仕様
モデル名 | DUNLOP CX200LS (2024) |
フェイス サイズ | 98 inch2 |
重量 | 290 g |
バランス | 325 mm |
スイング ウェイト | (約265) |
フレーム厚 | 21.5 mm 均一 |
フレックス | RA65 (前作64) |
ストリング パターン | 16×19 |
グリップサイズ | 1,2,3 |
発売予定 | 2024年 1月13日 |
価格 | 37,400円 (税抜34,000円) |
スペックはほぼ前作を継承していますが、細かい部分ではRA値(フレームのしなりにくさの指標)が僅かに上がっています。
「RA値ってなに?」という方は下記リンクをチェックしてください。
スイングウェイトはライズテニスサービスさんで計測して頂きましたが、ストラング(ストリングが張られた状態)でSW295となっておりフレームのみではSW265前後と推測されます。
ピュアストライクチーム(2019)が285gでSW265でしたので、CX200LSもカスタムベースとして考える方が良いかもしれませんね。
特徴・コンセプト
ショットの振り抜きと操作性を重視するプレーヤーに。
「CX200」の軽量バージョン。パワーとスピン性能を高めた98平方インチの新ボックス形状フレームを採用。
https://sports.dunlop.co.jp/tennis/products/racket/24cx200ls.html
CXラケットならではのしなりとホールド感で、ハイレベルなボールコントロールを可能にし、鋭い振り抜きで、どんなショットもしっかりと打ち込める軽量アスリートモデル。
前作からの変更点、新たに採用されているテクノロジーなどの詳細はこちらの記事で解説しています。
インプレ
ストローク | -1 | ブンブン振り回せる |
ボレー | 0 | 少しだけ押し込まれる |
サーブ | 1 | 操作しやすくて楽 |
フラット | 1 | 打ちやすい |
ドライブ | 0 | 伸び感が少ない印象 |
トップスピン | 0 | CX200よりも掛けやすい |
弾道の高さ | 0 | スイングで調整しやすい |
スライス | 0 | 重み不足な印象はある |
反発力 | 0 | 弾く感覚は抑えめ |
パワー | -1 | 威力不足を感じる |
ホールド感 | 0 | CX200より控えめ |
安定性 | -1 | 軽さはデメリットに |
操作性 | 2 | 非常に快適 |
振り抜き | 1 | 振り回しやすい |
減衰性 | 0 | 問題なし |
快適性 | -1 | 重み不足を感じる |
打球感:CX200に近いがしっとり感は控えめに
打球感はCX200とほぼ同等の柔らかさですが、CX200LSの方が軽量なので少ししっとり感が控えめになっているかなという感じ。
(使用したストリングはアイコニック・オール130とKPI PRO TOUR123)
性能:調整のしやすさは抜群
290g/325mmのスペックは操作がしやすく、スピン量や弾道の調整が非常にしやすいのが大きな特徴。
サーブ:振りやすさがプラスに作用
オーバーヘッド系の操作性も高く、サーブも楽に球速を出すことが出来ました。
ただ他のスペックと比べると、軽さゆえに振れ過ぎてしまって不安定になってしまいそうな予感もしました。
ストローク:自由度が高いがスイング速度への依存度高め
CX200よりも振り回しやすくなったことで、高い弾道のスピンを打ったりアングルに落とすようなショットも打ちやすくなっています。
フラットからスピンまで幅広いショットをラケットを振り回して打ち込む楽しさがありましたね。
ただし重みやSWが不足している感は否めず、ボールの飛びはスイング速度への依存度が高いと思いますね。
ボレー:打ちやすいけど強い球には押されがち
操作性が高く、飛びも落ち着いているのでボレーも捌きやすかったです。
ただCX200に比べると15g軽くなっている事もあり、強いボールを受けた時の安定性や安心感は一歩劣るかなという感じでした。
メリット・デメリット
メリット |
振り回しやすく回転も掛けやすい 弾道を上げたり下げたりしやすい 速いテンポでも遅れにくい CX200(305g)より自由度が高い カスタムベースにしやすい |
デメリット |
SWが約265と低くパワー不足 軽い分だけ振り続ける必要がある |
軽量になった事でラケットを振り回しやすくなっており、それがショットの自由度を引き上げる要因になっています。
速いテンポでも遅れにくいですし、様々な攻め方・展開の仕方を使えるラケットだと思います。
カスタムベースとして考えるならアリ
ただノーマルで使うには少し打ち負け感が強い所もあり、特に中上級以上のしっかりとした打ち合いになるとノーマルではちょっと厳しいかなといった所。
CX200も305g・SW270前後と推定パワーは小さめなので、CX200LSをカスタムベースにして300g前後でも十分なSWのあるラケットに仕上げるという方が使いやすくなりそうな予感がします。
個人的・総合評価
Embed from Getty ImagesこのCX200LSというラケットを語る時にいつも思い出すのが300GやM-Fil300、エアロジェル300などの300系列のラケット。
端的に言えばCX200LSはこういった“300系列”の正統後継ラケットとして使えるのか?というところが気になるんですよね。
時代もラケットのトレンドも変わっているとは言え、今回打った限りではちょっと厳しいなぁというのが正直な感想。
というのも300系列の良さって軽いから振り切れる、軽いけど打ち負けない、どんどん攻めていける・・・そういう部分だったと思うんですよね。
そういう強みをCX200LSには感じられなかったですし、個人的にはノーマルのまま使うのであればスイングウェイトが最低でもSW280以上は欲しいところ。
ですのでCX200LSはCX200のカスタムベースとして考えるのが一番現実的なんだろうなと思いますね。
ライバルラケットの比較
【ライバルラケット】
・プロスタッフ97L v14
・エレベートLITE v3
・イーゾーン98L
・ブイコア98L など
面100未満で300g以下のモデルはかなり希少なスペックとなっており、一番近いのはプロスタッフ97Lかなと思います。(※BLADE98に軽量スペックは展開されていないんです)
ELEVATE LITEもスペックには共通点が多いのですが、バランスが335㎜ということもありこちらはかなり尖った軽量スペックといった所。