・TOUR98が新たに登場!
・BOX感9割のしなやかラケット
・95に実用性を足した使用感
・精度の高いコントロール
・使い手の技量を素直に反映
・人気が出そうなスペック
・発売は2022年11月頃
新作ラケットが発表されるとチェックせずにはいられないテニスマニア:コトウダマサト(@advntg_kotodama)です。
モデルチェンジが行われたプリンスの人気シリーズ:TOUR(ツアー)に、新たに追加されたスペックである『TOUR98 2022年モデル』を徹底解説&インプレッション!
シンプルな白黒の配色だった前作(2020年モデル)から一転、新型TOUR98は光沢のあるホワイト&オレンジのポップなデザインへと進化。
TOUR100よりもボックスに近い形状が採用されており、特にボックス系に慣れ親しんできた世代にはたまらないフォルムに仕上がっています!
実用的なボックス系フレームを探していた人にはすごく刺さるモデルです!
反発力は若干控えめになっているので自分からしっかり振っていくプレイヤー向きですが、食いつきやタッチの良さ・コントロールのしやすさなどを求めるスキルフルなプレイヤーにもフィットするラケットになっています!
メリット | デメリット |
・しなやかで柔らかい打感 ・コントロールのしやすさ ・振り抜きの良さ ・伸びのあるドライブ ・スライスも打ちやすい ・食いつき、乗り感が良い |
・アシストは控えめ ・高い弾道には不向き ・振り抜ける人向け |
この記事では『Prince TOUR98 2022』を徹底的に解説させて頂きます!
・実用性のあるBOX系が欲しい
・ドライブを打ち抜きたい
・押して滑らすスライス欲しい
・面積100未満の振り抜きが好き
・しなりを感じながら打ちたい
Prince TOUR98 2022年モデルが新登場!
バランスの良い性能・使用感によってジワジワと着実に人気を高めてきたプリンスTOURシリーズが、ポップなデザインをまとって新登場!
スペックごとに異なるカラーリングが採用されており、競技志向のラケットでありながらも”ラケットを選ぶ楽しさ“を体現したモデルとなっています。
そして今回の記事で取り上げるのは、今回のモデルチェンジで新たに追加されたTOUR98!
艶ありのホワイト+オレンジは可愛いさも感じる配色となっていて、競技者向けなスペックとのギャップが面白いラケット。
前作ではフェイス内側は真っ黒に塗られていましたが、今作は全体が白地になったことでより明るく爽やかな外観になっています。
シャフト部分に注目してみると『TOUR100よりもボックスっぽいけどTOUR95よりは少しラウンド感のある形状』という印象。
発色の良さ、手触りの良さなど、新型の爽やかなデザインはかなり好印象ですね!
TOUR98のスペック/仕様
モデル名 | TOUR98 |
フェイス サイズ | 98inch2 |
重量 | 305g |
バランス | 315mm |
スイング ウェイト | 290 |
フレーム厚 | Max 23.5mm min 21mm |
フレックス | RA60※ |
ストリング パターン | 16×19 |
パワー レベル | 800 |
グリップサイズ | 1,2,3 |
発売予定 | 2022年11月 (予定) |
価格 | 34,000円+税 |
※RA値はライズテニスサービスさんにて、ストリングが張ってある状態で計測してもらった実測値となります。
前作にはなかった305g/315mmのスペックを採用(※今作のO3 100も305gに変更)し、98平方インチ市場の”ど真ん中”という印象。
ストラング状態でのRA値は約60で、前作TOUR100が62,63だったことを考えると若干低めの設計になっているようです。
<パワーレベル>
1100:BEAST MAX
1025:BEAST100/DB100
900:PHANTOM F1
850:TOUR100(310)
825:PHANTOM100
800:TOUR98
790:Pグラファイト100
770:Pグラファイト97
750:TOUR95
プリンス独自の指標であるパワーレベルは800で、ファントムグラファイト100よりわずかにパワフル、ファントム100よりはわずかに控えめなパワーといったところ。
ボックスっぽさ+スリムで薄い正面厚
TOUR98のシャフト形状はボックス8割・ラウンド2割という印象。
95はほぼ10割ボックス、100はボックス5割ラウンド5割という感じだったので、外観からもこれまでのTOURシリーズとの違いを感じます。
シャフト中央部分の正面厚は98が最もスリムになっています。
(※98:11.6mm、95:12.7mm、100:13.0mm)
一方でフレーム厚は若干厚みがプラスされて23.5mmとなり、フェイス部分の過剰なしなりを抑えてパワーを加えようとする意図が見て取れます。
シャフトの付け根部分も形状が他スペックとは異なっており、かなり薄ラケっぽい意匠に感じました。
ここが変わった:新たにP.V.S搭載
プリンスBEAST2021に搭載されたP.V.S(Purify Vibration System)。
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) July 22, 2021
高分子エラストマーの働きで振動を抑えてくれます👍
実際打ってみましたが、前作より打球感が少しスッキリしているように感じました🤔
そしてこの高分子エラストマーが入った素材、かなりお高いとの事でした😆笑 pic.twitter.com/Y5mz9LSsOX
BEAST、ファントムなどにも採用されているP.Vシステム(Purify Vibration System)を新たに採用。
無駄な振動をカットしてくれるので、クリアで心地良い打球感へと導いてくれるテクノロジーですね。
既存のフレームにただ新素材を足しただけでは重量やバランスが変わってしまうため、改めてカーボンの配置・レイアップを調整しているそうです。
インプレ:かなりボックス系っぽい使用感!
食いつき・ノリ
反発力
打ちごたえ
弾道の高さ
振動減衰
振り抜き
取り回し
【TOUR98】
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) July 29, 2022
・柔らかくしっとりした打感
・乗せて押せる感触
・スライス良いねぇ
・ボックスっぽさ90%
・100よりは95寄りな印象
・チョリチョリは許されないw
・オレンジ色が意外とイイ
・弾道は低め
新スペックで期待値高いモデルですが”普通にイイ感じ”と思わせてくれるのがやっぱTOURなんだなと😚 pic.twitter.com/eX7qhdS0kN
打球感:しなやかでボールが長い時間乗っかる感触!
実際に打ってみるとハッキリとフレームのしなやかさが感じられ、長い時間ボールと接触してくれる”食いつき・乗りの良さ“が特徴。
しなやかさから生まれるしっとり感もあって、これまでのTOURシリーズにはなかったフィーリングになっています。
(※打球感だけならグラファイトの方が近いかも?)
感覚的にボックスっぽさ90%+ラウンドっぽさ10%で、弾いて飛ばすよりも食いつかせてから前方向に大きく振りぬく・押す方がスムーズにボールが飛んでくれます。
性能:直線的で伸びのあるボールが打てる
性能を端的に表現するなら「ボックスらしさをしっかり出しつつそんなにツラくない」という感じ!
スイングした分がそのままボールに反映される感じで、良くも悪くもプレイヤー側のスキルや体力がハッキリと出るラケットになってます!
サーブ:フラット〜スライスが打ちやすい
インパクトでグッ!と押し込んでスピードを出していくようなイメージで打つと、スピードのあるサーブが打てました!
フラット系とスライス系が打ちやすく、いわゆる”ボックス系薄ラケ”に近いサーブ運用になりますね。
スピンサーブは良くも悪くもない感じですが、ギュン!と跳ねさせるにはかなりのスイングスピードが必要と思っておいたほうがいいですね。
ストローク:重みを生かしたドライブ系が伸びる
フォアでドライブ系を意識して打ち抜いた時は、バウンド後も失速しにくく相手の手元で伸びるようなボールが打てました。
乗りが良いのでスライスも打ちやすく、配球の上手さで勝負するタイプのプレイヤーには非常にフィットしますね。
弾道は低めに出やすいので、ディフェンス時の時間を作るショットでもあまり甘えられないラケットです。
ボレー/スマッシュ:深さを調整しやすい
ボレーの長短が調整しやすく、押して深いボール、食いつかせてドロップという組み立てもイイ感じ!
反発自体は控えめなので決して楽とは言えませんが、95と比べれば格段に許容範囲の広いスペックに仕上がってはいますね!
100よりもしなやか、95よりも実用的!
今回の新しいスペック:TOUR98ですが、100よりもしなやかさがありつつも95よりも実用的な性能に仕上がっているので、痒い所に手が届く1本と感じる人はかなり多いと思います。
100と95のちょうどド真ん中というよりは、95寄りのテイストで実用性をプラスしたっていうのが正確な表現かもしれません。
今回の新型TOURシリーズの全機種打ち比べをしましたが、この98が一番人気が出そうな予感!
TOUR98の動画インプレはこちら!
ボールの飛び出す角度が若干低めになる点や、スライスの打ちやすさなどが映像からも見て取れるはずです!
ボックス系の感触が強くなって、自分の中のボックス系に恋していた”あの時”の気持ちが蘇ってきました。笑
非常に問い合わせが多かったファントムグラファイト97(300g)との違いについても、細かく解説をしてみました。
またぬいさんぽさんのチャンネルでは、おそらくTOUR98の黒塗りと思われるラケットのインプレ動画にて「ディアブロっぽい」という趣旨のコメントがありました。
個人的には・・・弾道の出方やパワー感は似ているものの、打球感としてはTOUR98はしなやか・DIABLO XPはカチッといてるいので別物かな?という印象でした!
ライバルラケット:98平方インチ+305gのゾーン
「98平方インチ+305g」を採用しているラケットは、市場に結構多く出回っている人気のカテゴリーのひとつ。
<98平方インチ+305g>
・CX200
・ピュアストライク16×19
・ピュアアエロVS
・EZONE98
・VCORE98
・エクストリームツアー
・FX500TOUR
・BLADE98
・ファントムF1
・T-Fight305
・TF40
・エレベート
・フォーティーラブXX
その中でも特に比較対象として挙げるならCX200、BLADE98、TF40、フォーティーラブXXのようなボックス系のモデルになるでしょう!
がっつりライバルとして挙げられるのがこのCX200。
TOUR98は重みを生かしてストロークの球威で押しこむプレー、CX200は取り回しの良さを生かしてボレーにつなげるプレーで強みを発揮しやすいのではないかと思います。
BLADE98もボックス形状に曲線をプラスしたフレームという点は似てますね。
わずかにTOUR98の方がしなる量は抑えめ・振動減衰が早いように感じました。
両方を手にもって交互に打ち比べてみたい2本です。笑
フレームの形状・外観は結構似ているTOUR98とTF40。
TF40の方がカチッとしていてしなりが少なく、打球感も比較するとドライで板っぽい印象。
しっかりしなってほしければTOUR98、レスポンスや精度を優先するならTF40かなと。
スペックやフィーリングは結構似ているフォーティーラブXX。
正直に言えばあえてフォーティーラブXXをオススメする強い理由はないので、迷ったらTOUR98でイイと思います。笑
Prince TOUR98 2023:まとめ
・ボックスっぽさ9割のラケット!
・しなやかで柔らかい打球感
・P.V.S搭載で振動止めなくてもOK
・95寄りの感触にアシストをプラス
・一番人気が出そうな予感
・発売は2022年11月予定
発売は2022年11月の予定:予約して待ちましょう!
新型TOURシリーズは9月から順次発売が始まり、98は11月頃の予定となっています!
注目度や最近のプリンス製品の初動を考えると、このスペックは予約をしておいた方が確実かもしれません!
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