男子のランキングTOP100に片手バックは11人
2024年2月26日付の男子ランキングTOP100に、片手バックハンドの選手は11人います。
ランキング | 選手名 | 年齢 | 使用ラケット |
12 | ステファノス チチパス | 25 | BLADE98 18×20 |
13 | グリゴー ディミトロフ | 32 | PROSTAFF 18×18 |
26 | ロレンツォ ムゼッティ | 21 | EXTREME TOUR |
34 | クリストファー ユーバンクス | 27 | T-Fight315 (16×19) |
41 | ダニエル エヴァンス | 33 | PROSTAFF 6.1 18×20 |
55 | ドュシャン ラヨビッチ | 33 | PROSTAFF 6.1 18×20 |
57 | ダニエル アルトマイアー | 25 | EZONE98 |
68 | クリストファー オコネル | 29 | BLADE98 16×19 |
74 | スタン ワウリンカ | 38 | VCORE95D (16×20) |
92 | ドミニク ティエム | 30 | PURE STRIKE 98 18×20 |
93 | アレクサンダー コバチェビッチ | 25 | BLADE98 16×19 |
各選手のランキングと年齢、そして使用しているラケットは上の表のようになっています。
ラケットに関してはペイントジョブなども多い為、極力正確なモデル名を記載するようにしています。不正確な部分もありますのであしからず。
使用ラケットの最多はWILSON、次いでYONEX
ブランド | 人数 | ラケット |
WILSON/ウイルソン | 6 | BLADE x 3 PROSTAFF6.1 x2 PROSTAFF x1 |
YONEX/ヨネックス | 2 | VCORE x1 EZONE x1 |
HEAD/ヘッド TECNIFIBRE/テクニファイバー BABOLAT/バボラ | 1 | EXTREME x1 T-FIGHT x1 PURE STRIKE x1 |
ブランド毎の使用人数はウイルソンが6人と半数を占める結果となっています。
ウイルソン:ブレードが非常に人気
Embed from Getty Images今回の集計で最も使用者が多いモデルはウイルソン・BLADEでした。
チチパスは98の18×20、オコネルとコバチェビッチが98の16×19を使用しています。
スリムな縦長フェイスで片手バックでも振り抜き易いラケットです。
D型断面になっているため剛性やパワーの面で若干のアシストを加えつつも、21㎜のフラットビームでボックス系っぽい自然な使用感も残しているというのが大きなポイントなのかもしれません。
BLADE v9もテストしたのですが過不足ない自然な使用感が非常に心地良く、片手バックハンドプレイヤーとしては見逃せないラケットですね。
ブレードに関してはATPで最も高い使用率を誇るモデルで、片手・両手問わず競技者に愛されるモデルと言えますね。
プロスタッフ:現行タイプと6.1系の2つが存在
今回はプロスタッフを2つに分けて考えています。
ディミトロフが使うのはプロスタッフ97をベースに18×18の特殊パターンを組み合わせていると思われる黒塗りラケット。
そしてもうひとつが6.1系のプロスタッフで、エヴァンスとラヨビッチが使用しています。
こちらはフレームの断面形状がラウンドに近く、ピュアなボックス系よりも剛性やパワーを出しやすいモデルとなっています。
ヨネックスは2人が使用中
[ダニエル・アルトマイアー]
— アドブロ / コトウダマサト(TRUEMAN) (@ADVNTG_kotodama) October 29, 2023
今年のジャパンオープン本戦出場選手に片手バックって(たぶん)2人しかいなくて、アルトマイアーとオコネルだけ。
そんな希少な片手BH、しかもEZONE98ユーザー・・・どうしても見たかったんですが、タイミング良く練習コートに現れてくれて歓喜😍
(ルード<アルトマイアー) pic.twitter.com/q92WwsLI5h
ヨネックスはワウリンカと、そのワウリンカをリスペクトしているアルトマイアーが使用中。
ワウリンカは初代ブイコアの95Dを使っている可能性が非常に高く、ペイントジョブをしながら10年以上同じモデルを使用し続けています。
アルトマイアーはEZONE98を使用中。
一時期はシャポバロフもスイッチしたりしただけでなく、2022~2023年にかけて他ブランドからこのEZONE98にスイッチした選手が非常に多かったのも特徴と言えます。
僕も1年半近く愛用してきましたが、片手バックでもパワーロスが少なくスピンもスライスも打ちやすく感じられました。
ヘッド、テクニ、バボラが一人ずつ使用中
ムゼッティのラケットはBOOMのペイントを施されたエクストリームツアーと推測されます。
2020年中ごろにこのラケットにスイッチしてブレークスルーしたムゼッティは、TOP100の片手バックハンドプレイヤーの中ではダントツで最年少。
片手バックの次世代を担う存在として大きな期待を背負っています。
ユーバンクスが使用しているのはテクニファイバーのT-Fight315で、ストリングパターンは16×19。
ティエムが使用しているのはピュアストライク98 18×20。
怪我から復帰したものの、かなり苦しい時期を過ごしているティエム。
ストリングもRPMパワーと飛びが少ないセッティングになっているのですが、それがケガや不調の遠因になっていないか・・・と思わないでもないところ。