01-ラケットインプレ

【相当変わった】ウイルソン・ウルトラ100v5は安定した深い球でミスが減る!Wilson ULTRA 100 v5(2025) / ラケット・インプレッション

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今回インプレするのは先日発売された『ULTRA100 v5』です!

ダブルス・・○・・シングルス
ボレー・・・○・ストローク
低弾道・○・・・高弾道
多彩さ・・・○・安定性
柔らかい・○・・・硬い
片手バック
打ちにくい
・・○・・片手バック
打ちやすい
スイートエリア
先端寄り
・・○・・スイートエリア
手元寄り
イージー・・○・・スパルタン

ライバルと比較しても突出して柔らかくマイルドな打球感と、前作よりも大幅アップしたスイングウェイトによる飛びの良さを両立したソフトフィーリングなパワー系黄金スペック

とにかくディフェンスからニュートラルな状況でミスが激減、無理せず丁寧に組み立てることでパフォーマンスアップを図れる良いラケット!

アドブロ
アドブロ
アラフォー的オススメラケットBIG3に認定です!

メリット
非常に柔らかくマイルドな打球感
ホールド感によるコントロール
合わせるように打っても飛ぶ
相手の球に押されない安定感
ショットがバラつきにくい
デメリット
自由度はやや低下
若干弾道が上げづらい

ウイルソン・ウルトラ100 v5
(Wilson ULTRA100 v5)

2022年のv4以来となるモデルチェンジとなったウイルソン・ウルトラ100v5

前作が紫~青に見えるカラーシフティングペイントから一転、ものすごく発色の良いブルーに変わりました。

バンパーも黒から青へと変更されています。

2025年は青系のテニスラケットが多数販売されていますが、その中でも飛びぬけて青が目立つ配色のラケットとなりました。

前作同様にフェイスの3~9時部分には浅いグループ(溝)があり、明るい水色で塗装されており良いアクセントとなっています。

グリップエンドはウイルソン独自の形状のものになっており、丸みはあるもののややクセのある握り心地。

※握り心地を改善するため元グリップはまき直しており、エンド周辺の面が感じ取りやすいようにしています。

ヨネックス・イーゾーン100 2025年モデル 継続レビュー第一弾

「EZONE2025とそっくり」という意見も少なくないのですが、手に取って比較してみると意外なほど2本の色味は違っています

とは言え遠目から見るとどっちも真っ青なラケット、という感じにはなってしまうのですが笑

スペック/仕様

モデル名ウイルソン
ウルトラ100
v5
フェイス
サイズ
100 inch2
重量300 g
バランス320 mm
フレーム
厚さ
24.0
26.5
24.5
長さ27 inch
ストリング
パターン
16×19
素材BLX
ハイパフォーマンス
カーボンファイバー
グリップ
サイズ
1,2,3
発売予定2025年
7月
価格41,800
(税込)

カタログスペック上は前作と大きな違いはなく、シャフト根元部分(グリップ上部)が24.0mmから24.5mmへと僅かに厚くなっています

この根元が0.5mm厚くなるというのはEZONE2022のモデルチェンジ時の特徴と全く同じで、偶然の一致なんでしょうけど個人的にはライバルを意識した変更点に思えてならないですね。

・シャフト根元を0.5㎜厚くした
・スイングウェイトを285付近に設定
・フェイスからグリップまで一体成形

・あえて『しなる』ようにしている

ラフィノさんの動画では詳細に解説されており、パワーアップのための3要素に加えてしなりやすくしているというのもV5の特徴。

パワーアップさせつつしなりもプラス、最終的にどのようなバランスに仕上がるのかは気になるところ。

今回のウルトラから追加されたのがSI3Dという独自の表記。

これは左から順番に順しなり(水平しなり)、縦しなり(垂直しなり)、ねじれ(トルク)の大きさを表しており、数値が大きくなるほどしなやかであるということだそうです。

※正直一世代で消えそうな気もしますが、ラケットの特性を数値化するという意味では非常に有意義な表記だと思います。

実測値

フレームULTRA 100 v5
(グリップ2)
ストリング無し
総重量298g
バランス321mm
スイング
ウェイト
SW294
RA値67

実測値は上記の通りで、若干軽めの個体ではあるのですがスイングウェイトがSW294とかなり高めになっています。

前作ウルトラ100v4では重量297gでSW271でしたので、v5になってスイングウェイトが20ポイント以上の大幅上昇

個体差はあるとは言えどちらも軽めの個体でこれだけの差があるので、相当大きく変更されていることが分かります。

フレームの厚みを計測してみると、フェイスの4・8時部分が27.3mmと最も厚くなっていました。

このカタログ以上の厚みにより十分な飛び、ストリングのたわみの大きさを生み出しているのでしょう。

セッティング

ストリングテンション重量増加
ポリツアープロ
1.25mm
45ポンド
(1本張)
+16.7g
ATG850
1.30mm
x
アルパワー
1.25mm
45ポンド+15.7g

ストリングは最初にポリのベンチマーク的存在であるポリツアープロ1.25mmをテスト。

続いて縦にYONEXの850、横にアルパワーを入れたハイブリッドも試してみました。

【打球感】
かなり柔らかく球持ちが良い

柔らかさ2柔らかくホールドする
打ち応え1若干手応えが重くなった
スイート
エリア
1外し気味でも飛ばせる
弾き感-1前作よりも弾きにくい
安定感重みと剛性で安定
減衰性1全く不快感は無かった
快適性1硬さはなく快適

ポリツアープロ1.25㎜(45ポンド)で打った時はホールド感や食いつきをしっかり感じられる打球感でしたね。

フレームが大きくしなるわけではないと思うのですが、ストリングの大きなたわみと前作以上の重みによって柔らかくマイルドな打球感を実現しています。

インパクトでブレたり押し込まれたりするような感覚はほとんどなく、非常に安定したフレームですね。

アドブロ
アドブロ
前作より打ち応え+減衰性がアップしていて、より落ち着いた打球感という印象。

EZONE100以上に掴むフィーリング

ソリンコ・マッハ10 (solinco mach-10 review)

最大のライバルであるEZONE100と打球感を比較すると、EZONE100の方が反発力が強く手応えが軽い印象。

ウルトラの方が食いつき・ホールド感が強く、そこから反発力と重みの両方を使ってボールを飛ばしていくようなイメージとなっています。

【性能】
重みで無理なく飛ばせるパワー

ストローク1安定した深さが出て◎
ボレー1合わせるだけでもブレない
サーブ0無理せず打てるサポート力
ドライブ1伸びが出しやすくて良い
トップスピン0必要十分な回転量
弾道の高さ0若干低めの方が相性良
スライス1乗り感を活かして打てる
パワー1反発+重みで飛ばせる
操作性-1前作よりやや重み感じる
振り抜き0悪くはないレベル

ウルトラ100v5の大きな特徴は、反発力と重みによって安定した深さのショットが無理なく打てるという点。

ストロークからボレーまで丁寧なスイングで合わせるだけで相手コートのベースライン手前1~1.5mに安定して飛ぶので、無理せず打ち合うことが可能。

相手が優位なラリーでもニュートラルな状況へとリセットしやすく、ディフェンス気味にプレーしつつミスを激減することが出来ました。

合わせるように打っても伸びる球

特にサーブとストロークではラケットの重みも使いつつスイングすることで、力んでないのに十分な伸びのあるショットを繰り出すことが可能。

結果として無理なく打てるからスタミナ・筋力なども温存しやすく、長期戦になってもパフォーマンスが落ちにくいのも良いところ。

ボレーにおいても反発+重みで安定した飛びがあり、打点にセットしてあげるだけで十分なショットが飛びますね。

スイートエリアも十分に広く、繋ぎのボレーから決めに行くパンチボレーまで安心。

振り回すような打ち方は相性イマイチ

ハッキリ言って大きな弱点はないウルトラ100v5ですが、スピンを掛けようとラケットヘッドをブンブン大きく振り回すような打ち方とは相性イマイチ

片手バックもヘッドを大きく返すような打ち方をするとショットが安定せず、ラケットの旨味が発揮されにくく感じました。

どのショットにおいても丁寧+レベルスイング気味に打つことでラケットのパワーがしっかり引き出されますね。

動画インプレッションはこちら

ライバルラケットと比較

【ライバルラケット】
EZONE100
ピュアドライブ
FX500
BEAST100
SX300
NOVA100 など

ライバルラケットの候補になるのは所謂パワー系の黄金スペック。

各社の売れ筋ラケットがそのままライバルになってくる、と考えて良いと思います。

EZONE100以上の乗り感と推進力

そんな中でも一番のライバルはEZONE100(2025)ですね。

どちらも柔らかい打球感、軽やかな飛び、安定性とパワーのバランスが非常にハイレベルにまとめられています。

スピン系をガンガン使いたいならEZONE100、丁寧に打ちつつ展開したいならウルトラ100v5をチョイスしたらいいのかなと思います。

相性の良いストリング(ガット)

ポリツアープロ1.25mmは非常に相性が良かったです!

ラケットのホールド感と反発力が両立していて快適な打球感、そして無駄なパワーロスを防いで伸びるショットを実現しやすくなります。

ナイロンxポリのハイブリッドはややホールド感によるロス感が強く、ポリ単張りのほうが特に男性は扱いやすくパフォーマンスも引き上げやすいはずです。

発売日・予約情報

ウルトラ100v5は2025年7月15日から発売されています。

EZONE100ほどではないですが結構注目度は高いと思いますし、気になっていたみなさんもぜひ一度試して頂きたい・オススメしたいラケットです。

【個人的評価】
前作とは使い方が違う

前作は高い操作性、軽い打球感によって「気楽にざっくり打てる」というのが感じられるラケットでした。

試打会の時点で非常に使いやすかったですし好印象だったのですが、v5になって結構テイストは変わったと思いますね。

v4やほかのパワー系黄金スペックと同じように振り回して使おうとするとミスが出やすい感じがしちゃうのですが、あまり出力を上げ過ぎずに丁寧にレベルスイング気味に捉えると驚くほど安定して伸びてくれるようになりました。

ディフェンス気味~ニュートラルな状況で非常にラケットの良さが出ますし、相手が優位なラリーでも焦らずに対応、安定した深いショットでニュートラルにリセットしていくような戦い方と相性抜群。

無理打ちせずに丁寧にコントロールしつつ、ショットには十分な深さと伸びを加えたい人に最高の一本となるはずです。


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テニス系ブロガー
コトウダマサト (TRUEMAN)
・30代後半男性
・テニス歴約20年

・オールラウンド器用貧乏
・SX300(2025)を愛用中
・セッティング模索中
詳しいプロフィール

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