先日発表されたファントム2025年モデルのインプレッションはこちらの記事にまとめています。
・引き締まった打球感!
・高速スイングでスピンを操る!
・カラーを大幅刷新:ネイビー+グリーン
・鋭いレスポンスのファントム100
・圧倒的振り抜きのファントム O3 100
個性が光る競技者向けラケットとして、さらなる進化を遂げたファントムを徹底解説しています!
振ってこそ!
打ってこそ!
個性が光る1本!
ハードに戦う選手向けのラケットです!
尖った個性が光る新型ファントム2022年モデル
プリンスのファントム(PHANTOM)はハードヒットからテクニカルなショットまで、プレイヤーのパワーとスキルをしっかり受け止めることが出来る競技者向けのラケットです。
2022年モデルでもこのコンセプトは継承されており、圧倒的にレスポンスが優れておりスピードが出しやすいファントム100、最薄16.5mmのフレームで圧倒的な振り抜きから高いスピン性能を実現したファントム O3(オースリー)100の2機種が用意されています。
マットな黒から艶ありのダークネイビーに変更
前作のマットブラックから、深みのある濃いネイビーへとカラーリングが変更されています。
メタリック+艶あり(グロス仕上げ)になっており、最近のラケットにはない輝きを放つビジュアルになっています。
グロメット周辺は初代ファントム(PHANTOM PRO 100XR)を思い出させるような、蛍光グリーンに変わりました!
PR用の黒塗りも非常にかっこよかったこともあって、この新しいカラーリングを初めて見た時は正直びっくりしました。
ただ、しばらくして見慣れてくると深みのあるネイビー+グリーンも悪くないなと感じるようになったので、発売されたらぜひみなさん実物を手にとって見て欲しいですね!
(グロメットは2019年モデル用を流用して黒く出来るかもしれませんが、あくまでも自己判断で!)
新型ファントム(PHANTOM)100のスペック&変更点
モデル名 | PHANTOM 100 2022年モデル |
フェイスサイズ | 100平方インチ |
重さ | 305g |
バランス | 315mm |
スイングウェイト | 290 |
フレーム厚 | 20-22-20mm |
フレーム長 | 27インチ |
ストリングパターン | 16 × 18 |
ファントム100は20-22-20mmのデュアルテーパーを採用し、フェイスの3時・9時部分が最も厚くなっています。
エクスパンドホール、パラレルホールなど、プリンスのテクノロジーがほぼ全部盛りされているモデルでもあります。
ファントム オースリー100 (Phantom O3 100)のスペック
モデル名 | PHANTOM O3 100 2022年モデル |
フェイスサイズ | 100平方インチ |
重さ | 310g |
バランス | 310mm |
スイングウェイト | 295 |
フレーム厚 | 20-16.5mm |
フレーム長 | 27インチ |
ストリングパターン | 16 × 18 |
実は無印のファントム100とはスペックでの違いが複数あり、310gの重さ、より薄いフレーム、トップにかけて厚みが増えるCTSなど、こちらも強い個性を持ったスペックになっています。
O3はなんといっても最薄部分が16.5mmという、現在販売されている製品ではおそらく世界でも最も薄いフレームとなっています。
どちらもグリップにはレザーにPUコーティングを施したRESI-TEX TOUR(レジテックス・ツアー)が採用されています。
プリンス新型ファントムの変更点:P.V.Sが搭載
プリンスBEAST2021に搭載されたP.V.S(Purify Vibration System)。
— コトウダマサト(TRUEMAN) / アドブロ (@ADVNTG_kotodama) July 22, 2021
高分子エラストマーの働きで振動を抑えてくれます👍
実際打ってみましたが、前作より打球感が少しスッキリしているように感じました🤔
そしてこの高分子エラストマーが入った素材、かなりお高いとの事でした😆笑 pic.twitter.com/Y5mz9LSsOX
新型ファントムにはシャフト下部からグリップにかけて、P.V.S(Purify Vibration System)が搭載されました。
振動減衰に優れ、打球時の雑振動を取り除くことで[クリアな打球感]や[ダイレクトな感触]を実現しています。
P.V.SはBEAST 2022年モデルで初めて登場、今後はプリンスラケットの多くで採用されていくものと思われます。
プリンス ファントム100 + O3 100
インプレッション
動画では今回のファントムの変更点や使用感、高評価ポイントから低評価ポイントまで徹底解説しています!
打球感:レスポンスの無印・ホールド感のオースリー
・ファントム100はレスポンスが良い
→打球感自体は硬め
・ファントムO3 100はホールド感有り
→若干マイルドな打球感
ファントム100はハッキリとした打球感で、フレームのしっかり感を強く感じられます。
速いスイングでもブレない安心感はあるものの、ゆっくりとしたスイングでは板っぽさが強まり、硬さを感じやすいフレームですね。
ファントムO3 100はもう少しマイルド、ホールドするような打球感になっています。
ストリングが大きくたわむ・動く分だけホールドする感覚が強まり、それほどスイングが速くない人でも硬さを感じにくいと思います。
どちらも嫌な振動が手に残るような感じはありませんでした。
パワー:速いスイングでこそ威力が出るフレーム
・ファントム100はスピードが出しやすい
・ファントムO3は少し楽に飛ばせる印象
ファントム100はフレームが非常にしっかりしていて、インパクトでもブレない・負けないのでスピードが出しやすいですね!
スピード重視のサーブ、フルスイングのフォアでも全くフレームがバタつく感じがなく、スイングのパワーを逃さず伝えてくれます。
ファントムO3はストリングの働きも強まり、無印よりも楽に飛ばせるように感じました!
速いスイングの時にたわみやホールド感がパワーロスしているように感じるという人もいたので、やはり好き嫌いが分かれそうな予感。
スピン:ボールを潰して回転に変換するイメージ
・16×18だけど擦るだけじゃダメ!
・潰してから持ち上げる感覚のファントム100
・ストリングのたわみ・動きで弾道が上がるO3
ファントム100は16×18のストリングパターンですが、ボールをしっかり潰して打つような意識がないと意外と弾道が上がらない印象。
擦るようなスピンには向かないラケットなので、そこは要注意です!
ファントムO3になるととにかく振り抜きがいいので、無印に比べると自然と弾道が上がる印象がありました!
ループ系のストロークやスピンサーブも非常に打ちやすく、や個人的にはボールの落差・高低差を出しやすいと感じたのはO3タイプでしたね!
振り抜き:特にO3(オースリー)の振り抜きは異次元!
・O3の振り抜きの良さがすごい
・無印も決して振り抜きは悪くない
・ファントムグラファイト100より振り抜き良し
ファントム100の振り抜きも決して悪くはないのですが、ファントムO3と比べるとどうしても霞んでしまう(笑)
本当にそのくらいファントムO3のスピン系ショットおける振り抜きは良いんですよね。
310g/310mmはファントムグラファイト100と同じスペックなんですが、ファントムO3の方が明らかにヘッドが走るのが分かります。
というか慣れるまではヘッド走りすぎてミスヒットしそうになることも(笑)
セッティング:ホールド感のあるポリと相性が良さそう!
今回のインプレで使用したストリングはプリンスの新しいポリエステルストリング:ファントムプロ1.25mmです。
パワーロスせず、スピードのあるボールを打ち込みやすく感じました!
ファントム+ファントムプロは僕には結構硬く感じましたが、契約している男子プロ曰く”かなりホールドする感触があるストリング“との事。
(つまり僕のスイングスピード不足という事。笑)
もう少し柔らかさを楽に感じ取れるファントムタッチの方が、僕くらいのレベルであれば扱いやすくまとまるはず。
特に打球感が硬く感じる時に活躍してくれるのがルキシロン・4G 1.30mm。
掴む感触と弾く感触のバランスが良く、落ち着きのあるマイルドな使用感に近づけてくれます。
ファントム2022年モデルの高評価ポイント
①高い剛性・面安定性
→無印・O3ともに高い剛性感や面安定性を持っていて、フレームがブレないのでフルパワーをボールにぶつけていく事が可能になっています。
②ダイレクトな打球感
→P.V.Sが入った影響もあるのか、前作以上にインパクトの状況が分かりやすい・クリアな打球感になっています。
③これまでにないカラー
→見れば見るほど深みを感じる、これまでにない・他にはないペイントになっています。
マットな黒からの変更にビックリしたと思いますが、おそらく時間が経つにつれて慣れてくるタイプのデザインだと思います。
正直に言います!ここが低評価ポイント
①アシストが少ない
→特にトラディショナルタイプはアシスト感が少なく、スイングスピードがないとボールが失速しがち。
生半可なスイングで手を出すと痛い目を見るかも?笑
②ターゲット層はかなり限定される
→アシスト感、打球感など、全体的に使い手を選ぶタイプのラケット。
プレイヤーを助けるというより、プレイヤーの”意図(≒実力)を正確に反映する“という表現が近いと思います。
他社ライバルラケットとの比較!
僕の体力で打ってみた時の感覚を図に落とし込んでみました!
100平方インチのラケットの中でもハード寄りなポジショニングとなっています!
PHANTOM100:GRAVITY MPなどが競合スペック
ファントム100のライバルとして挙げられるのはHEADのGRAVITYシリーズ全般で、どちらもボールをシバいてこそ輝くタイプのラケット。
フェイス形状やストリングパターンの違いなどがあるため、スイートエリアの位置にはかなり差がありそうです。(※GRAVITYは先端寄り、ファントムは中央付近)
打球感としてはグラビティの方がより乾いた硬さを感じやすく、ファントム以上にハードスペックです。
薄くいフレーム+丸いフェイス100+ストリングパターン16×18と、非常に共通点の多いファントムグラファイト100。
どのスイング速度域でもフレームのしなやかさを感じ取りやすいのがPG100。
球威やキレを出しやすいのがファントム100、扱いやすさや安心感に優れたPG100、という感じに選び分けてもらったら良さそう!
PHANTOM O3 100:ライバルはなし!? 唯一無二の存在
インプレ動画でグローブライドの関口さんがお話してしてくださったように、ファントムO3はがっつりライバルと呼べるモデルが存在していないんですよね!
これまでのインプレしてきたラケットを見返して見ましたが・・・確かにそれらしいものが見当たらない(笑)
振り抜きの良さ、スピンの掛けやすさなどに絞って考えればG360+ EXTREME TOURやFX500TOURあたりが比較対象くらいにならなってくれるかな・・・という感じ。
高速スイングでスピンを操りたいプレイヤーにオススメ!
Embed from Getty Images<ファントム100>
・スイングスピードが速い人
・高速ドライブで打ち抜きたい人
・ショットのキレ・変化を求める人
・精密なコントロールも求める人
<ファントム O3 100>
・スピン系ショットメインの人
・パワーもマイルドさも欲しい人
・ブレないフレームを求める人
・振り抜きが良いラケットが好きな人
黒が好きなら旧型をお得に買うのもあり!
新型と比べるとわずかにですが打球感が荒い部分があったりはしますが、物理的な性能的に極端な差はないことを考えると”旧型をお得にゲットする“という作戦もあり!