テクニファイバー・レーザーソフト
( Tecnifibre RAZOR SOFT )
・柔らかくてバランスの良いポリ
・1.20mm~1.30mmまで展開
・レーザーコードにポリウレタンをプラス
・大きな欠点がないポリ
・柔らかいけど手応え軽め
・突出した部分はないけど使いやすい
・球威よりもタッチや配球で勝負
・ホークタッチなどがライバル候補
今回はテクニファイバーから新たに登場した『レーザーソフト ( RAZOR SOFT )』をインプレッション。
ザックリ言うと:柔らかくてバランスが良いポリ
こういう人にオススメ |
柔らかめのポリが良い クセのない使い心地が好き 耐久性よりも打球感優先 オールラウンドにプレーしたい |
特徴 |
柔らかい打球感 弾道が低めになりやす ボレーも無難にさばける |
アドブロ式分類 |
ホールド型 Lv.2 (H2) もしくは バランス型 Lv.2 (B2) |
スペック/仕様
製品名 | テクニファイバー レーザーソフト |
素材 | ポリエステル (+ポリウレタン) |
断面形状 | 丸 |
構造 | モノ |
太さ | 1.20mm 1.25mm 1.30mm |
色 | カーボン |
価格 | 税込3,190円 (12m) 税込44,660円 (200m) |
発売日 | 2023年 4月 |
特徴・テクノロジー
ツアーで使用されている最も柔らかいポリエステルストリングの一つ。
https://www.tecnifibre.jp/products/string/razor-soft/
レーザーコードの特徴である精度の高さと耐久性の高さを持ちつつ、
Tecnifibreのアイデンティティであるポリウレタンを含有させることによりコンフォート性とフィーリングの良さも兼ね備えている。
ダニール・メドベージェフ選手使用ストリング
ガチっとした打球感が特徴のレーザーコードをベースに、ポリウレタンを含有させて快適性を引き上げたのがこのレーザーソフト。
レーザーソフトとレーザーコードを並べてみましたが、質感・手触り・光沢に大きな差は感じませんでした。
メドべデフも愛用するポリストリング
Embed from Getty Imagesこのレーザーソフトはメドべデフが使用しているストリングというのも大きな注目ポイントですね。
ベースライン後方から強烈なフラットを打ち込むだけでなく、球際での処理の上手さ、サーブの強烈さ、駆け引きの上手さなど、従来のトップ選手にはなかった独特のフォームと強みを持っているのがメドべデフ。
2022~2023年にかけてラケットもストリングも変わっているのにトップクラスの戦績を残し続けているのを見るに、どちらもメドべに凄くフィットした道具なのだろうというのが分りますね。
インプレ・評価
パワー | 0 | 標準だが球威は若干控えめ |
スピン性能 | 1 | 必要十分な性能 |
アシスト | 1 | 楽に飛ばせる |
トップスピン | 1 | 弾道と回転の調整力○ |
スライス | 0 | 運ぶ感覚が出しやすい |
打感の柔らかさ | 1 | しっかり柔らかい |
反発力 | 0 | 少しロスする感覚あり |
飛び | 0 | 良く言えば収まりが良い |
打ちごたえ | -1 | 手応えは軽い |
滑り | 0 | レーザーコードと同等 |
引っかかり | 1 | 食いつきで調整しやすい |
快適性 | 1 | 柔らかさ由来の優しさ |
耐久性/維持性 | 0 | 振動が増えやすい印象 |
コスパ | 0 | スタンダードな感じ |
全体的に大きな欠点が見当たらず、若干柔らかめの打球感と高い性能バランスは幅広いプレイヤーにオススメできますね。
テクニのポリの中では最もバランスが良く、ラインナップの丁度真ん中に位置する感じになるのでトライしやすい・オススメしやすそう!
打球感:柔らかいけど軽めの手応え
今回はウイルソン・ウルトラツアー100v4に45ポンドで張り上げて打ってみました。
打球感はポリエステルとしては柔らかめ、インパクトでの手応えは若干軽い感じなので打っていて楽でした。
テクニのポリエステルと比べると以下の通り。
レーザーコード
ガチっと剛性・打ち応えのあるレーザーコード
柔らかさがプラスされカドのとれたレーザーソフト
アイスコード
しっとり打感・重い手応えのアイス
全般扱いやすくしたのがレーザーソフト
レッドコード
弾く軽い力で弾くレッド
柔らかく乗ってくれるレーザーソフト
打球感的にもあまり尖った部分はなく、やはりテクニのポリ系の中では一番安心して張れるんじゃないかと思います。
性能:突出した部分はないが扱いやすい
性能のバランスは非常に良く、色んなプレイヤー・色んなショットに対応しやすいですね。
ゆっくり振ってもある程度ストリングが飛ばしてくれる感覚があり、レーザーコードよりもハードルは低いという感じ。
サーブ:回転量の調整はしやすく安心
柔らかさによるたわみ・乗りを感じ取りやすく、打ち出しの角度や回転量の調整もしやすくて安心。
フラット系も全力でガンガン振り回して打ち込むというよりは、楽に打ってそこそこ速いというくらいのボールが一番ストリングの旨みを使えているように感じました。
リターン:ブロックよりは振るのがベター
インパクトで乗っかる感覚もある分、小さく合わせるだけだと思ったよりもショートしがち。
出来れば振っていく、ブロックする時も少しフォロースルーを前に取る意識をした方が安定したリターンになってくれますね。
ストローク:弾道・回転の調整幅が広い
ストロークでの弾道・回転量の調整はしやすく、角度を変えたりペースを変えたりというのもやりやすかったですね。
ただ試合の中でスイングが甘くなったり小さくなったりしてしまうと、食いつき+スピン過多で想像よりもショートしてしまう場面がありました。
フルスイングをする必要はないものの、フォローするを前に・大きく取った方がストリングの旨みは感じ取りやすい印象でした。
ボレー:乗せて運ぶ感覚で合わせやすい
乗り感はありつつも軽めの手応えのストリングなので、ボレーは非常に扱いやすかったです。
コンパクトに弾き返すというよりも、少し乗せて運んでコントロールするようなイメージで打つと良い感じでした。
メリット / デメリット
・柔らかい打球感
・弾道、回転量の調整しやすさ
・クセがなく扱いやすい
・乗せて運ぶ感覚が分りやすい
・レーザーコードよりもトライしやすい
・意外とロスする感覚がある
・使用時間とともに振動が増える印象
インプレ動画はこちら
こんな人オススメ
シングルス | ・・・○・ | ダブルス |
スピン | ・・○・・ | フラット |
ストローク | ・・・○・ | ボレー |
ハードヒッター | ・・・○・ | テクニシャン |
男性 | ・・○・・ | 女性 |
球威でゴリ押しするというよりはショットのバリエーション、安定性、配球、タッチなどで戦いたい人向けのストリングですね。
性別やショットのタイプを問わずに使ってもらえる間口の広いポリストリングだと思います。
ラケット:密なストリングパターンでも快適に
色んなラケットに合わせやすいストリングだと思いますが、柔らかさ・乗り感をプラスしやすいという点で密なストリングパターンのラケットに組み合わせてみるのもアリなんじゃないかと思います。
ゲージも1.20mm、1.25mm、1.30mmの3種類揃っているので、選択肢が広いのも高評価。
ライバルストリングと比較
ある程度柔らかい打球感・食いつき感がありつつも、手応えが重すぎないタイプのストリングがライバルですね。
ホークタッチやファントムタッチなどが一番のライバルになるかなと思います。
バランス型にはなりますが、ポリツアープロ、G-TOUR3も十分比較対象と言っていいレベル。
レーザーソフトの優位性は?
柔らかさがあるけど手応えは軽め、食いつきは良いけどしっとり感はそこまで強くないのがレーザーソフト。
ファントムタッチやホークタッチの方がもう少ししっとり感強めなので、打球感の所で選び分けてもらったら良いのかなと言った所。
密度が高い・中身の詰まった感覚は少なく、個人的にはカドの無いハイパーGっぽくも使えそうだなと思いました。
まとめ:テクニファイバー・レーザーソフト
・柔らかくてバランスの良いポリ
・1.20mm~1.30mmまで展開
・レーザーコードにポリウレタンをプラス
・大きな欠点がないポリ
・柔らかいけど手応え軽め
・突出した部分はないけど使いやすい
・球威よりもタッチや配球で勝負
・ラホークタッチなどがライバル候補
アドブロ (コトウダマサト/TRUEMAN)
・30代男性
・テニス歴約20年
・オールコートプレイヤー(自称)
・EZONE98L+PTストライクコンボ
・ラケット購入本数100本間近
・ラケット累計200本以上テスト
・ストリングは200パターン以上テスト
アドブロの詳しいプロフィール