今回インプレするのは新たにTeXtreme x Zylonを搭載した『プリンス・エンブレム110&120』です!

ダブルス | ○・・・・ | シングルス |
ボレー | ・○・・・ | ストローク |
低弾道 | ・○・・・ | 高弾道 |
多彩さ | ・○・・・ | 安定性 |
柔らかい | ・○・・・ | 硬い |
スイートエリア 先端寄り | ・・・○・ | スイートエリア 手元寄り |
イージー | ○・・・・ | スパルタン |
広いスイートエリアや十分なアシスト感はありつつも、柔らかく食いつく打球感によって押して飛ばせるラケットになっています。
少し青みのある白いペイントは清潔感があり、ダブルスをメインにプレーする幅広いプレイヤーに使ってもらえるラケットですね。
メリット |
押して飛ばせる打球感 広いスイートエリア 軽い手応えで楽に振れる 特にダブルスで輝くラケット |
デメリット |
反発力は意外と控えめ 過度なアシスト期待はNG |
いわゆる魔法系ラケットに分類されるモデルですが、柔らかい打球感によって乗る・押せる感触が強いのが特徴ですね。
反発力でスパーンと飛ぶ感覚は控えめですが、他の魔法系ラケットよりも食いついてくれる安心感はアドバンテージと言えるでしょう。
【インプレ】
エンブレム110 / 120 (2025)


新たにTeXtrem x Zylon(テキストリーム・ザイロン)を搭載したプリンス・エンブレム(2025モデル)。


写真では分かりにくいのですが、少し青みのあるツヤありのホワイトで塗装されています。


スペック/仕様
モデル名 | エンブレム 110 | エンブレム 120 |
フェイス サイズ | 110 inch2 | 120 inch2 |
重量 | 255g | 247g |
バランス | 350 mm | 365 mm |
スイング ウェイト | 280 | 285 |
フレーム 厚さ | 26 28 26 | 30 27.5 26 |
フレーム 長さ | 27 inch | 27.25 inch |
フレックス | – | |
ストリング パターン | 16×18 | 16×19 |
グリップ サイズ | 1,2 | 1,2 |
パワー レベル | 1350 | 1500 |
発売予定 | 2024年 7月下旬 | 2024年 7月下旬 |
価格 | 42,900 | 46,200 |
エンブレムシリーズは110と120の2つのスペックを展開。

モールドは前作から継続し、110に関してはスペックも前作から変更はなし。
120に関しては微妙にカタログスペックが調整されており、前作の重さ245gから247g、バランス364mmから365㎜となっています。
<パワーレベル>
1500:エンブレム120
1350:エンブレム110
1100:BEAST MAX
1025:BEAST100/DB100
900:PHANTOM F1
850 : Pグラファイト107
850:TOUR100(310)
825:PHANTOM100 2025
800:PHANTOM O3 100
800:TOUR98
790:Pグラファイト100
770:Pグラファイト97
750:TOUR95
730:Pグラファイト93
パワーレベルは110で1350、120で1500となっており、プリンスの中でも非常に飛びの良いモデルとされています。
特徴・コンセプト
『ラク・軽・パワー』
https://princetennis.jp/product-category/tennis/tennis-racket/tennis-racket-emblem-2025
Princeラインアップの中で最強のパワーモデルシリーズ。 TeXtreme×ZYLONにバージョンアップすることで、圧倒的なパワーに加え振動吸収性がアップ。 まさに「ラク・軽・パワー」で快適にテニスを楽しみたいプレーヤーに。
テキストリームxザイロンが搭載されており、扱いやすさとコントロールが特徴となっています。
またエンブレムとして初となるPVS(※正確にはP.V.S Ⅱ)もグリップからシャフトにかけて搭載されているそうです。
ザイロンのメリットや搭載する理由などはこちらの動画で解説しています。
【打球感】
想像以上に柔らかく押せて飛ばせる
110 | 120 | |
柔らかさ | 1 | 2 |
打ち応え | -1 | -2 |
スイート エリア | 2 | 2 |
弾き感 | 1 | -1 |
安定感 | 0 | -1 |
減衰性 | 0 | -1 |
快適性 | 1 | 1 |
エンブレムLTが張られているものをテストしましたが、110も120もどちらも柔らかい打球感でした。

パワー系ラケットのような弾いて飛ばすという感じではなく、ボールをしっかり乗せて押して飛ばすというようなイメージのほうが強いです。
120はより食いつく・乗る感覚
110と120を比較すると、120のほうが食いつき感・乗る感覚が強いのは意外でした。
ストリングベッドのたわみ・フェイスのたわみの両方がしっかり発揮され、特にゆったり振っている時に恩恵を感じられました。
120も110もインパクト時の手応え自体は軽めになっていて、スッキリした球離れに感じられるのはザイロン搭載機種の共通した特徴と言えるかもしれません。
特に面が大きくストリングのたわみも大きいとボヤっとした打感になりがちなので、シャープさがプラスされるのはポジティブな変化だと思いますね。
【性能】
ほど良いアシストで楽できる
110 | 120 | |
ストローク | 1 | 0 |
ボレー | 2 | 1 |
サーブ | 0 | 0 |
フラット | 1 | 1 |
ドライブ | -1 | -1 |
トップスピン | 0 | 0 |
弾道の高さ | -1 | -1 |
スライス | 1 | 0 |
パワー | 1 | 1 |
操作性 | 2 | 2 |
振り抜き | 0 | -1 |
今回のテストで打ってみて感じのは、意外と飛びや弾き自体は抑えめだという点。
操作性の良さ、スイートエリアの広さ、乗って押せる感覚を上手く利用して楽にボールを制御出来るというのが大きな特徴だと思いますね。
【110】
歯切れが良く汎用性高い

面110で柔らかい中にも球離れの良さ・歯切れの良さがあり、比較的速いスイングでもコントロールが乱れず汎用性の高いラケット。
薄いグリップで打つフラット系のショットが快適なのは勿論、厚めのグリップでスピンを掛けてもある程度応えてくれるように感じます。
ラケットのアシストを上手く利用しつつ、要所で速いストロークを打ち込む、前に出て積極的なボレーで仕留めるというプレーにつなげやすい性能になってます。
【120】
キャッチに優れ外しても誤魔化せる

より食いつく・乗る打球感になっているので、110と同じように打つと意外にもショートしがちでした。
逆にボールを運ぶようにして打つフラットを意識すると深さが安定し、ラケットの旨味を活かしたラリーが出来るようになりました。

ストロークよりもボレーの方が恩恵を感じやすく、広いスイートエリアと乗る感触でしっかりコントロールすることが可能。
【個人的・総合評価】
パワーよりも乗り・食いつきの方が特徴

魔法系・デカラケに分類されるモデルではあるのですが、エンブレムのパワーや飛び自体は結構控えめな印象。
ボールがぶっ飛ぶ潤沢なパワーというよりも、食いつきが強く乗せて運べる感覚のラケットという評価の方がリアルな気がします。
110に関しては厚いグリップのスピンとかでも割と問題無く打つことが出来たので、ポリ系ストリングを選んだりカスタムを施したりすれば男性でもアリなラケットになるかもしれません。
【メリット】
乗っかる!押して打てる!
・押して飛ばせる打球感
・広いスイートエリア
・軽い手応えで楽に振れる
・特にダブルスで輝くラケット
押して飛ばせる打球感が最大のメリットで、それによって各ショットの制御しやすさにつながっています。
軽量で取り回しも良いので、特にダブルスではラケットに(良い意味で)頼りながら楽しくプレーすることが出来ますね。
【デメリット】
反発によるアシストは控えめ
・反発力は意外と控えめ
・過度なアシスト期待はNG
デメリットを挙げるとするならスペックから想像するよりは反発力は強くない、アシストも控えめという点かなと思います。
ただ広いスイートエリアとライバルモデル以上の食いつきの良さがあるので、安定したショットとコントロールで組み立てたいという人には心強い武器になってくれるはず。
【発売日】
2024年7月予定
公式のHPによると新型エンブレムの発売予定日は2024年7月下旬となっています。