・柔らかさとパワーのバランス
・弾道の調整はしやすい
・実戦でも安心感
・98よりもアシスト強め
・100の中では振り抜き良好
・アドブロは98よりも100推し
ヨネックス ブイコア100 2023
(YONEX VCORE100)
2023年1月に新型が発売されたヨネックス・ブイコア100(YONEX VCORE100)。
スペック:数字上の変化はごくわずか
モデル名 | VCORE100 |
ヘッド サイズ | 100inch2 |
重さ | 300g |
バランス | 320mm |
厚さ | 25.3- 25.3- 22 |
ストリング パターン | 16×19 |
長さ | 27inch |
グリップ サイズ | 1,2,3 |
価格 | ¥37,400 税込 |
発売予定 | 2023年 1月下旬 |
基本的なスペックは前作を踏襲しており、100平方インチ+300gの黄金スペックに属するラケットとなっています。
フレームの厚さが若干変化しており、シャフト部分にかけて若干薄くなるようなテーパーになっています。
前作VCORE100(2020)からの変更点
・モールドは完全に新形状
- フェイスはトップ側が幅広
- 正面厚は同社最薄設計
- シャフトも新しい形状
・グロメットはシリコン含有
今回のモデルチェンジで最も大きな変更点はフェイス形状の大胆な変更。
フェイス上部で幅広くなる設計により、トップ寄りで打った時に広いスイートエリア・ストリングのたわみを感じられるようになっています。
シャフトの形状も歴代モデルとは異なる意匠へと変化しており、100平方インチのラケットの中ではシャフト~ヨークの3角形部分がかなりスマートになっています。
TWを参照:RA65程度、SWは290前後
モデル名 | VCORE100 2023 |
RA値 | RA65 |
スイング ウェイト | SW322 |
参照元:Tennis Warehouse
公表されているカタログスペック以外の数値も調べてみました。
Tennis Warehouseの情報によると、前作(2021)はRA66だったのが今作はRA65に。
計測誤差や個体差などを考えると実質ほぼ同等の設計になっているのではないかと推測出来ます。
<RA値・比較>
RA65だとプレステージツアーやG360+ラジカル、TR960など、意外とスパルタンな薄ラケ系が多いゾーンのようです。
打球感:若干の柔らかさとレスポンスの良さ
レクシスフィールとポリツアーファイアの2種類を打ってきましたが、どちらも若干の柔らかさがありつつもVCORE98よりシャープに弾き出す打球感でした。
若干トップ寄りで打つと食いつきが増す
トップ寄りでボールを捉えることが出来た時は、ストリングが良くたわむのか食いつきもアップ。
VCORE100の良さが十分に引き出せるかどうかは、フェイスのどの位置でボールを捉えるかに強く依存していると感じました。
VCORE98よりも軽快でアシストがある
VCORE98も捉える位置によって感触が大きく変わるモデルでしたが、VCORE100の方が多少外しても助けてくれるパワー・アシスト感がありました。
僕は100の方がショットの質が安定したので、実戦では比較的安心してプレーが出来ました。
性能:ほどよいパワーのバランス型
サーブ | 0 |
ストローク | +1 |
ボレー | 0 |
トップスピン | 0 |
スライス | 0 |
反発力 | +1 |
パワー | +1 |
ホールド感 | 0 |
弾道の高さ | 0 |
安定性 | +1 |
操作性 | 0 |
振り抜きやすさ | 0 |
快適性 | +1 |
※-2から+2までの5段階で評価
性能的には尖ったところはなく、ほどよいパワーでプレイヤーのスピン系ショットを下支えしてくるラケットといったところ。
フェイスのトップ寄りでボールを捉えられれば食いつき+パワーは出しやすいので、それをどれだけ使いこなせるか?というラケットだと思います。
サービス:スピード重視で打つ方が効果的
先端寄りにスイートエリアがあるため、回転を抑えたスピード重視のサーブは打ちやすかったです。
爆発的に速いサーブを頑張って打つというよりは、楽に80点のサーブが安定して打てるという感じ。
回転系のサーブも打ちにくいという事はないのですが、普段と違うスイートエリアに若干の違和感はありました。
ストローク:尖ったところがなく無難に打てる
ストロークにおいてもトップ寄りでボールを捉えると、気持ち良くドライブ系を打ち込むことが可能。
弾道の調整はある程度出来るので、押し込まれた時に高めの弾道で時間を作るようなショットも対応可能。
ただし、コンセプトの”跳高弾道”が感じやすいか?と聞かれると微妙。
ある程度弾道を抑えた方が旨みを引き出しやすかったですし、あまり高い弾道にこだわる必要はないように感じました。
スライスはゆったり大きなスイングをするよりも、ブロックやカットする感覚で打った方が制御しやすかったです。
ほかの黄金スペックよりは柔らかめの打球感だと思いますが、極端に乗る・食いつくわけではないですね。
ボレー:少しコツは要るがアシストは十分
今回のVCOREシリーズでも最も厄介なのがボレー。
やはりスイートエリアが先端寄りにあるという事で、真ん中で捉えるタイプの僕には若干違和感がありました。
ただVCORE98に比べるとスイートエリアを外してもある程度助けてくれるため、困らない程度にショットをまとめることはできますね。
ブイコア100(2023)のインプレ動画はこちら!
レクシスフィールを張ってあるものをテストしてきました!
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
・柔らかい打感とアシスト感 ・実戦でも安心感がある ・弾道の調整はしやすい ・100としては振り抜き良好 |
・突出した強みはない ・高弾道なのかは微妙 |
VCORE100(2023)の最大のメリットは、打球感の柔らかさとアシスト感のバランスですね。
特にトップ寄りで捉えた時はかなり強い食いつきを感じられ、なおかつボールもしっかり飛んでくれる・・・こういった点はYONEXらしい性能を体現してるのかなと思います。
98よりもアシストが強く、調整のしやすさなども含めて実戦での安心感も十分に感じられました。
一方でデメリットを挙げるとするならば、突出した強みや性能がないという点、そして高弾道を打つ旨みがあまり感じられないという点。
特にコンセプト的に”高い弾道をうってやろう!”と意気込んでテストする人が多いと思いますが、あまり高弾道に固執せずにドライブ系を打つくらいの意識の方が安定したショットが打ちやすく感じられると思います。
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まとめ:YONEX VCORE100 (2023)
・VCORE100をインプレ!
・柔らかさとパワーのバランス
・スイートエリアはトップ寄り
・98よりもアシスト強め
・弾道の調整はしやすい
・100の中では振り抜き良好
・アドブロは98よりも100推し